関連記事
SUSE Linux を使った Novell の従来の Open Enterprise Server (OES Linux) には samba による CIFS プロトコルが実装されてきました。Novell samba は OSSの samba を OES Linux に強引に実装したため、LUM(Linux User Management) を意識した接続を経由することにより Ldap 互換の eDirectory 認証、Linux/samba 認証経由のセキュリティポリシーが必要です。スケーラビリティも Linux/samba に制限されていました。User/Password から --> LUM(Linux User) --> eDirectory と NSS ファイルアクセスという複雑な実装です。複雑な構造なので、Novell OES + samba という組み合わせは、躊躇していました。 一方、すでに OES 11 より実装された Novell Native CIFS は、パスワードを直接 eDirectory のパスワードポリシーを経由して NSS ファイルシステムのセキュリティ構造に単純接続します。オーバーヘッドも少なく、実装もシンプルです。もちろん、Linux の認証を経由しないため、管理方法も Linux を意識せず、eDirectory と NSS の管理に集中できます。ユーザはシンプルで高機能、高性能で高い天文学的なスケーラビリティを持つ Novell Storage Service (NSS) に簡単にアクセスできます。 結果としては 「意外といけるな」 というものでした。
- インストール - OES と eDirectory, NSS ファイルシステムは導入済です。
- Novell CIFSの実装 - yast2 > OES Configuration から CIFS をチェックして Accept. ![]() Novell CIFS Services の行に未設定の項目があるのでクリック ![]() admin.org のパスワードをセット、これによりスキーマの拡張が行われます。 ![]() サーバーコンテナだけ選択されているので、O=MyOrg を Add して、” Enable Subtree Search” をチェック ![]() Next 赤線が消えたので Next ![]() Next 5分待つ インストールできました。 ※ "Clone ..... AutoYaST" のチェックは外しても構わない。というより AutoYaST は滅多に使わないので、チェックを外すべきでした(敗因) ![]() AutoYaST のクローニングをする場合は5分くらいかかります。Finish - iManager より - http://server/nps で iManager を開き admin.org でログインします。 "Configureアイコン" > Installed Novel Plug-in Modules に CIFS Management Plug-In がインストールされていることを確認します。マニュアルには自動的にインストールされる、とは書いていませんでしたが.... ※ インストールされていない場合 Configureアイコン > "Avilable Novell Plug-in Modules" から CIFS プラグインをインストールします。 ![]() iManager > File Protocol > CIFS を選び、plug-in が動いていることを確認。 デフォルトで CIFS 名=ホスト名になっています。OES_CIFS とか WorkGroup_NAS とか任意に名前を変えてアナウンスを流すと良いでしょう。 この画面から Stop/Start して再起動もできますが # rcnovell-cifs restart でもリスタートできます。 ![]() ユーザーコンテキスト > O=org からサブツリー全体に割り当てられています。 ![]() CIFS アクセスには Universal Password(デフォルト無効)が必要です。
iManager > Role & Tasks >Password > Password Policies > Assignments に、 [New Password Policy] を add してユーザ、もしくはユーザコンテナを追加します。e.g にもあるようにパスワードポリシーはユーザのタイプによって "Enginner_PW_Policy" とか "VIP_PW_Policy" など複数のポリシーを定義して、センシティブなデータにアクセスする場合は、厳しいパスワードポリシーを、一般ユーザは単純なポリシーを、と区別してユニバーサルパスワードのポリシーを個別に与える事ができるわけですね。Active Directory の様に、OU 単位でしかポリシーを定義できない製品と違い、複雑な組織によって、ポリシーを使い分ける事ができます。
ウィザードに従い新しいパスワードポリシーを作ります。 ※ Password Policy は [root] の "Security" コンテナに作成されます。 ![]() "Would you like to enable Universal Password" はデフォルトのまま Yes ![]() 特にパスワードポリシーを変更しなければ、デフォルトで構いませんが、パスワードポリシーとして、複雑なパスワードを要求したり、定期的なパスワード変更を求めるパスワードポリシーが必要であれば、カスタマイズできます。
![]() そのままウィザードを進め Finish したら、"Assignment" にユーザーオブジェクトそのもの、もしくはユーザのコンテナを指定します。ただし、指定したオブジェクトのサーバーは eDirectory のコンテナ R/W レプリカ を保持している必要があるようです。NetWare3 互換の Bindery Connection と同じです。 ![]() ※ もっとも、ここで新しいポリシーを作らなくても、既にある "Common Proxy Policy" にユーザを割り当てても構いませんでした。(敗因) これで、一応、OES 2018 CIFS は設定完了です。 ネットワークに見えました ![]() ここでサーバーをクリックして、認証ダイアログが出ない場合、あるいは eDirectory パスワードが受け付けられない、ログイン認証できない場合は、パスワードポリシーがユーザに適用されていないことによります。 ※ このダイアログでは "CN=user_name,OU=Users,OU=Tokyo,O=ACE" と言った、パス付の FDN ( Fully Distinguished Name ) のユーザ名がログインに使えないので、ユーザオブジェクト、またはユーザが存在する、ユーザコンテナをパスワードポリシーに直接アサインしておく必要があるわけです。また、サーバー自身に eDirectory のユーザコンテナのマスターか、R/Wレプリカデータベースが必要です。
ボリュームを開くと NSS のトラスティが利いています。 ![]()
OES のディレクトリ容量制限、クォータ機能の注目すべき点は特別に複雑な操作も行わずに、どれだけ複雑なディレクトリ構造、ファイル容量であっても、 OES Client のプロパティか、iManager のフォルダプロパティから、運用中、稼働中に一瞬で数クリックで制限ができる事です。 ![]() net use
で確認して > net use /delete \\server\share しても繋がっている? これが CIFS/SMB のおせっかいなユーザにもハッキングにも優しい余計なお世話。
CIFS のテストで、ログイン、ログアウトを繰り返す場合は C:\> klist purge によって Kerberos チケットを削除します。 また CIFS の怪しい仕様で、NSSボリュームに与えた、ファイル/フォルダのトラスティが安定するまで、かなり不安定な動きをします。トラスティを与えたフォルダアクセス権限をネットワークにアナウンスするまで、変なタイムラグや、クライアントやサービスをリブートするなどの「ひと変化」が必要なんですね。このような CIFS の "仕様上の問題点" は解決できません。やっぱり OES の NSS ファイルシステムをクレームなしで使うには、OES Client for Windows を使った NCP プロトコルによる接続を推奨するしかありません。 ![]() - インプレッション - OES Linux に共通の課題として、インストールに時間がかかる点が挙げられます。インストール作業そのものはシンプルで単純ですが、非常に時間がかかります。また、デフォルトで、Universal Password ポリシーが適用されないため、インストール後の最初の接続まで、随分つまづきました。また Windows の Kerberos 認証がキャッシュされるのは困ったものです。 その代わり、コンセプトは samba よりシンプルで理解しやすいので実装そのものは単純に行う事ができました。以前 Novell samba でハマった事があったので、身構えていましたが、割と単純に問題を解決できました。「意外とイケる」というのが感想です。 また、ユーザ管理、ファイルアクセス権限の管理も、複雑で面倒な Linux の管理方法よりも単純で、理解しやすくなっています。もっとも eDirectory と NSS ファイルシステムを理解した上での事なので、Linux ”しか”知らない管理者には難しいと思えるでしょう。逆に NetWare 5 以降を経験した管理者ならば、 NCP (Novell Core Protocol) を使わずに どこにでもある CIFS がそのまま使える点は大きな助けになります。 何かというと数万ファイルのフォルダを「変更をこのフォルダー、サブフォルダーおよびファイルに適用する」を間違ってチェックして数時間利用不可能になる Windows のファイルセキュリティシステムより、一瞬でトラスティが機能する NCP+NSS のファイルアクセスは強力です。 ただし、CIFSの固有の NAS や samba、Windows 共有に関するセキュリティのや接続のトラブルは固有のものなので(俗に言う仕様という奴)これだけは困ったものです。BYOD 端末では CIFS 接続でも構いませんが、社内利用の Windows 端末は OES Client for Windows を使った NCP 接続の方が安定して、セキュリティ的にも安心感があります。構内LANで使うには、私は「NCP 接続を強く推奨」します。 Windows "しか" 知らない管理者にとっては、eDirectory + NSS ファイルシステムは難解そのものなのですが、Windows 自体が難解そのものなので、OES Linux の管理は理解が進むとシンプルです。そもそも、Microsoft 自体が自社製品しかサポートしていないにもかかわらず、自社製品自体のサポートが当てにならないのに対し、サードパーティベンダーは、"自社製品オンリー村社会” の中に "住み着いた異分子"であることを理解しているので、割と「閉鎖的な村の常識」に対する適切なサポートを訪問者に提供してくれるものなんですね。 - Keyword - Novell CIFS, eDirectory, LDAP, samba,ファイルサーバー認証, セキュリティ
by islandcenter
| 2018-03-21 13:26
| OES Linux
|
Comments(0)
|
by isLandcenter 記事ランキング
最新の記事
カテゴリ
全体
OES Linux Native Netware GroupWise Windows SUSE Novell ZENworks XEN Identity Management プライベートクラウド Windows 8 OES2 Linux/NetWare Windows 7 KVM MacOS 雑文 Linux Internet Windows11 Cloud システム管理 Apple Gadget 未分類 タグ
HowTo(236)
Linux(223) SUSE(190) システム管理(165) Windows(94) 仮想化(80) 比較(61) Windows10(46) Mac(40) Network(34) Windows11(34) 止める(22) Novell(20) zabbix(18) OES(16) IT ビジネス(16) Cloud(9) ZENworks(9) Squid(6) WSUS(5) 以前の記事
2027年 12月
2026年 03月 2026年 02月 2026年 01月 2025年 12月 2025年 11月 2025年 10月 2025年 09月 2025年 06月 2025年 05月 2025年 03月 2025年 02月 2025年 01月 2024年 12月 2024年 11月 2024年 10月 2024年 09月 2024年 05月 2024年 04月 2024年 03月 2024年 02月 2024年 01月 2023年 12月 2023年 11月 2023年 10月 2023年 09月 2023年 08月 2023年 07月 2023年 06月 2023年 05月 2023年 04月 2023年 03月 2023年 02月 2023年 01月 2022年 12月 2022年 11月 2022年 10月 2022年 09月 2022年 08月 2022年 07月 2022年 06月 2022年 05月 2022年 04月 2022年 03月 2022年 02月 2022年 01月 2021年 12月 2021年 11月 2021年 10月 2021年 09月 2021年 08月 2021年 07月 2021年 06月 2021年 05月 2021年 04月 2021年 03月 2021年 02月 2021年 01月 2020年 12月 2020年 11月 2020年 10月 2020年 09月 2020年 08月 2020年 07月 2020年 06月 2020年 05月 2020年 04月 2020年 02月 2020年 01月 2019年 12月 2019年 11月 2019年 10月 2019年 09月 2019年 08月 2019年 07月 2019年 06月 2019年 05月 2019年 04月 2019年 02月 2018年 12月 2018年 11月 2018年 10月 2018年 09月 2018年 08月 2018年 07月 2018年 06月 2018年 05月 2018年 04月 2018年 03月 2018年 01月 2017年 12月 2017年 11月 2017年 10月 2017年 09月 2017年 08月 2017年 07月 2017年 06月 2017年 05月 2017年 04月 2016年 10月 2016年 08月 2016年 07月 2016年 06月 2016年 05月 2016年 04月 2016年 03月 2016年 02月 2016年 01月 2015年 12月 2015年 11月 2015年 10月 2015年 08月 2015年 07月 2015年 06月 2015年 05月 2015年 04月 2015年 03月 2015年 02月 2015年 01月 2014年 12月 2014年 11月 2014年 10月 2014年 09月 2014年 08月 2014年 07月 2014年 06月 2014年 05月 2014年 04月 2014年 03月 2014年 02月 2013年 12月 2013年 11月 2013年 10月 2013年 09月 2013年 08月 2013年 07月 2013年 06月 2013年 05月 2013年 04月 2013年 03月 2013年 02月 2013年 01月 2012年 12月 2012年 11月 2012年 10月 2012年 09月 2012年 08月 2012年 07月 2012年 06月 2012年 05月 2012年 04月 2012年 03月 2012年 02月 2012年 01月 2011年 12月 2011年 11月 2011年 10月 2011年 09月 2011年 08月 2011年 07月 2011年 06月 2011年 05月 2011年 04月 2011年 03月 2011年 02月 2011年 01月 2010年 12月 2010年 11月 2010年 10月 2010年 09月 2010年 08月 2010年 07月 2010年 06月 2010年 05月 2010年 04月 2010年 03月 2010年 02月 2010年 01月 2009年 12月 2009年 11月 2009年 10月 2009年 09月 2009年 08月 2009年 07月 2009年 06月 2009年 05月 2009年 04月 2009年 03月 2009年 02月 2009年 01月 2008年 12月 2008年 11月 2008年 10月 2008年 09月 2008年 08月 2008年 07月 2008年 06月 2008年 05月 2008年 04月 2008年 03月 2008年 02月 2008年 01月 2007年 12月 2007年 11月 2007年 10月 2007年 09月 2007年 08月 2007年 07月 2007年 06月 2007年 05月 2007年 04月 2007年 03月 2007年 02月 2007年 01月 2006年 12月 2006年 11月 2006年 10月 2006年 09月 2006年 08月 2006年 07月 2006年 06月 2006年 05月 2006年 04月 2006年 03月 2006年 02月 2006年 01月 2005年 08月 Hot Hot!
PR
検索
最新のコメント
ブログジャンル
|
ファン申請 |
||