2014年 10月 08日
Novell OES でファイルサーバーのボリューム全体を読み取り専用にする方法
ファイルサーバーのマイグレーションはほとんどの場合、ボリューム全体のアクセス権限をそっくり新しいサーバーに移行することです。
しかし「ファイルの棚卸」も重要なことで、これはシステム管理者の仕事ではなく利用部門が行うべきことです。つまり
「新しいボリュームにはデータは入っていないから、古いボリュームから『必要な』データだけ新しいサーバーに移行して欲しい」と宣言し、利用部門にデータの移行をおこなわせれば、どれほど「ゴミデータ」を抱え込んでいたのかを彼らも実際に実感するでしょう。実際に1Tバイトのファイルを保有していても、実際に業務に必要なファイルの棚卸をしてみると100Gバイトも必要なかった、という事に気が付いてくれると有難いものです。
また「とりあえず全部コピーしちゃえ」ということでは、莫大な時間が掛かることにきがつくわけで、やっぱりファイルの棚卸は重要なのです。
となると、古いサーバは読み込み専用にしてしまうのが一番効果があります。
Windows サーバーでは、ボリュームのプロパティから全体を「読み込み専用」にして
「サブフォルダにも適用する」
をチェックして実行するとディスクアクセスの嵐。
終わるまで、今日は帰って寝ようか、ということで翌日変なエラーで止まってショボーン、という事がある訳です。
また解除するためには、「読み取り専用」のフラグをリセットして「明日の朝の結果」を待つことになります。
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Novell Openenterprise Server では NCPcon コマンド一発でボリューム全体を読み込み専用ボリュームに変更することができます。
How to mount an NCP volume as read-only.
https://www.netiq.com/support/kb/doc.php?id=7014969
マニュアルはこちら
https://www.novell.com/documentation/oes2/file_ncp_lx/data/ncpvol.html
実際に RW 可能なディスクがあります。
これを読み込み専用に変更します。
oes11x1:/media/nss/VOL1 # ncpcon disable write VOL1
... Executing "disable write VOL1"
Volume write disabled.
... completed OK [elapsed time = 4 msecs 609 usecs]
ユーザはファイルを書き込むことができません。
読み込み専用を解除するには ncpcon enable write を実行します。
oes11x1:/media/nss/VOL1 # ncpcon enable write VOL1
... Executing "enable write VOL1"
Volume write enabled.
... completed OK [elapsed time = 419 usecs]
oes11x1:/media/nss/VOL1 #
ファイルの書き込みが許可されました。
ちなみにこれは NCP の機能ですので、直接サーバーコンソールから mkdir などをしても効果はありません。
一般には、システム管理部門は、バックオフィスの経理や総務のデータには詳しくても、業務部門でどの情報が重要化までは判断できないものです。
この様に古いファイルサーバーのボリューム全体を読み込み専用にしておけば、ファイルサーバー移行から例えば「1か月の猶予」を置いて、事業部門のファイルの棚卸をさせます。
テープで古いサーバーのバックアップを取り、例えば「5年間だけ保管しておく」と宣言してしまえば、膨れ上がったサーバーのディスク容量がスリムになります。物理的なスリムさだけではありません。部門ユーザにとっても、必要、不要が判断できないファイルが多すぎると業務自体のボリュームが増えるのです。
その後古いサーバーを停止、破棄すればよいのです。
-Keyword-
Windows Novell OES Openenterprise Server ボリューム全体 ドライブ全体 読み込み専用 書き込み禁止
そのほかの情報は
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