GroupWise 2012 のクライアント側のディレクトリ構造と GWcheck

ここでは、GroupWise 2012 のC:ドライブ側に作成されるディレクトリの構造について説明します。

-FID-

FID(FileID) は GroupWise 全システムユーザに固有のIDです。GroupWise > Help > バージョン情報を開きます。添付にあるように ユーザ情報の右に3文字のFIDがあります。 satot さんの場合は bvo というFIDです。

GroupWise 2012 のクライアント側のディレクトリ構造と GWcheck_a0056607_10295167.jpg


-GroupWise のリモートディレクトリの構造-

最初にリモート、もしくはキャッシングモードで作成されるディレクトリです。

GroupWise Remote/Caching モードを初めて使い始める時、デフォルトで作成されるディレクトリは
C:\Users\satot\AppData\Local\Novell\GroupWise\satot\gwstrFID
です。明示的にこのディレクトリを D: などに変更することが出来ます。

このディレクトリはデフォルトでは次のようなファイルがあります。ここは、自宅のメールポストのようなもので、郵便屋さんが wpcsin にメールを放り込み、送りたいメールがあれば wpcsout に置かれるようなものです。 rofdata はメールの保存場所です。


2014/02/20 20:56 [DIR] .
2014/02/20 20:56 [DIR] ..
2014/02/20 16:51 410 REMOTE1.LOG
2014/02/20 19:12 [DIR] rofdata
2014/02/20 20:56 1 statuslog.ndx
2014/02/20 16:36 2,552 statuslog0.txt
2014/02/20 20:53 93,700 statuslog1.txt
2014/02/20 21:25 13,850 statuslog3.txt
2014/02/20 20:56 [DIR] wpcsin
2014/02/20 16:36 [DIR] wpcsout
2014/02/20 16:36 [DIR] wpgwrecv
2014/02/20 16:36 [DIR] wpgwsend
5 個のファイル 110,513 バイト
7 個のディレクトリ 7,192,100,864 バイトの空き領域


- ROFDATA -

このベースとなる位置の下に rofdata があり、ここに

- user.db : ユーザさんのアドレス帳などの情報や頻繁な送り先などの情報が入ります。
- msg.db : メールの中でも特に容量の少ないものはこの一つのファイルに収められます。
- ngwguard.db : ガーディアンDB、保守、メンテナンス用のDBです。

他に xxxx.dc とあるファイルはデータベースのテンプレートファイルで、通常は GroupWise システムが作成された日や、ソフトウェアがリリースされた日付です。テンプレートファイルは、管理者がシステムにバージョンアップなどを行った場合、ポストオフィスサーバーやプライマリドメインなどからそれぞれのシステムにコピーされます。


このユーザは巨大な80Mバイトの添付ファイルをや長いメッセージを受け取ったため、xxxxxxxx.nnn というファイルが別に作られます。この 8.3 形式のファイル名は長いメールや大きな添付ファイルを受けた時、自動的に名前が付けられ、msg.db によりインデックス管理されています。


Users\admin\AppData\Local\Novell\GroupWise\satot\gwstrbvo\rofdata のディレクトリ

2014/02/20 19:12 [DIR] .
2014/02/20 19:12 [DIR] ..
2014/02/20 17:29 92,925,522 53063a4c.000
2014/02/20 17:29 92,925,552 53063a4c.001
2014/02/20 16:36 [DIR] gwdms
2014/02/20 19:07 [DIR] index
2014/02/20 20:56 90,112 msg.db
2014/02/20 16:46 251,904 ngwguard.db
2012/09/14 23:39 120,419 ngwguard.dc
2014/02/21 09:58 119,808 user.db
2014/02/20 20:56 126,976 wprof.db
2012/09/14 23:39 13,203 wprof.dc
8 個のファイル 186,573,496 バイト
4 個のディレクトリ 7,144,013,824 バイトの空き領域



- ngwguard.db, wprof.db などは、いわゆる「郵便局の仕組み」を記述したもので、変な例えですが、どこに郵便ポストがあり、その集配局がどこで、離島に荷物を送る場合の料金表などが書かれたデータベースです。それぞれの集配局は、大規模な郵便センターに配送するだけで、その先どのような経路でメールを配信するかは知らなくても良いことになっています。

現実には、メールシステムを配信する管理者がこのメールの配信方法を決めます。例え岩手の小さな浜の郵便局から、福岡にメールを送る場合は一旦、仙台の集配局を通してから九州地区に送ります。逆に札幌市内の大きな郵便局のポストから、大手町に送るメールは直接、集配局を通るとか、海外へのメールは必ず成田の通関でウィルスチェックを行うとか、そのようなルートを設計して運用します。


-GroupWise のアーカイブディレクトリ-

アーカイブディレクトリは

Tool > Option > Environment よりFile/Directory で明示的に指定して作成します。

N:\指定したディレクトリの下に ofFIDarc ディレクトリが作成されます。


C:\GW\SatoT\ofbvoarc の初期状態のディレクトリ

2014/02/20 16:39 [DIR] .
2014/02/20 16:39 [DIR] ..
2014/02/20 16:53 86,016 msg.db
2014/02/20 16:46 245,760 ngwguard.db
2012/09/14 23:39 120,419 ngwguard.dc
2014/02/20 16:53 95,232 user.db
4 個のファイル 547,427 バイト
2 個のディレクトリ 7,587,483,648 バイトの空き領域


やはりここにも user.db. msg.db などがあります。

-巨大な添付ファイルを受け取った時-


C:\GW\SatoT\ofbvoarc のディレクトリ

2014/02/20 16:56 [DIR] .
2014/02/20 16:56 [DIR] ..
2014/02/20 16:56 92,925,492 530633bb.000
2014/02/20 16:56 86,016 msg.db
2014/02/20 16:46 245,760 ngwguard.db
2012/09/14 23:39 120,419 ngwguard.dc
2014/02/20 16:56 96,256 user.db
5 個のファイル 93,473,943 バイト
2 個のディレクトリ 7,400,206,336 バイトの空き領域


やはり大きな添付ファイルを受け取った場合、アーカイブの下に xxxxxxxx.nnn というファイルが作成されます。

-GroupWise リモート/アーカイブの修復-

GroupWise データベースが壊れた場合に利用するツールが GWcheck.exe です。通常はサーバー上の SoftWare Distrivution Directory (SDD) にありますが、ローカルで使うリモートユーザの場合は

C:\Program Files\Novell\GroupWise\gwcheck

に gwcheck.exe があります。

ここでは、アーカイブの修復を行ってみます。
GroupWise 2012 のクライアント側のディレクトリ構造と GWcheck_a0056607_11115365.jpg


GWcheck から

- Database タイプ: Archive
- Database Path : X:\Your-Archive\ofFIDarc
- Database 分析、修復
-- 内容:ON
-- Index Check:ON
-- 問題修復:ON

「実行ボタン」を押します。

実行結果は、アーカイブディレクトリの gwchk32.log に書き込まれます。この結果によって、修復できたか、修復できなかった項目があるかどうかを判断します。

※ロクなサポートもしない癖に、ちゃんとログだけは日本語で書かれます。。できればログは英語にしてほしかった....


-KeyWord-

Novell GroupWise 8 GroupWise 2012


islandcenter.jp
by islandcenter | 2014-02-21 11:47 | GroupWise | Comments(0)