2022年 11月 24日
どうするプリンタ: ARM Windows11 on UTM mac Book Air
「プリンタは使えるの?」
UTM on M1 mac で Windows11 を動かすにはこちらの記事をご参考ください- 準備編
- 実践ハマり編
真面目に mac Book Air で仮想化した ARM 版 Windows11 を使う上で、あるいは ARM 版 Windows が動く Surface Pro X でも共通課題です。ARM 版 Windows はプリンタドライバがプアなことです。ネットワーク上のプリンタ共有で、他のコンピュータ経由で印刷しようと思いましたがだめでした。当たり前ですが、ドライバ・ソフトウェアはアプリケーションの様にエミュレートできません。Win32/64 アプリケーションは、ARM64 Windows11 でほぼ動くようですが、ドライバはそうも行きません。
この問題は、プリンタと同様、スキャナでも起こりえます。
UTM 仮想環境の M1 mac Book 上で動いている ARM64 版 Windows11 は、ドライバが少なくプリンタが使えないケースがほとんどでしょう。何しろ Surfece RT 位しかデバイスってないんですね。見方を変えると母艦の mac でならプリンタが使えます。ここはベアハードウェアのネィティブな ARM 版 Windows が走る Surfece RT などとは異なる点で、つまり Windows でだめなら、母艦の mac から印刷すれば良い、という逃げ技があります。このあたり、Apple が Boot Camp をディスコンにした理由なのかも。UTM や Parallels Desktop を使えば一筐体で macOS と Windows を両方動かせる Apple M1 mac に比べて、Microsoft Surface Pro X は Windows しか動かない。<-−−−ここ重要
断然、Apple Sillicon macBook Air の方が一粒で二度美味しく、しかも安くて電池持ちがいい。コスパは良いのですよ。
もはやブートで切り替えてもあまり意味がない。サクッと mac 上で Windows アプリケーションを使いたいなら、Windows そのものの全仮想化でも、あるいはアプリケーションだけでもポイントで仮想コンテナ化して起動したほうが圧倒的に使い勝手がいい。仮想化技術に乗り遅れた Apple の、もうブート切り替えなんて時代遅れなのよという Apple からの先を見た提案です。
だったら、UTM Virtialization の SPICE guest WebDav 経由でファイルを共有すればいい。 Windows は Microsoft Print to PDF が初期インストールされています。これで出力した PDF イメージを母艦の WebDav 共有にアウトプットして、母艦から印刷すればいい。という事で UTM のファイル共有機能を使ってみます。
Windows ゲストをいったんシャットダウンして SPICE Tools webDav の共有を有効、共有パスをセットしてから、Windows11 を起動します。

ゲストの Windows 側のマイコンピュータの中に Z: (¥¥localhost@9843) が見えました。

後は、Windows で印刷した内容をここに PDF として保存します。保存したら mac のホスト側から印刷をする。
問題は、ペラ紙一枚ならコレでいいけど、はがき印刷とかの面倒なプリントには向いていないこと。高品質な印刷には使えなさそうな事などです。
ファイル共有なら Windows でも mac でも使える DropBox とか Google Drive に印刷用 PDF を保存するという手段も考えられますが、同期にタイムラグがあったり、通信回線が使えない状況も考えられます。UTM による Windows 仮想化環境の WebDav 共有は、ARM 環境のプアなプリント環境を補う一つの提案です。この点では Parallels Desktop の場合、mac 側のドライバで印刷できてしまうのだそうです。ちょっとうらやましい。
なんだかなぁですが、ゴニョゴニョやっているうちに普通に動いてくれたりしました。プリンタベンダーが出さなくても、普通に動いてしまうこともある、と言うことです。

よく見たら、母艦の macBook Air のプリンタドライバを利用しているわけなのですが、なかなか奥が深いですね。テストプリントもうまく行ってくれました。
Windows11 プリンタ設定 ドライバはあるけど繋がらない