2020年 04月 08日
誰が買う? Windows10 タブレットは失敗作
いうまでもなく Windows はPC分野の80数%のシェアがあり。10数%が Apple 残りが Linux という事は、いろいろなリサーチにある訳ですよ。じゃぁ、インターネットのサービスを受ける、あらゆるデバイスの何パーセントが Windows なのか。スマートフォン、タブレットを含めれば、恐らく50%もないんじゃないでしょうか。多分スマートフォンが過半数なので、実際の「インターネットにおける Windows のシェア」はPCだけで3割もあればいいほうでしょうね。
Windows10 で最低限欲しいと思うスペックを考えると Core i3m とか i3yと言った Core 3 系のモバイル向けCPU が欲しくなるところです。ディスコンになった Atom 系SoCでは人を馬鹿にしている。正統派 Celeron でやっと使える感じがします。Windows Update を問題なくこなせて、安定して使うには、最低64Gbのストレージが欲しい。しかし、「Window が動くタブレット」として考えるなら、256Gbのストレージが欲しくなってしまうでしょう。そう考えると、自動的に12~3万円程度は最低限予算が必要なんですよね。しかし意外と Core i3 系のCPUは人気がない。というかメーカーもこのクラスより、より高価な Core i5/7 系を売りたがる。こうなると安くても15万円コースですね。キーボードもマウスもない Windows に15万円も普通払いません。しかし、「Windows デバイスを快適に使う」なら、オプションのキーボードとマウス、あるいはデジタイザペンは必須です。それなら普通のクラムシェルか 2 in 1 ラップトップを私なら選びます。2Gbのメインメモリ、32Gbのストレージ、Atom系 SoC では、「一応 Windows が動くタブレット」でしかなく、実際に使い物になるとは思えません。それでもWindowsがとりあえず動く環境にするには5万円前後するわけで、この値段で Android や iPad などの他社製タブレットならすコスコつかえるわけですよ。
大体、 Windows はフットプリントが重すぎて、タブレットには向かないぞ、という事だ。GIGAスクール構想の実現について1人1台のPCで教育のICT化を推進――日本マイクロソフトが「GIGAスクールパッケージ」を提供開始Google、管理などの無駄な時間を減らし4万5千円以下で提供可能な「Google GIGA School Package」を開始この勝負、どうみても Google に分があるんだが、どんなものでしょう。GIGA スクールパッケージに Windows は勝ち目がない。3万円の Android や Chrome タブレットを子供の Youtube 端末として使わせている親が、わざわざその倍の値段もして、華奢で壊れやすく安っぽい筐体の7万円の Windows タブレットを買うわけにはいかない。私が、中高で「情報C(情報社会)」を教える立場だったら、間違えなく Windows10 タブレットは「アウトオブ眼中」です。Chrome Book で安く済ませて、余った予算を別に使う事を考えるでしょう。
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スリープ解除して、通信が開始されるといきなり始まる Windows アップデート、いざ使おうとすると半日は使えないモバイルデバイス。それが Windows10 タブレットの宿命。毎月のアップデートだけで、格安SIM二月分のパケット料金と貴重な時間を使いたくない。そんなものに普通15マン近い大金払いませんって。よっぽど Apple の iPad がひどくてもこんなにひどくはない。それにもっとシンプルで堅牢なハードウェアだし、軽くて高性能、高機能なのです。4万円も出せば普通に使えるし、128Gb程度のストレージがあれば、スチルカメラやビデオカメラ並みに使える。それに iOS や Android, Chrome タブレットは機能を絞っただけシンプルで長時間のモバイル運用ができる。
街を歩いていて、ちょっと調べ事をしたいと思えば、スマートフォンより小型のタブレットは実にいい選択なのです。だけどそれが Windows タブレットとなれば、たとえタブレットと言えども、そこに "Windows らしさ" を求めるユーザ需要があるのですね。たとえタブレットであろうとも Microsoft Office が使えないと嫌だという、ユーザの奇妙なわがままを満たす必要があります。 Office アプリが必要であれば、当然マウスとキーボードもいるよね。「いざという時 MS Office が使える」という事は、その「いざと言う時」のために普段使わないキーボードもカバンに入れておく必要があるわけです。そして充電用のアダプタとケーブル。もう、 Windows10 なんて、一般家庭では「年賀状の印刷に年に一度使う」ためにある、というのが実態じゃないでしょうか。
最近の銀行取引では、大体 iOS か Android のタブレットで最適化されたアプリケーションが頒布されていまして、もし Windows タブレットで、銀行振り込みしようと思ったら、別に iOS か Android が必要と言う矛盾、無駄。そもそも、銀行振り込み用のアプリがない、どころかワンタイムパスワードアプリもない。携帯電話必須という不自然さ。ちなみに、 Windows ストアから片っ端に、大手都市銀行の名前を入れて調べると良い。一体、どこの預金者が、Windows OS を信頼しているんだろうってくらいに、ストアアプリは、銀行から嫌われています。頼むから Windows 端末から、預貯金の操作してくれるな、という位の総スカン状態なのですね。Windows PCのブラウザ経由で決算してくれるなって位の嫌われようなのです。専用の exe アプリケーションすら配布されない。 Windows は金融機関から唾棄され嫌われているのです。
ご存知の通り、 Windows Mobile はディスコンになり、既にサポートも終わっているわけで、 Microsoft としては、「マイクロソフト部屋に最後に残った幕内力士:Windows10」 をモバイルデバイスの切り札に残しているわけです。徳俵にかろうじて親指が残った崖っぷち張り出し大関、小錦みたいな状態。とてもじゃないけど、こんな危なっかしいOSを、フットプリントの小さな x86 環境にインストールして使う事自体、燃えないゴミにお金を投資するようなもの。Windows10 タブレットは、もはや大相撲の中日に全廃している張り出し大関のようなものです。とてもじゃないけど、私は「Windows10 タブレット」には、「引退という引導」を渡すべきだとおもいます。
これほど、顧客が混乱しているのは Intel のブランド戦略が破綻しているからなのですね。もっとブランドを整理すべきです。「Celeron に名前を変えた Atom」 があったり、ほとんど使われない Pentium があったり、低スペック、低電圧版の Core i3/i3m/i3y なんてモデルがあるのはいかがかと思います。その未整理な Intel のブランディング戦略にただ乗りしている、タブレットベンダーも責任を取るべきでしょう。「2コア4スレッド搭載タブレット」とか言っても、中途半端な Atom 系 Celeron だったりするわけで、ほとんど消費者騙しです。2コア4スレッド搭載「パーソナルコンピュータ」であれば、最低でも Core i3 程度を想像するのですが、よーく仕様を見ると Celeron でしかも Atom 系コアだったりします。※ Nxxxxx Celeron というNで始まる Celeron は、バチモノ系だそうです。つまり、もう生産中止になって在庫がごっちょりある Atom 系 CPU の悪く言えば生産余剰した、リマーク品なのですね。 これを消費者に 「Atom とは別物」と言う、リ・ブランドして売りさばくのが Intel の今のやり方なのです。Celerorn 選ぶくらいなら AMD の Ryzen 系、モバイル SoC 選んだ方がよっぽどウソがない気がします。
それでも Windows10 タブレットのニーズは根強くあるでしょう。それは「組み込み用途」です。こないだガス屋の端末見たら、Windows タブレットでした。 Windows 7 だったけど。しかし、企業でこういった外勤者に何百台と使わせるとなると、コスト、持ち運びの容易さ、堅牢性、電池の持ち、アプリケーション開発の容易さなどを考慮すると、別に、保険のオバちゃんが Windows タブレットを使わなければならない必然性はありません。ブラウザ経由のアプリケーションであれば、別に何でもいいんです。
ということで、Windows10 タブレットの将来性のなさ、致命的な欠点、わざわざ選ぶ理由がない事などをズラズラとまとめてみました。それでも Windows10 タブレット買いますか? それとも Android や Chrome, あるいはPC化する iOS 搭載 iPad ? もうタブレット戦争では、ほとんど Windows 10タブは「アウトオブ眼中」、タブレットOSシェアのパイチャートでは「その他」に分類されるようになるでしょう。
202x 年 Windows 最期の日