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最後の Windows、PC用OSの進化はこれからも続くのか

今は”パーソナルコンピュータ業界”は Windows 10 の無料アップデートでお祭り状態です。特に「無償アップデート」が決定している事で、

「Windows は無料になる」

という考え方が浸透してきました。

ところで、いわゆる”PC”は進化してきたのでしょうか。Windows 8/10 にせよ「画期的で斬新なアップデート」と世間で騒がれているほどの進化か、と聞かれれば、私は

「No、全然進化していない」

と答えざるを得ません。なぜなら、Windows7 が発売された 2008 年頃のPCであっても無償で Windows 10 へアップデートできるのです。これでは5年前のPCであっても最新の Windows が使える。

つまり、最新のオペレーティングシステムは必ずしも最新のハードウェアを要求しないということなのです。

-進化を止めたハードウェア-

「ムーアの法則が止まった」とはまだ誰も言い始めていませんが、現実にこの10年あまりで、マイクロプロセッサの処理クロックは3Ghz代で止まっています。

CPUの処理性能は単純にクロックに比例します。一つの命令を実行するために10クロックが必要であれば、現在のコンピュータでも、10年前のコンピュータでも同じ処理性能なのです。

ただし、ムーアの法則が止まっていない理由として、例えば10クロックかかって処理していた命令が5クロックで終わる様にマイクロコードが改良されたり、多コア化、省電力化などの面でムーアの法則がまだ生きているからなのです。この傾向は、タブレット用 ARM コア、サーバー、ノートブックなどで顕著です。10年前3GhzクラスのXEONプロセッサは今時8コア16スレッドなどの化け物に進化しています。ノートブック用マイクロプロセッサは、省電力面で進化していますが、微妙な所でしょう。

一方、デスクトップ用プロセッサの進化はここ数年、止まってしまったように思えます。微細化、高クロック化も非常に微妙です。インテルから新しいコアが出ても、ワクワクする様な事もなくなってしまいました。

-オペレーティングシステムは進化しているか-

上に乗るOSの基本的な機能では進化していません。あえて進化しているとすれば、クラウドとの連携したアプリケーションであり、オペレーティングシステム自体は、進化ではなく「変化」に過ぎません。Windows 7 --> Windows 8 --> Windows 10 への変化は、 Windows 7 をクラウド化して、コスメティックなユーザインターフェース(化粧)を与えただけなのです。

これは 「Windows が進化した」というより「Windowsが変化した」とだけしか言わざるを得ません。


-もっともっと変化するか-

実際、Windows も Linux もこの数年で必要とするハードウェエアスペックは変わりません。また、基本的な機能も変わっていません。もっとも利用する我々が進化しているわけではありません。利用方法が変化しただけです。

改善して欲しい基本的な機能とは、マルチタスクプロセスの管理であるとか、アクセスしっぱなしのファイルシステムであるとか、容易にハッキングされない強力なセキュリティ機能、余分なメモリを簡単にクリアできるガーベジコレクション、PnPによる簡単なデバイスの脱着、拡張子ではなく実行フラグを書き換えない限り容易にスクリプト実行できない実行管理などです。

Linux に関しては、様々なファイルシステムが開発され、よりスマートになりつつあります。一方でUIに関しては、リーナス氏も激怒するような、「どーしょーもない」タコなUIが出てきたりしますが、基本的にはカーネル、ファイルシステム、共に進化しているのは実感していますが、やはり画期的なモノがない。変化を感じさせる変化がないのです。その証拠に、Linux のデスクトップ利用者は5%にも満たない事があります。


- Windows は終わった -

Windows 10は最後のメジャーアップグレードになる?


一部のメディアで報道されている通り、Windows というヤツは Windows 10 でなくなるらしいと言う事。一般的な評価としては Windows は無料で使えるが、「月間いくら」のサービスアライアンス、サブスクリプション方式になるんじゃないか、とかウワサされています。

これがどの様な結果になるかはまぁ想像に任せておくにしても、「パーソナルコンピュータ」そのものの有り方に影響してくるのかも知れません。PCはオフラインでも使えるものでなければならないでしょうし、クラウドに全て依存する事が好ましいとは思えないのです。

-- 実際、日本の居住地の90数%がブロードバンド利用可能と言っても100%ではない。実際、僻地へ行けばADSLも光ファイバーのサービスもない所は沢山ある。高速道路の長いトンネルの中で、あるいは八丈島へ行くフェリーの中でインターネットにアクセスして情報をチェックできる日は来るのだろうか。勿論スマートフォンではなくPCでの話だ。 --

そもそも、クラウドサービスは「下り回線優先」のシステムでは使いづらい。「上り下り」が両立しないと使いないものなのです。

と言うより 「Windows がどうなるか」ではなく、次のPC用オペレーティングシステムはどうなるのか、という事が問題になります。Windows をベースに単に名前を変えたモノなのか、全くリニューアルされたシステムなのかです。

おそらく、I/F 自体はそれほど大きく変わらないでしょう。コンシューマが受け入れられない。

個人的には、今の肥大化して、セキュリティ上の問題を沢山抱えた Windows コードベースのシステムよりも、全く新しいオペレーティングシステムを期待しています。Apple が OSX を開発してレガシーな Mac OS を捨て去り、更には Power PC から Intel Mac にになったように、完全にコードを書き直すべきです。まだクラウドとタブレットの敗者である Microsoft はその力が残っているのです。

年賀状の印刷から、メール、システム開発まで全てをこなせるモノが「パーソナルコンピュータ」がPCと言われる所以なのです。PCは終わったとは思いません。まだまだPCの時代と役割は残っています。

異なるプラットフォームに従来の Windows の UI と互換APIを被せたオペレーティングシステム、それが私の希望です。


- 新しい Windows に必要なのはコンパイラ -

実は Windows 10 に「今一番欲しい機能」はコンパイラです。コンパイラがあれば、多くの Windows 向けフリーウェアがオープンソース化されるでしょう。現在の様にコンパイラが標準装備されていない事が、Windows を脆弱にしています。

例えオープンソースを基にバイナリ配布しているソフトウェアでも、結局は Windows 向けのバイナリ作成は最後になってしまう訳ですね。最悪の場合、SSHの様にバイナリ自体が更新されない。結局オープンソースではないフリーウェアは、作者や提供元の「やる気」だけで作られているため、永遠にコミュニティ化されないのです。だから、インストーラにマルウェアもどきの機能を付けたり、バイナリの配布サイトがハックされてマルウェアをインストールされたりしてしまう。

Windows 自体は別にオープンソース化されなくても、コンパイラが配布されれば、今流通している多くのすぐれたオープンソースソフトウェアの Windows への移植が始まるでしょう。使い物にならない、Windows サーバー用の DNS/DHCP やIIS の代わりに Apache や bind9 などが普及することになります。

-Windows サーバーはどうなる-

今、Windows サーバーでなければ動かないソフトウェアと言うのは、サードパーティ製品を除けば、SQLサーバーとか Active Directory 程度になってしまいました。ADすら Samba に搭載されてしまっているため、あえて Windows サーバーを選ぶ理由がほとんど消滅しています。せいぜい、

「クライアントと同じGUIで操作できる」

ところがメリットである程度で、これでさえクラウド化が進めば、あえてオンプレミスで運用する以外の目的であれば、全くWindows サーバーを選ぶ理由はなくなってしまいました。

もちろんサードパーティのソフトウェアが Windows オンリーであれば、それは立派で消極的な選択理由です。

下手をすると、ファイルサーバーという、オンプレミスにしたくなるシステムですらクラウドに移行してしまいます。

そうなると、クラウドベンダーとしてはリソースを大食いする Windows よりも Unix 系OSを選択するでしょう。いくら「クラウドベンダー化」に変身しようとしているマイクロソフトとしても、自社のクラウドサービスを Windows だけで運用するのは困難になります。これは「クラウドベンダー化した」マイクロソフトが歩むべき道となるのかも知れません。

マイクロソフトにとっても Cloud = Windows である必要は全くありません。Windows を捨て去り Clout サービスに移行する Microsoft にとっては Windows はもう不要で過去の遺産になる可能性もあるのです。もっとはっきり言おう。

Microsoft がクラウドベンダーになるには Windows は全く関係ない、むしろ足枷なのだ。

これでは Windows 帝国の崩壊です。

それはマイクロソフトとしても避けたいところでしょうから、サーバーOSそのものも Windows 後継製品は Windows とは似て異なるものになるのかも知れません。 とにかく 「Windows10」 以降の Windows と名前が付かない 「マイクロソフト製サーバー」というのはちょっと楽しみです。


「最後の Windows」というネタから、様々なとりとめのない妄想が生まれてしまいました。

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by islandcenter | 2015-06-26 09:31 | Windows | Comments(0)