2011年 08月 27日
この数年で RedHat が得たものと失ったもの。
Red Hat の Whitehurst 氏は、これに反論する。Windows との相互運用が目的で Red Hat を捨てて SUSE を選んだ顧客はいないと。だが、2007年には、世界最大のスーパーマーケット Walmart が Red Hat を Novell SUSE に置き換えたとの報道があった。
Whitehurst 氏は、この件はいまではあまり意味がないと語る。
「Walmart に聞いてみればいい。その後どういう決定をしたのか。いま Walmart が何を使っているのかをね。電話して聞いてみたらどうだろう」
Walmart の広報担当 Dan Fogleman 氏は、InternetNews.com の取材に対し、次のように回答した。
「Linux と Microsoft に関して、Walmart の商習慣上、納入業者についてはコメントできない。」
この数年で RedHat が得たものと失ったもの。
Google Trendsで見る限り、相変わらず SUSE はヨーロッパの Linux という印象があったのですが、この数年で "英語"での検索数がほとんど RedHat に追いついているという現実です。
Google Trend が出た数年前、Redhatは 日本、インドで圧倒的な人気があり、 "SUSE"って何よ、という感じだったのですが、英語圏での SUSE 人気の高まりに従って、オフショアリングの対象となるインドでの人気も 1:10 から 5:10 くらいにまで、増えていることです。また確実に米国での人気も RedHat に近づいています。
そして RedHat -> CentOS への移行が進んでいます。
もし私のようなエンジニアが自分で勝手にいじるなら、 CentOS や openSUSE, Ubuntu のどれかをつかうのでしょうが、多くのユーザ企業ではそうは行きません。なぜなら、普通の企業はITの専門家ばかりではないからです。
もし様々なシステムが混じったプロジェクトに不可解な現象が起こった場合システムマネージャはあなたに言うかもしれません。
「このパッケージに書かれている電話番号に掛けて聞いてみろ、金がかかっても構わない」
果たしてフリーのOSにはそういったサービスがあるのでしょうか。
商用 Linux は間違えなく、サブスクリプションとサービスで「お金」を生み出します。 RedHat が失ったものはサブスクリプションの販売とサポートのサービスです。 RedHat Linux で、得たものは Fedracore と CentOS というお金を産まない無償のユーザでしょう。
今 RedHat Linux でビジネスをする企業ではなく JBoss などの周辺ビジネスへと方向性を変えていくような気がします。
Microsoft と Novell の提携は確実に効果がありました。
Novell から スピンアウトして Attachmate の事業部門となった SUSE にとっては Linux ビジネスに集中し、その周囲に Novell のエンタープライズサービスや仮想化技術が補っていく形式になりそうです。