openSUSE Leap 15 Install : インストールファーストインプレッション

この5月に openSUSE Leap 15 がリリースされたので、ファーストインプレッションです。

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バージョンは 42.3 から 15 になります。合わせて SUSE Linux Enterprise 15 (SLE15) のリポジトリも用意されているようなので、SLES15 のリリースも近い様です。

- 参考 -

エンタープライズ最新版(2019年版) SUSE Linux Enterprise 15 sp1(SLES15 sp1) インストール

エンタープライズ版(旧版) SLES/SLED15 のインストールとファーストインプレッションはこちら、大きな違いがあります。

次バージョン最新版(2019年版)openSUSE 15.1 のインストールはこちら

用意するもの

1. インターネット接続環境 : インストールの時に、リポジトリと NTP の参照を行う様です。
2. DHCP 環境 : 上の理由と同じです。
3. 有線接続 ? : Wifi 環境では、どうやって Wifi につながるのかは、適当なノートブック環境がなくテストできませんでした。RJ45 のポートがないノートPCの場合、USB ドングル経由の接続環境は用意しておいた方が良いでしょう。


インストールの全作業


インストール後、HOSTNAME の変更、固定IP(Statical IP)の設定、NTPの日本国内、Local Lan 向け修正まで、約20分でした。このブログではポイントだけキャプチャを載せています。

お時間があれば動画をご参考ください。20分程度の作業を7分程度に端折っています。(音出ます!)ここでは日本語を使っています。


今回は英語キーボードなので、キーボードタイプは英語のまま、画面キャプチャはインストール言語も英語です。キーボードを選んだら、NUM Lock だとか Caps が押されていないか、特殊記号キーは正しいか、テストエリアでテストしてみてください。

お手軽サーバーが目的だと仮定して、インターネット回線が細いのであえて日本語は選択していません。ちなみに、フォントはリポジトリからダウンロードしてインストールするようです。時間がかかりますが後からインストールもできるので、ここでは言語: English(US) を使っています。

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※ 本番用の高額なサポート付き SUSE Enterprise (SLE) も、日本国内での販売店のサポート体制が十分ではありません。man やメッセージが日本語だと、情報が少ないので、私はSUSE本社のドキュメントや英語でのコミュニティのサポート体制を考慮して英語を選択する事をお勧めしています。どうせ、日本のサポート拠点も、日本語だとサポート丸投げできないので、英語を使って丸投げサポートを受けるのが、やさしさ、というモノです。

後で、日本語フォントを追加インストールできるので、サーバー用途を前提とするなら、英語が無難です。

デスクトップは SLES と同じ gnome を選びました。

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パーティションは Proposal が /home が別パーティションなので Expert オプションから、削除して

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Add ボタンで別なパーティションを作ってマウントするように変更しています。

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SLES12 と同じく、/ (ルート)パーティションは BtrFS でデータパーティションは XFS が標準です。

個人的なお約束ですがこのシステムを JST+9 の日本ローカルタイム運用の場合 "Hardware Clock set to UTC" のチェックは外します。このチェックが入ると CMOS クロックも UTC に設定しておく必要があります。他のシステム〈たとえば Windows などと〉とデュアルブートしていると、別システム側にとても楽しい事故が起こります。ハードウェアクロックと切り離された仮想環境や、通常運用では NTP 調整なのであまり意味はありません。警告に注意事項が出てくるようなサマータイムは日本にはありません。

オペレータアカウントを作ったら、root のパスワード設定です。キーボードのテストエリアがあるので、Caps キーが押されているとか、NUM Lock されているとか、特殊キーが正しく認識されているのか、確認する事ができます。

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ファイアウォールは、×有効 > 〇無効にして、SSH は、×無効 > 〇有効にしておきました。後で運用開始する前にそれぞれのポリシーを設定するのが良いでしょう。

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systemd のスタートアップターゲットは、サーバー目的であれば Graphical mode > Text mode に変更しても良いでしょう。

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標準で gmome 環境がインストールされるので # startx で、X環境が使えるし、リモートのXサーバー端末から yast2 GUI や nautilus ファイルマネージャが使えます。もちろんデフォルトの Graphical mode でも構いません。

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ここから、ファイルのコピー、リポジトリから補足ファイルのダウンロード、NTPの設定など基本的な設定まで、 SSD 環境だと大体5,6分でした。恨めしいのはウチの回線の細さです。

ファイルコピーと環境設定が終わると、リブートされます。

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テキストモードの場合はログインして

# startx

を起動すると gnome デスクトップが起動します。ちなみにXを終了させるには、Logoff でテキストコンソールに戻ります。

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Text モードの yast と GUI モードの yast2 を起動してみました。SLES12 の yast2 のデザインは使いにくく、あまりいいとは思えなかったので、この yast のメインメニューは使いやすそうです。ただ、本番の SLES15 でやっぱり違うデザインになるのでしょうか。できればこのママのデザインの方がいいな。

openSUSE Leap 15.1 からはデフォルトの設定方法が変わりました。こちらを参考にしてください。

openSUSE Leap 15.1:ネットワークの設定はYaSTではなくアプレットで


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yast (yast2) > system > Network Settings より、Edit して DHCP > Statically IP、サブネットマスク、HOSTNAME を設定します。> Next

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後は、 Hostname/DNS、Routing で、DNSの設定と、デフォルトゲートウェイの設定を行います。

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yast (yast2) > Network Services > NTP Configuration から、インストールの際に自動設定された、opensuse の ntp pool を削除して、ローカルLANの NTP サーバーや、国内の NTP プール、契約先 ISP のNTP、国内の公開 NTP などに変更しました。IPを設定しなおしてすぐなので NICT のNTPとは接続できなかったようですが、LAN内のNTPサーバーとは問題なく接続できているようです。

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yast (yast2) で NTP の設定を保存したら、自動的にNTP参照先が変更されます。

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後は、サーバーをリブートして、 HOSTNAME のプロンプトが変更されれば、OKです。

必要に応じて yast (yast2) から追加言語で Japanese をインストールすれば、日本語フォントや gimp のヘルプなどがダウンロードされインストールされます。(回線が細いと時間がかかる)

SUSE 15 (openSUSE15 , SLE15)には ifconfig コマンドが無くなりました

- インプレッション -

openSUSE Leap15 は、もうすぐ出てくるであろう SLE 15 のプレリリースの様なものです。SLES (SLE Server) と SLED (SLE Desktop)が混在しているので、汎用性が高いディストリビューションですが、汎用性が高いため、それだけパッケージの量も大きくなってしまいました。

無償ディストリビューションとしては、ヘビー級かもしれませんが、1Gb程度のメモリと Pentium クラスの十分なスペックがあれは Windows10 なんかより全然軽快(だと思う)です。ただ、この手の無償ディストリビューションの宿命として、サポートライフサイクルが短い、という欠点があるのでその点は覚悟が必要です。openSUSE の特徴として、デスクトップの派手さより堅実さ、確実さ、サーバーとしても使える堅牢さ、そしてやっぱり SUSE ならではの YaST の使いやすさが評価できます。

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※ 次バージョン openSUSE 15.1 のインストールはこちら



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by islandcenter | 2018-05-28 13:18 | SUSE | Comments(0)