2019年 06月 19日
openSUSE Leap 15.1 で初めての KVM, 仮想化
いきなりですが、私は openSUSE Leapで「サーバールームのハイパーバイザーで本格運用」することはお勧めしません。 本格運用で使うなら、 SUSE Linux Enterprise(SLES) での運用を強くお勧めします。
SUSE Linux 15 (SLES15) でKVM/XEN仮想環境 https://islandcnt.exblog.jp/238685530/ KVM on SUSE(SLES12) で仮想インスタンスの作成 https://islandcnt.exblog.jp/238578664/ Windows 2019 Server を SUSE Linux 15 (SLES15)+KVM で仮想ドライバを使って最適な仮想化 https://islandcnt.exblog.jp/239122369/
しかし、今スグここで「KVMのテスト、開発環境が必要になった」のであれば、openSUSE Leap は Hyper-V と比較しても一つの良い選択です。軽いですし安定しています。何しろ無料でハイパーバイザーが手に入る気軽さ。LibreOffice も付いて GIMP も標準なので、そのまま仕事ができる。 いきなりステーキ!、じゃないな、いきなり SLES 15(SUSE Linux Enterprise Server) では、敷居も高いし、openSUSE と違いインストールが異なりちょっと面倒です。 何しろ SLE(SUSE Linux Enterprise) 譲りで SLES の鉄壁の信頼性を引き継ぐ openSUSE 上であり、openSUSE <---> SLES との相互運用性も高いので - テストと開発は : openSUSE で取り合えず開発し - 本番運用は : SUSE Linux Enterprise にマイグレーション という選択肢は十分に魅力的です。 ここでは無料で作れる openSUSE Leap 15.1 で KVM ハイパーバイザーの導入手順を説明します。 ここでは前提条件として
- openSUSE はインストール済とする。 - /var は仮想ディスクイメージを格納します。別パーティションとします。 - 固定IPでセットアップ済
とします。openSUSE Leap 15.1 のセットアップはこちらの記事を参考にしてください。
openSUSE Leap 15.1 インストール https://islandcnt.exblog.jp/239244204/
※ 画面のキャプチャは英語ですが、優先言語を日本語にすると root 以外のユーザは、全て日本語表記になります。
固定IPを設定するため、ネットワークの設定は openSUSE15.1 標準の Network-Manager ではなく Wicked にします。 YaST > Network Settings より、設定方法を "Wicked", 必要な固定IPを設定します。
仮想ディスクイメージは /var/lib/libvirt/images/ にデフォルトで作成されます。勿論、VM を create する時に、任意のディレクトリを指定できます。ここではデフォルトのルールに則って、 / パーティションは必要最低限、空きスペースの全てを /var を別パーティションに割り当てました。 ライブマイグレーションするなら iSCSI マウントできる NAS 上に作成するのも良いでしょう。 ※ ヒント 32Gb 程度の USB メモリに / パーティションをインストールしてライブUSB起動して、QNAP などの iSCSI NAS 上に仮想イメージを作るのも一案です。既存のPC環境を壊したくないのであれば、一つの手段ですね。 PR 楽天でQNAP の NAS を検索
openSUSE Leap 15.1 の Live USB で「どこでも Linux」の作り方
YaST > Software Management > View > Patterns より KVM Virtuialization Host and Tools をチェックします。 ここをチェックする事で、必要な殆どのパッケージがインストールされます。ここでは KVM をチェックしていますが、 XEN ハイパーバイザーもここで導入します。KVM と XEN はどちらか一択の排他関係です。一旦、システムを再起動すると KVM ハイパーバイザーが起動します。
KVMの必要なパッケージをインストールしたら、YaST > Virtualization > Install Hypervisor and Tools を開き、 Libvirt LXC containers をチェックします。
ネットワークブリッジを設定するかどうかは、 Yes YaST > System > Network Settings から、ブリッジインターフェースが設定されている事を確認します。 # virt-manager & を実行して、KVM仮想インスタンスが作成できる事を確認します。
ここまでの手順を動画でまとめました。(音出ます)
仮想VMインスタンスが立ち上がりました。