タイトルこそ "Windows10 で動かす Zabbix2" ですが、実際は"Windows10 の Hyper-V で動かす Zabbix2 アプライアンス"が正解です。 何かと Linux を使うという事は「専門性」が要求されるわけですが、自称"オープンソース専門家"ではなくても使えるオープンソースという考え方は重要だと思います。 ここでは Zabbix 2.2 仮想アプライアンスを Windows10 の Hyper-V 環境で動かすことを前提としています。 ※ 最新の Zabbix 3.0 は Ubuntu ベースで、死ぬほど苦労したにも関わらず、動作させたところ不安定なところがいくつか見受けられました。また致命的な変更点は、通信の暗号化程度で、インターフェースがコスメティックに変化していた程度でした。ここでは 2.2 の利用方法を説明しています。まぁ現在 openSUSE が leap 版だという事もあり Zabbix 3.0 がUbuntu でも仕方がないでしょう。 ※ 2019/7 現在 Zabbix4.2 が最新版です。
- Zabbix アプライアンスの入手 - Zabbix アプライアンスはこちらから入手します。ここでは Hyper-V を使用しましたが、仮想環境があるのであれば、 XEN でも KVM, VMware のイメージでも構いません。 または ※ここでは Zabbix2.2 の説明をしています。ダウンロードするアプライアンスも 2.2 を取得してください。また、Zabbix アプライアンスは小規模ネットワークでの評価目的ですので、数千台のサーバーがあるデータセンターでの導入だとか、詳細なサポートは Zabbix LLC. のサポートを強くお勧めします。 アプライアンスの詳細はこちらのドキュメントをご参考ください。デフォルトのパスワードなどが記載されています。 -Zabbix アプライアンスの実装- VHD の圧縮イメージを入手したら、任意のディレクトリに解凍します。 Hyper-V ウィザードから Zabbix アプライアンスの VHD イメージを実装します。 「新規仮想マシン」を作成します。ここでは Hyper-V の細かな導入、設定、操作方法は説明していませんのであしからずご了承ください。Hyper-V のデフォルトでネットワーク構成が「なし」(笑)なので、必ず、ブリッジを指定します。 ただし、仮想ハードディスクは「既存の仮想ハードディスクを使用する」から、解凍した VHD イメージを指定します。 ![]() これがサマリです。必ず"ネットワーク"はブリッジ接続しましょう。デフォルトは "なし"です。 ![]() Hyper-V マネージャから仮想アプライアンスに接続して起動すると openSUSE が起動して、仮想アプライアンスが起動します。root/zabbix のデフォルトでコンソールに接続できます。 ![]() 仮想アプライアンスは SUSE Linux で作られているため、あらかじめMicrosoft 製 Hyper-V 用の仮想ドライバが組み込まれています。 zabbixhv:~ # cat /var/log/messages | grep Microsoft 2016-03-22T02:13:06.804337+00:00 zabbixhv kernel: [ 0.000000] DMI: Microsoft Corporation Virtual Machine/Virtual Machine, BIOS 090006 05/23/2012 2016-03-22T02:13:06.804340+00:00 zabbixhv kernel: [ 0.000000] Hypervisor detected: Microsoft HyperV 2016-03-22T02:13:06.806502+00:00 zabbixhv kernel: [ 13.505447] input: Microsoft Vmbus HID-compliant Mouse as /devices/virtual/input/input4 2016-03-22T02:13:06.806505+00:00 zabbixhv kernel: [ 13.505490] hid 0006:045E:0621.0001: input: <UNKNOWN> HID v0.01 Mouse [Microsoft Vmbus HID-compliant Mouse] on zabbixhv:~ # -IP の固定化- openSUSE の yast ツールを使って、DHCP アドレスから固定 IP に変更します。 # yast から Network Devices > Network Setting を開き ![]() DHCPだった IP の設定をEdit から Static/SubnetMask に変更します。 その他 'Hostname/DNS' タブと 'Routing' タブの DNS と Default Route を変更して OK を押します。 ついでに DNS 名、ホスト名が linux-xxxxx.site となっているので、例えば zabbix22.yourcompany.com などに変更します。変更結果は再起動した後、プロンプトに設定したホスト名に変更されます。 ![]() ※ ちなみに Zabbix Appliance には yast に必要なメニューしかバンドルされていません。 # zypper install yast2* を実行すると、様々な楽し気でナイスなメニューが出てきます。使えないものもありますが ...... -NTP の変更- NTP は公共の ntp プールを使っているので、できれば、LAN内部の NTP サーバーを使用するようにしましょう。 ![]() yast > Network Service > NTP servivce の Add メニューから "Server"、 イントラネット内部の NTP サーバーを指定します。実際通信できているかは TEST ボタンを押して確認します。 ![]() これが出来上がった ntp の状態です。デフォルトで Hardware Clock が指定されていますが、これは削除するのがよいでしょう。 ![]() ![]() -PHP.ini の書き換え- php.ini の書き換えはタイムゾーンの変更だけです。ここだけは vi を使います。 # vi /etc/php5/apache2/php.ini で php.ini を開き の部分をコメントアウトして date.timezone = Asia/Tokyo に変更します。 zabbixhv:/etc/php5/apache2 # ls php.ini php.ini zabbixhv:/etc/php5/apache2 # cat php.ini | grep timezone ; Defines the default timezone used by the date functions ; http://php.net/date.timezone date.timezone = Asia/Tokyo zabbixhv:/etc/php5/apache2 # なお、PHP は Zabbix アプライアンス内部で最適化されているようです。百台程度のデバイスの評価目的ならメモリなどのチューニングはデフォルトのままで結構でしょう。ソースから導入する場合は、 php.ini を書き換える必要があるそうです。 HOSTNAME の変更が反映されるよう、サーバーを再起動して、NTP や Apacheなどが起動したら、ブラウザのフロントエンドからブラウザのアドレスバーに、固定したアドレスをセットして Admin/zabbix でログインします。 ![]() ![]() Monitoring > Graphs の右端の時刻が日本時間になっていれば php.ini のタイムゾーンの設定はOKです。 ![]() ※ここでのキャプチャ画面は英語ですが、右上のプロファイルメニューから日本語に変更できます。 - 監視対象ホストの設定 - Configuration > Host から "Create Host" ボタンを押して、監視対象のホストを登録します。![]() ![]() "Host Name", "Visual Name" をセットして - "Agent Interface" -- エージェントがなければ空欄でも構いません。 - "SNMP Interface" に Add ボタンで監視対象のコンピュータの "DNS名"、もしくは IP を設定します。DNS名を設定した場合、IP アドレスは空欄でも構いません。一旦 "Save" しましょう。 ![]() ![]() 次にHost の "Template" タブを開き Link new Template から Template SNMP OS Linux を選びます。空欄に "snmp" と入れると、テンプレート snmp のリストが出るので、一番近いテンプレートを選び 'Add' し、'Save' します。 ![]() 監視対象が Windows や NAS, スイッチング HUB などの場合は "SNMP Generic" など近いものを選ぶと良いでしょう。 ![]() ![]() SNMPの監視が始まってから約1時間待つと、"Graph" の数値が 0 からいくつかのグラフ数が入り、描画が始まります。 Monitoring > Graph を選び、右のトグルボタンから"Group"、"Host"、"Graphの対象(Eth0など)" を選ぶとグラフが表示されます。 ![]() ※ここはとにかく1時間じっくり待ちます。とにかく慌てないこと。 -監視対象は SNMP が動いているか- 監視対象デバイスで snmp が動いているかどうかは snmpwalk を使って確認します。一般的な NAS やスイッチングHUB などの場合、 バージョンは version '2c' コミュニティ名は Read Only(RO) の 'public' を指定すればよいでしょう。この記事では Trap の機能までは説明しません。 ちなみに SUSE Linux はデフォルトでは正しく動作しません。net-snmp パッケージを導入して snmpd.conf の Community 行の書き換えが必要です。snmpwalk に使用する OID .1.3.6.1.2.1.1 などは、MIB 関連のドキュメントを読んで勉強してください。(と逃げる) zabbixhv:~ # snmpwalk -v 2c -c public dns2.intra .1.3.6.1.2.1.1 Created directory: /var/lib/net-snmp/mib_indexes SNMPv2-MIB::sysDescr.0 = STRING: Linux dns2 3.0.101-63-xen #1 SMP Tue Jun 23 16:02:31 UTC 2015 (4b89d0c) x86_64 SNMPv2-MIB::sysObjectID.0 = OID: NET-SNMP-MIB::netSnmpAgentOIDs.10 : 略 zabbixhv:~ # とズラズラ帰ってくれば、Zabbix の snmp での状態監視はできるようです。帰ってこない場合は、コミュニティストリングが違うとか、snmp が disable になっているとか、snmp なんて機能ないよ、という SOHO 機器の場合に起こりえます。諦めましょう。 - デスクトップPCでも試せる Zabbix - 実際、この体験はデスクトップPCではなく、一般的なモバイルPCで行いました。特別なサーバーハードウェアを用意しなくても Zabbix の "体験"ができるのは貴重なことです。 この体験を通じて本格的なネットワークモニタリングツールの導入、運用、トレーニングができればと思います。 あわせて読みたい まぁ、長期運用はやめた方がいいようですね。
by islandcenter
| 2016-03-23 08:33
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