SUSE Linux Enterprise 15 sp1(SLES15 sp1) インストール :ファーストインプレッション

SUSE Linux Enterprise 15 sp1 (SLE15sp1 /SLES15sp1) の配布が始まったので、さっそくインストールしてみました。

spなしの SLE15.0 はこちらをご参考下さい

SUSE Linux Enterprise 15 (SLES15) のインストールとファーストインプレッション
https://islandcnt.exblog.jp/238668681/

openSUSE Leap 15.1 はこちらをご参考下さい

openSUSE Leap 15.1 インストールとファーストインプレッション
https://islandcnt.exblog.jp/239244204/


- 準備 -

メディアサイズは約 22Gb あります。インストールDVDが2枚、パッケージDVDが2枚です。
ユニバーサルインストーラなので、この1セットで SLE の全てのパターンがインストール可能です。ただしサイズがでかい。
インストールDVD2枚はそれぞれ1G程度、パッケージDVDは8Gと11Gbです。もはや DVD.ISO とは言えないサイズとなりました。


ダウンロードはこちらから、無料のアカウント登録が必要です。

SUSE Downloads
https://download.suse.com/index.jsp


インストールDVDはまぁ片面一層DVDで良いのですが、パッケージDVDはブルーレイが必要ですね。もっともシンプルにインストールするだけであれば、インストールDVDの1枚目と、パッケージDVDの1枚目しか使いません。

またオンラインでサブスクリプション登録を行えば、インストールDVD1枚目だけで、後はリポジトリからインストールできるのですが、サイズがアレですから、途中で失敗したときのペナルティが大きい。

ここは呑気に22Gbまったり落として、手元の HTTP サーバーに展開しておきました。

# mkdir /srv/www/htdocs/sles15sp1
# mkdir /srv/www/htdocs/sles15sp1/pkg1
# mount -o loop <pat-from>SLE-15-SP1-Packages-x86_64-GM-DVD1.iso /srv/www/htdocs/sles15sp1/pkg1

物理メディアよりは、HTTPかFTPサーバーを用意した方が、繰り返し練習したり、テスト環境構築には便利です。本番運用する前のテスト段階で、SCCのサブスクリプション登録とYOU(YaST Online Update)をすると良いでしょう。
サブスクリプション購入はこちら

SUSE LINUX Enterprise Server
www.suse.com/shop/

ブラウザでダウンロードするより、何か使いやすい http ダウンローダーを使うと良いでしょう。私は BitCommet の HTTP ダウンローダーを使いました。

ちなみに、SUSE も Novell もそうなのですが、ダウンロードリンクは、リダイレクト URL で、有効なのは12時間位です。それ以上ダウンロードにかかるようであれば、途中でダウンロードエラーになります。できるだけ回線のトラフィックが静かな、深夜にダウンロードするのが良いでしょう。

リリースノートはこちら

SUSE Linux Enterprise Server 15 SP1 Release Notes
https://www.suse.com/releasenotes/x86_64/SUSE-SLES/15-SP1/


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- インストール開始 -


インストール全体の流れは6分ちょっとの動画にしました。(派手に音出ます)

インストールDVDから起動します。

SUSE Linux Enterprise 15 sp1(SLES15 sp1) インストール :ファーストインプレッション_a0056607_16280317.png

言語と、キーボードチェックです。今回、言語は English キーボードは 101 KB です。
インストールする SLE のバリエーションをチェックします。 SLES 15sp1か、他のバリエーションかをここで選びます。

SUSE Linux Enterprise 15 sp1(SLES15 sp1) インストール :ファーストインプレッション_a0056607_16283839.png

ここで、"Registration" すると、オンラインのリポジトリが使えますが、インストールに恐ろしく時間がかかるので、スキップします。

SUSE Linux Enterprise 15 sp1(SLES15 sp1) インストール :ファーストインプレッション_a0056607_16285746.png


Addon プロダクトのインストールです。
ここでアドオンをインストールしないと「!?」な状態、ほとんどカーネルしかインストールされないので、アドオンをインストールします。物理メディアのDVD(たぶんブルーレイですね)がなかったので、 パッケージDVDのISOを HTTP サーバーに mount -o loop で展開した状態で準備した、ローカルサーバーを使いました。

SUSE Linux Enterprise 15 sp1(SLES15 sp1) インストール :ファーストインプレッション_a0056607_16292190.png

HTTP を選んだので Package DVD1 の iso を展開した HTTP サーバーのURLをセットします。

SUSE Linux Enterprise 15 sp1(SLES15 sp1) インストール :ファーストインプレッション_a0056607_16293793.png

この状態で Server Role の選択ができます。

最低限、YaST や Zypper が使えるように

- Base System
- Desktop Application

の二つはチェックしておきます。追加で

- Server Application Module

もチェックします。

SUSE Linux Enterprise 15 sp1(SLES15 sp1) インストール :ファーストインプレッション_a0056607_16295534.png

SLE 15.0 よりいくつか選択しが増えました。

SUSE Linux Enterprise 15 sp1(SLES15 sp1) インストール :ファーストインプレッション_a0056607_16301556.png

Server Roleを決めます。ここでは gnome Desktop を選びます。YaST さえ使える環境であれば、後で何とでもなります。まだ用途が決まっていない場合は、 gnome Desktop をとりあえず入れておきます。ちなみに SUSE Linux Enterprise Server は gnome デスクトップだけです。 SLES ではなく SLED(Desktop)の場合はもっと選択しが増えます。(たぶん)
SUSE Linux Enterprise 15 sp1(SLES15 sp1) インストール :ファーストインプレッション_a0056607_16303764.png

パーテイションのプロポーザルが出てきました。ここでパーティション構成を変える場合は、Proposal から変更するため Partitioner を起動します。

SUSE Linux Enterprise 15 sp1(SLES15 sp1) インストール :ファーストインプレッション_a0056607_16305423.png


時刻と地域の設定です。地図の中から、大体東京あたりをクリックし、地域を Asia/Japan にします。 Hardware Clock set to UTC はいつもチェックを外します。JST運用ではなく UTC 運用する場合は、このチェックは残しておきます。

SUSE Linux Enterprise 15 sp1(SLES15 sp1) インストール :ファーストインプレッション_a0056607_16320796.png

オペレータ名とパスワードの設定です。openSUSE と異なり、ユーザパスワードはそのままでは root パスワードにならないのがデフォルト設定です。

SUSE Linux Enterprise 15 sp1(SLES15 sp1) インストール :ファーストインプレッション_a0056607_16325094.png

root パスワードをセットします。必ずテストフィールドでキーチェックします。間違って Caps や Num Lock されている場合があります。
SUSE Linux Enterprise 15 sp1(SLES15 sp1) インストール :ファーストインプレッション_a0056607_16331038.png

インストールサマリです。ここでイキオイ余って Install ボタンを押してしまうと、後戻りできないので、よく説明を読んでチェックします。
Fire Wall は無効にし SSH を有効にしました。

既に、インストールが決まっているパッケージがあれば、 Software リンクから追加します。

また、systemd の起動時のターゲットをテキストモードにしたい場合はここで変更します。今回は、グラフィカルモードにしました。
後で YaST でも変更できます。


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インストールが始まります。ローカル環境に一時的なリポジトリを作ったので、インストールは10分程度で終わり、再起動します。

SUSE Linux Enterprise 15 sp1(SLES15 sp1) インストール :ファーストインプレッション_a0056607_16341753.png

root でログインして、 gnome デスクトップが出てきました。YaST と Terminal アイコンをツールバーに登録しておきます。

SUSE Linux Enterprise 15 sp1(SLES15 sp1) インストール :ファーストインプレッション_a0056607_16350105.png

YaST > System > Network Settings で、IPアドレスの指定と HOSTNAME の指定を行います。SLE Server の場合、デフォルトで Wicked ネットワーク設定です。この辺りが openSUSE Leap 15.1 との違いです。
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NTPの設定をします。 openSUSE Leap とは違い、デフォルトでは設定されていません。必ず設定するようにしましょう。。

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NTP の設定が終わりました。

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- インプレッション -

インストール自体は、以前のバージョン SLE15.0 とほとんど変わらず、使ってみた感じは openSUSE Leap 15.1 と変わらずです。
ただ、ユニバーサルインストーラって、アレだなというか、とにかくサイズがでかい。インストール時のトラフィックの大きさを考えると、リポジトリの専用サーバーは欲しいですね。

とりあえず、ここまでは openSUSE Leap 15.1 と同じ YaST の日本語の文字化け以外は、目に見える目立ったバグもないようです。デフォルト言語を日本語にしないと見つからないバグなので、お客さんには黙っておきましょう。




by islandcenter | 2019-06-29 17:59 | SUSE | Comments(0)