KVM on SUSE(SLES12) で仮想インスタンスの作成



ここでは SUSE Linux Enterprise Server(SLES12) で仮想マシンを作成する手順を説明します。

SLES12 より virt-manager の使い方がウィザード方式になり、簡単になった反面、細かなカスタマイズが出来にくくなりました。ここでは、 カスタマイズしたインスタンスの作成方法を説明します。





-はじまりはじまり-

全体の流れはこちら

SLES VM install on KVM/SLES12




まず仮想インスタンスイメージを作成するディレクトリを作成します。

virt-manager では、仮想イメージを作成するディレクトリを作成する機能がないので、予め、仮想イメージを作るディレクトリを掘っておく必要があります。

/var/lib/libvirt/images

# mkdir /var/lib/libvirt/images/myvm

の下、または任意のディレクトリに仮想イメージを格納するディレクトリを作成します。ここでは /ssd の下に slesl12sp3 のディレクトリを作成します。

virt-manager の起動

# virt-manager &

で起動するか yast2 & > Virtualization > Virtual Machine Manager を選びます。ここで左上の Create ボタンを押して、新しい仮想インスタンスを作成します。

KVM on SUSE(SLES12) で仮想インスタンスの作成_a0056607_15054888.jpg

Local Install Media(ISO or CDROM) > "Foreword" > Use ISO Image > "Browse" > Browse Local > Other Locations から、ディレクトリをブラウズして ISO ファイルを指定して "Open"


KVM on SUSE(SLES12) で仮想インスタンスの作成_a0056607_15082142.jpg

"Automatically Detect ........ " にチェックが入っているので、インストールOSのテンプレートが自動的に選択されます。もし、"Detect" されない場合は、チェックを外して、適切なOSを選ぶ事ができます。若い方には「こんなのシラン」という、年寄りには”懐かしい”と叫びたくなる古いシステムも選択できます。(OS/2 Warp はなかった.....)

KVM on SUSE(SLES12) で仮想インスタンスの作成_a0056607_15092356.jpg

Forward で、vcpu 数、メモリを設定します。

KVM on SUSE(SLES12) で仮想インスタンスの作成_a0056607_15093930.jpg
イメージを作成するディレクトリを指定するために "Manage" ボタンを押して、作成済みのディレクトリに作成する仮想インスタンスのイメージファイル名を指定します。

Manage > "Brows Local " > "Computer" から、予め作成したディレクトリを指定(Open)します。まだファイルがないので、ファイル名を分かりやすい名前(仮想VM名+ディスク番号+フォーマット形式:など)で作成します。

KVM on SUSE(SLES12) で仮想インスタンスの作成_a0056607_15095987.jpg
- 仮想マシンのカスタマイズ -

”Finish” ボタンを押す前に「ちょっと待った!」

KVM on SUSE(SLES12) で仮想インスタンスの作成_a0056607_15110151.jpg

仮想VM名が決め打ちなので、運用上のインスタンスの命名規則に従って設定、
Customize Configuration .....” をチェックして選択、仮想VMをカスタマイズします。インストールサマリの詳細画面が出ます。


KVM on SUSE(SLES12) で仮想インスタンスの作成_a0056607_15121449.jpg
仮想ディスクイメージの ”Advanced Option” を開くと、デフォルトフォーマットが "qcow2" なので ”raw" に変更

KVM on SUSE(SLES12) で仮想インスタンスの作成_a0056607_15133441.jpg

※ 一般的には qcow2 より固定容量の raw フォーマットの方が高速で安定していると言われます。ただし、使い勝手やディスクの予備容量では qcow2 の方が良いそうです。運用上、あまりファイルが増えない小さなシステムでは raw フォーマットが向いているでしょうし、ファイルの増減が大きな場合やスナップショットを使うには、qcow2 の方が使い勝手がよいようです。


- 二台目の仮想ディスクの追加 -

Add Hardware で二台目の仮想ディスクイメージを作成、一台目と同じ要領で、任意のディレクトリパスに仮想ディスクのイメージファイルを指定します。"Advance Options" を開き、適当なパラメータを指定します。

KVM on SUSE(SLES12) で仮想インスタンスの作成_a0056607_15143880.jpg

二台目のディスクも raw フォーマットにしましたが、システムディスクは raw フォーマット、二台目のデータディスクや、/var, /home や /data などのファイル増減が多い仮想ディスクは qcow2 にするか、外部の iSCSI デバイスに分けるのが良いでしょう。

スピード重視の開発環境や、フルイメージのバックアップから再起動が高速で会った方がいい、という場合は、SSD上にイメージを作るとか、システムパーティションは SSD 上に作り、大容量の仮想ディスクが必要な場合は HDD のパーティションに作りたい、という選択ができます。

- いよいよ作成開始 -

左上の Begin Installation を押してインストール開始(このボタンの位置がわかりずらいンですね)

KVM on SUSE(SLES12) で仮想インスタンスの作成_a0056607_15150807.jpg

インスタンスが実行状態となり、インストーラが起動します。

KVM on SUSE(SLES12) で仮想インスタンスの作成_a0056607_15152484.jpg

かなり端折りましたが、全体的なイメージはこんな感じでした。
より詳細な情報はマニュアルをご参考ください。


マニュアルはこちら

SUSE Linux Enterprise Server 12 SP3 Virtualization Guide

--
Windows 2019 Server を SUSE Linux 15 (SLES15)+KVM で仮想ドライバを使って最適な仮想化

SUSE linux15 virt-manager が起動できない


サブスクリプション購入はこちら

PR- 最後まで読んでいただきありがとうございます -PR




SUSE Linux, SLES12, KVM, Create VM virt-manager, KVM 仮想マシンのインストール,




by islandcenter | 2018-06-13 15:17 | SUSE | Comments(0)