SUSE で DNSのゾーンファイルを直接編集

 SUSE Linux を使うと、ほとんど設定ツールが yast (yast2 )に集約されてしまっています。そのため、他のディストリビューションの様に、複雑なコマンドを覚えたり、オマジナイのようなキーワードのスペルミスもほとんどありません。

 このツール一つでパッケージのインストールからブートローダーの管理、DNSの設定や samba の設定までできてしまいます。

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CUI版では画面が小さいしなぁ


 まさに初心者から、ベテランまで激しく使いやすい管理ツール、それが SUSE を特徴付けている yast ツールです。

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GUI版も見やすいけど、大量処理には向かないしなぁ

 だだし、設定ファイルが yast によって作成されてしまうため、ドキュメンテーション化する際にちょっと困ったことが起こります。

 例えば DNS のマスターゾーンファイルなどがそうです。

 SUSE Linux では DNS のマスターゾーンファイルは /var/lib/named/master/の下に "myoffice.intra" などの名前でゾーンファイルが作成されます。

 yast で作ると、このゾーンファイルは実に気まぐれな順番で書かれているため、なんとか整理したいと思うでしょう。また、大量のホストの追加、削除を yast 経由で行うと結構なマウス作業となってしまいます。

 そこで、直接ゾーンファイルを vi エディタなどで編集します。

EX) この様な感じでゾーンファイルがあるとします。


oes11x1 IN A 192.168.1.234
oes11x3 IN A 192.168.1.233
oes11x2 IN A 192.168.1.228
gpw2012 IN A 192.168.1.227
ace-tree IN CNAME oes11x3
grpwise IN CNAME gpw2012
vpnx1 IN A 192.168.1.22
eilian IN A 192.168.1.21
zimbra IN A 192.168.1.24
unnmba IN A 192.168.1.25

 ここで GroupWise のテスト環境を削除するには gpw2012 のA レコード定義とエイリアスの grpwise の CNAME 定義を消すことになります。

 yast であれば結構な作業量になりますが、 vi で作業するには、この二つの行を "dd" コマンドで行削除するだけです。あとは保存し

#~ rndc reload

 を行うとゾーンファイルの再読み込みが行われます。

 逆にゾーンファイルを大量に登録したい場合も yast で作業を行うと大量の間違えやすい作業の連続です。そこで CSV ファイルなどから作り出したゾーンファイルの追加部分を gedit なり vi に r で読み込ませて、

#~ rndc reload

 を行います。

 ただし、必ず直接ゾーンファイルを編集する場合は、必ずバックアップを取ってから行います。

SUSE Linux 10 : YaST で イントラネットDNS サーバを設定


islandcenter.jp

by islandcenter | 2014-04-16 15:08 | SUSE | Comments(0)