Wannacry の根本的な対策って? samba にアクセスできないぞ

すっかり落ち着いてしまったようですが、世間が wannacry ランサムウェアで大騒ぎしていた頃、気になる記事を Gigazine に見つけました。

Gigazine

Windows XPでランサムウェア「WannaCry」の被害が少なかった一因は「ブルースクリーン・オブ・デス」

"WannaCryは「MS17-010」で報告されている、Microsoft Windows SMB サーバーというWindowsのファイル共有システムの脆弱性を利用して広がりましたが"

Gigazine のこの記事によると、 wannacry については Windows XP に感染する前にブルースクリーンになり拡散に失敗するケースが多く、 Windows10 では比較的被害が少ないし、Windows8x 系はそもそもサンプルが少ないので、実際に感染したコンピューターは Windows7 の SMB なんだろうなぁ、という事がぼんやりと気になっていました。

そこで SMB のバージョンについて調べてみました。まぁまぁ良く整理されている記事がこちら。

第7回 ファイル共有プロトコルSMBの概要

そこで wannacry に関する情報を探ると出てくる出てくる。Windows サーバーから、おなじみの samba も影響があるのですね。


- 一番初めに試した対策 -

ほとんどどこでも言及している「SMB 1.0/CIFS のファイル共有のサポート」 デフォルト・イネーブルを削除してみました。

ランサムウェア WannaCrypt 攻撃に関するお客様ガイダンス

「コントロールパネル」>「プログラムと機能」> 「Windows の機能の有効化または無効化」から "SMB 1.0/CIFS ファイル共有のサポート"のチェックを外します。後は「再起動しろ」と言ってくるので、再起動します。すごく再起動に時間がかかります。

a0056607_17592725.jpg
再起動すると見事に samba サーバーが「ネットワーク」から消えました。\\IP\Share_name でアクセスもできません。

全滅

です。

という事でこいつ(SMB1.0/CIFS .....)は元にもどす事になりました。つまりはこれも拡散を防ぐための一時的な対策に過ぎません。

- samba サーバー側で対応してみる -

==========
Workaround
==========

Add the parameter:

nt pipe support = no

to the [global] section of your smb.conf and restart smbd. This
prevents clients from accessing any named pipe endpoints. Note this
can disable some expected functionality for Windows clients.

という事だそうです。

smb.conf — Samba の設定ファイル
によると

nt pipe support (G)

この真偽値パラメーターにより、 smbd(8) が Windows NT のクライアントに対して、 Windows NT の SMB 固有の IPC$ パイプへの接続を許可するかどうかが制御される。 これは開発者のデバッグオプションであり、意識する必要はない。

既定値: nt pipe support = yes


意識する必要はないとはありますので、とりあえず 手元の SUSE Linux SLES11 で設定してみます。

yast(or yast2) > Network Service > Samba の Identity タブ Advanced Setting からこの Expert Global Settings を書き換えます。

a0056607_18000345.jpg

Add ボタンで "nt pipe support" にチェック(デフォルト)が入っているので、このチェックを外すと smb.conf が書き換えられます。この状態で yast でOKすると samba が再起動します。

a0056607_18003739.jpg

ところが

a0056607_18010151.jpg

見事にアクセスが拒否られます。また Windows7 とサンドボックスの Windows XP も見事アクセスが拒否されました。
つまり

nt pipe support = no

パラメータはあくまでも一時的なものであり、根本解決には至りません。

という事で SUSE から出ているパッチを探してみました。これの様です。

- SUSE のパッチ -

CVE-2017-7494

結構メンド臭そう。やっぱり公式リポジトリからセキュリティ系のアップデートを全部パッチするのが正解の様です。

怖いのは、Linux のディストリビューション各社はパッチをだしているのですが、よく国道沿いのディスカウントショップで「家族計画用品」の隣で売られているご家庭製品専門のメーカーで出しているような、「なんちゃって我が家のNAS」みたいなものがパッチを出していなかったり、当てるのも面倒だったり、そもそも wannacry に対策しているかどうかもわからないところですね。


ということで

第一段階

SMB1.1/CIFS の利用をやめて Samba や NAS の使用を停止して、エンドユーザに総スカンを食らう
その間にパッチを全部確認する。

第二段階

手に入る限りの Windows パッチ、Samba パッチを当てまくり、リブートしまくり、ついでにあちこちでトラブルが出て、みんなに総スカンを食らう。

第三段階

PCを「安全性が高い」とマイクロソフトが豪語する Windows10 と Windows 2016 Server にリプレースして、SMB3.11 にアップデートして samba も 4.x にアップデートして SMB3.x のみサポートして、動かないアプリケーション続出しまくり、繋がらない古いPCユーザから総スカンを食らい、金をかけた効果はあったのかと経営者に詰問されて、辞表を書く。

というのが対策の手順となりそうです。




- Keyword-

wannacry, 対策, Windows10, Windows7, samba, SMB, CIFS, Linux, 脆弱性



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by islandcenter | 2017-07-10 18:08 | プライベートクラウド | Trackback | Comments(0)