2014年 12月 23日
SUSE Linux Enterprise Server for SAP Applications
https://www.suse.com/ja-jp/events/suse-open-forum/2014/
SUSE Linux Enterprise Server for SAP Applications (以下 SLES for SAP) は SAP に最適化されたアプリケーション導入、運用環境を提供します。
https://www.suse.com/ja-jp/products/sles-for-sap/
-インストール-
SLES for SAP はSLES11sp3 をベースとしています。したがってインストール手順はSLES11に準じます。インストールサマリ画面から software リンクを開くとSAPアプリケ―ションBase 他、SAP 導入に必要な追加パッケージを選択する事ができます。
また yast > software より "sap" で検索すると、yast2 用のSAP インストールウィザードもインストールしてくれます。
後はウィザードを yast で起動してインストールします。
SLESのインストールの後 SAP インストールウィザードを起動して導入するだけです。
-インストーラだけではない特殊なチューニング-
/etc/sysctrl.conf を見ると、通常の SLES では設定されていない特殊なチューニングが行われている事が分かります。一番重要なのは、ページキャッシュの制限です。このチューニングはSAPアプリケーションがページアウトするメモリキャッシュを制限して、パフォーマンスを最大化するものです。
-全てのSAPはSUSEで試される-
SAP も SUSE も質実剛健なドイツの企業です。拠点が近いという事もあり、お互いの協業体制は万全だそうです。
その例として、全ての SAP アプリケーションは SLES 上で開発され、まず試されます。またSAP自身が SLES 上で自社ERPシステムを運用している関係上、事実上
「SLES 上でドックフードを食べる」
体制が出来上がっています。
その他のオペレーティングシステムは言わば「後回し」になるため、事実上 SLES が SAP を動かすプラットフォームとしてのデファクトスタンダードとなっています。SAPを導入するには「一番の安全牌」が SUSE Linux Enterprise Server です。
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SUSE は本来、ビジネス志向の強い Linux ディストリビューションです。自社のためではなく顧客志向の強さを感じます。
islandcenter.jp