2023年 10月 03日
Twitter (X)有償化、イーロン・マスクは下剋上で Web 2.0 をオワコンか?
イーロン・マスク が twitter(X) を有償化するんじゃないかと話題になっています。
「X(旧Twitter)を有料化する」とイーロン・マスクが爆弾発言 - GIGAZINE
イーロン・マスク氏、X(旧Twitter)を有料化する「方向に移行中」と語るhttps://www.itmedia.co.jp/news/articles/2309/19/news077.html
一般的には、ボット投稿への対策でと言われていますが、 Web2.0 的な GAFAM のビジネスモデルに対する、イーロン・マスクの戦いの狼煙みたいなものなんじゃないのかな。8.2の「パレートの法則」に導かれたロングテールビジネス。検索結果による広告ビジネスの支配、フリーミアム。こういった21世紀に入ってから我々が慣れ親しんだ
「広告により無料」「一部のプレミアムユーザが無料ユーザを支える」「デジタル在庫の流通限界費用の削減」
こういった、言わば Web 2.0 的なビジネスは今やどこか曲がり角に達しているのですね。赤字決算を続ける Twitter は、秋の終わりの熟柿のようなもので、五億とか十億とかのユーザが居るのに GAFAM 並には儲からないビジネスだったわけです。Twitter は、斎藤道三にとっての美濃のようなもの。実りは甘くて果汁の溜まった秋の柿。だけど内政が爛れてうまく行っていない。従来の Web 2.0 的マーケットにしがみつき、顧客離れし易い広告プラットフォームが Twitter のビジネスモデル。イーロン・マスクにとっては道三にとっての美濃の国。それでいながらユーザは多いわけですから、イーロン・マスクが狙い撃ちするには丁度手頃な IT ビジネスだったわけです。斎藤道三は油売りだったわけですが、イーロン・マスクは車屋の親父。元々ビジネス分野が違う世界に身を投じて下剋上をするには、手頃な大きさのビジネスで、一歩誤ると転落する戦国時代にのし上がるには、美濃国も Twitter も丁度よい手頃なサイズ感だったわけです。
最近、Web 2.0 的なビジネスモデルはどんどん行き詰まっている様に思えるんですよ。「Web3.0」って見つかったかい? まだ見えないんだけど」「そらぁ A .. Z のどこかにあるさ」
ジャック・ドーシー氏とイーロン・マスク氏、Twitterで「web3」批判会話
イーロン・マスクにとっては Web 3.0 なんて投資家が作り上げたバズワードで、今を考えるとビジネスとして面白みがない。その Web 3.0 の虚構のビジネスモデルの約束みたいなものが、ChatGPT など AI の流行という現実に晒されてすっかり魅力を失っている。web3.0 は NFT ブロックチェーンだとか、メタバースだとか言われているけれど、一般ユーザはピクリとも感動しない。Web3 と騒いでいるのは、GAFA に乗り切れなかった投資家ばかりなのです。世間で言われている Web 3.0 は正常進化じゃない。
Web 2.0時代のビジネス手法から、有償化やサブスクリプション化への移行は、Twitterに限らず他のネットサービスでも少しずつ見受けられます。この変化は、ユーザー層の「兵農分離」とも言えます。兵農分離は、斎藤道三から信長への時代の流れの中で、農村に住んでいた侍たちを城下に集めて職業軍人とし、差別化を促したものでした。同じように、ネットサービスのサブスクリプション化や有償化は、ユーザー層を質の高い優れたユーザーと、受け身で発言力が低いユーザーに分け、差別化を図りたいという動きの一部と言えます。このようなアプローチは、通常「2・8の法則」とも呼ばれ、2割の強力なユーザーから収益を上げることを目指しています。ただし、この2割から先の戦略はまだ明確には見えていないようです。ユーザーを「2割のインフルエンサー」と「その他の2割のスリーパー」に分類し、それぞれの力量に応じてプレミアム感を提供し、課金またはマネタイズを行うビジネスモデルも考えられます。これは、Web 2.0時代からサブスクリプション時代への変化の兆候と言えるでしょう。一部のアンケートでは、Twitter(X)が有償化した場合、6割のユーザーが利用を中止するという調査結果もありますが、これは事前に予測されていることでしょう。2割の積極的なユーザーを選び出しても、その中から一部が離れることは「働きアリの法則」を考えれば避けられないことです。スーパーマーケットでも、売れ筋商品の2割を棚から取り除くと、売上が急激に減少するという法則があります。無料の受け身のユーザー、いわゆる「怠け者アリ」の読者もまた、必要な一部であることを忘れてはいけません。要するに、ユーザー層の分化とサブスクリプション化は、ビジネスモデルの変化の一環であり、適切に戦略を立てることで、ユーザーの多様なニーズに応え、収益を最大化する機会を提供しています。
Twitter(X)が有償化やサブスクリプション化を検討していると報道され、これについて多くの話題が広がっています。このような動きが他の企業にも波及する可能性は考えられます。たとえば、MicrosoftはOfficeやWindowsをクラウド化し、サブスクリプションモデルに移行しています。また、AppleやAmazonはネットビジネスだけでなく、実業にも強みを持ち、高度な技術力も有しています。一方で、技術力が目立たないFacebook(Meta)やTwitterXなどのSNSは、今後、どのようにして利益を上げるかが大きな課題です。MetaはメタバースでWeb 3.0を推進すると宣言していますが、その実現に向けてどのような戦略を採るかが注目されています。また、Google(Alphabet)についても興味深いポイントがあります。Googleは広告ビジネスをYoutubeやAdsenceを通じて成功させており、その利益を上げている一方で、ユーザーアカウントのサブスクリプション化やAndroidとの連携を通じて新たな収益源を見つける可能性も模索しているでしょう。Googleの強みは技術力と独自のスクラッチ・アンド・ビルドアプローチにあるため、次なる収益源とマネタイズ戦略をどのように見つけるかが魅力的な課題です。
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