mac の Music ライブラリを Windows 用 iTunes に移行

くたびれておシャカになった Windows ノートを諦めて、M1 mac Book Air 一択で我慢していましたが、やっぱり世間は Windows の世界です。

とうとうおニューの Windows マシンを手に入れてしまいました。




Windows PC を手に入れてやりたいことは色々あるのですが、果たして1年以上 mac の世界に住んでいた人間は、果たして世間一般な Windows の世界に戻れるのか。その第一弾として、mac の Music アプリの音楽データは、無事に Windows 用の iTunes に移行できるのかをやってみました。


この記事より、もっといい方法が見つかりました。アートワークもきれいに移行させたい方はこちらの記事をご参考ください。Artwork も含めて他のライブらりに移行するならホームシェアリングを使った方が楽で確実でした。

Windows iTunes <--> mac Music アプリへライブラリの移行(アートワーク、歌詞)
以下 Apple が推奨する一般的な移行方法です。



ー Apple の Music ライブラリを他の PC に移行したい! ー

サブスクリプション時代とは言え、Music アプリで管理している音源は膨大です。レンタルCDでリッピングしたものから、購入してリッピングしたもの、どうやって入手したものが不明な音源。ラジオのエアチェック、古いアナログの落語の音源。

これらを全部、再リッピングするのは大変だし、中には間違って捨ててしまったCDなんかもあるわけです。

逆に Windows 版 iTunes から、mac にライブラリを移行するケースもあるでしょう。Windows PC で古いPCから、新しいPCに移行する場合もあるし、音源のバックアップとリストアなど一度やっておくと後で役立ちそうな経験になりました。




ー mac 側の Music ライブラリの準備 ー

まず、mac 側の Music ライブラリの場所を確認します。Music の”メニュー ” > ” 設定” > ”ファイル” タブで確認できます。大抵はホームディレクトリにあります。
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大抵の音楽ジャンキーな皆様の場合、mac の内蔵ストレージでは容量が足らず、ライブラリを NAS や外付けディスクに作成しているケースがあるでしょう。特に外部ストレージを使わないデフォルトの場合は、ホームフォルダの "ミュージック"フォルダの中にあります。



ー ミュージックライブラリは事前に”統合”しておく ー

まず、”ファイル” > "ライブラリ" メニューから、 "Music ライブラリ" "統合"をしておきます。これでローカルディスクや、外付けディスクなどに分散している音源を一箇所にまとめてしまいます。

この作業は保存先ライブラリがある記憶領域に大きな空きスペースが必要になります。

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このフォルダの中身を、Windows 側からアクセスできるよう、 NAS や USB メモリなどにコピーします。実際にWindows 側からみると mp3 や m4a のファイルがあるのは "Music.localized" の下の "Music" フォルダです。

mac 側のファインダでは ”メディア” と表示されているのが ”Music.localized” になっているので要注意です。この Music.localized の下にアーティスト毎にフォルダがあり、アルバム別に音源ファイル、"mp3","m4a" などがあります。

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ー 移行元 "ミュージックライブラリ"へ ー

移行元ライブラリから、移行先にライブラリを移行させるには、外部ストレージにコピーして移行させる方法と、移行先から移行元ライブラリを直接読み込む方法があります。

※ 外付けの HDD/SSD 記憶装置を使う場合は exFAT でフォーマットしておくこと。mac では Windows の NTFS は読めないし、mac の APFS ファイルシステムは Windows で読めません。

最適な方法は、mac と Windows のどちらかの共有機能を利用するのが良いでしょう。NAS に保管してあるのであれば、 NAS を経由する方法が一番カンタンです。

mac 側の共有を開始して Windows 側でマウントする方法は次の記事を参考にしてください。

mac のファイル共有のはじめ方、Windows や Linux でファイル共有




ー Windows 側に iTunes をインストールする ー

Windows 版 itunes は、Apple からダウンロードできるものと Microsoft Store 版があります。Apple 版は Microsoft Store にアクセスできない人向けの様で、若干古いバージョンの様です。

しかし、Microsoft Store は時々ダウンロード出来ないし、Microsoft Store で配信されているけれど必ずしも最新版ではない、などの不具合が多いので、Apple からダウンロードしたバージョンをアップデートして使いました。

Apple 版は インストーラでインストールして、コントロールパネルから削除できますが、Microsoft Store 版は、最新版をインストールしてあっても、従来のバージョンを消して、古いバージョンに書き換えてしまおうという挙動を見せるので、あまり信用しない方が良さそうです。削除しても綺麗に消せないみたいです。このあたり、やっぱり Windows Store のプアな印象と、Apple の Windows 軽視の傾向を感じます。


iTunes for Windows 10 をダウンロードして使う



Microsoft ストア




ただし、インストールや削除を繰り返すと、ライブラリのバージョンが合わないなどのトラブルが出ます。必ずインストールが終わったらAplle software Download でアップデートして最新版にしておくことが重要です。

iTunes Windows 削除して再インストール > 起動できなくなった




ー ライブラリのインポート ー

Windows 側で iTunes をインストールして最新版にアップデートしたら、Windows 側の itunes から、"ファイル" > "フォルダをライブラリに追加" > ここで、確認した 移行元のアーティストごとに分けられたフォルダを指定してライブラリをインポートします。

しばらく時間がかかります。

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ー ライブラリデータベースを Windows 側に作成 ー

インポートは量に応じて食事の間にやっても良い、と言う程度に時間がかかります。インポート元のディレクトリ構成にもよりますが、音源ファイルが違うディレクトリにあったりする事もあるので、漏れがないか Music.localized フォルダの中をよく確認してインポートを終えてください。

ライブラリのインポートが終わったら、音源ファイル自体を、移行先 Windows にライブラリの統合機能でコピーします。

この作業は時間がかかります。



ー 移行先でライブラリの統合 ー

移行先の iTunes で、”ファイル” > "ライブラリ" > "ライブラリを整理" > "ファイルの統合”をチェックしてメディアをコピーします。ファイルの統合で移行元の音楽ライブラリのストレージから、インポート済のライブラリ音源ファイルを、移行先の PC のローカルディスクにコピーされます。

音源の容量にもよりますが、ネットワークの性能や、書き込むディスクの性能などによります。だいたい数十分〜数時間はかかりますので、寝る前や出かける前などの時間がある時にライブラリの統合をすると良いでしょう。

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実際にライブラリの統合をして、移行元のフォルダの情報と、移行先 PC のフォルダのプロパティを開いて、おおよそのメディアファイルがコピーされていることを確認します。

移行元にゴミファイルや空のフォルダなどがあると、フォルダ数、ファイル数は必ずしも一致しません。おおよそのファイル、フォルダ、サイズなどが大体同じ程度なら、移行はうまく行った、と判断できるでしょう。

極端に移行先のサイズが小さい場合は移行はうまく行っていません。どこかゴッソリとヌケているフォルダがないかどうか、探してください。

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大きく差がある時は、完全に全てのデータ、メディアがコピーされていないということです。インポートされていない漏れがないか、もう一度よく確認してください。事前に移行元でライブラリの統合をしきれていない場合などがあります。




ー プレイリストのエクスポートとインポート ー

一応、音源ファイルはこれで移行できたのですが、折角作った「プレイリスト」もインポートしてくと良いでしょう。

プレイリスト、スマートプレイリストはエクスポートすることができるので、移行元の Music アプリの左のカラムから、移行したいプレイリストをクリックして、”ファイルメニユー” > "ライブラリ" > "プレイリストの書き出し"を実行します。

プレイリストはタブ区切りのテキスト形式のファイルに書き出されます。mac OS 付属の Numbers やスプレッドシートのアプリケーションで開いて確認することができます。



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書き出したプレイリストを、移行先で読み込みます。iTunes の”ファイル” > "ライブラリ" > "プレイリストを読み込む" から、書き出した移行元のプレイリストを読み込みます。

この作業を移行させたいプレイリスト毎に行います。数が多いと大変ですが、プレイリストを作り直す手間を考えたらまぁ仕方がありません。

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残念なことですが、スマートプレイリストは、通常のプレイリストとしてエクスポートされ、スマートプレイリストとしてはインポートできません。例えば”☆4つ”の様なスマートプレイリストは単なるプレイリストになってしまうので、改めてインポートした楽曲全てに”☆4つ”を振り直さなければならないということです。

ライブラリを移行させた時点で、メディアファイルと、ライブラリデータベースはきりはなされているので、再生回数や「お好み」は全部リセットされてしまいます。ジャンルもメディアファイルのオリジナルにリセットされます。



ー うまく移行できないものはある ー

残念ですが、この方法ではアートワークや歌詞などは移行できません。iTunes を Apple に認証させると取得可能なものは、自動的に取得されるようですが、アナログレコードなどから取り込んだ音源などは、当然ですがアートワークなどの情報はコピーされません。ミュージックライブラリを作ってきた一番コストのかかる部分はコピー出来ないのですね。"☆マーク"や"ジャンル"など、作曲者や音源のビットレートの様な情報は問題ないのですが、直接メディアファイルにはない、利用者に使い込まれた付加情報はコピーされません。これを避けるには、別記事に「ホームシェアリング」を使った移行方法があります。ホームシェアリングを使った移行であれば、アートワークや Lyrics もうまく移行できるようです。

これらの負荷情報は、mac の Music アプリでは ¥home¥myname¥Music に、Windows 版 iTunes では ¥users¥myname¥iTunes に保管されています。これらの情報を、プラットフォームを超えて、変換、移行する手段はないようです。

また、書き出したプレイリストを見れば分かりますが、プレイリストのデータベースには、音源ファイルのディレクトリパスが書かれています。保存先パスに一致するメディアファイルがなければ、プレイリストの読み込みがうまく行かず、その音源は欠番になるようです。

また、音源ファイルを元にライブラリを再構築するため、音源が二重になったりする場合は、曲がダブったりします。

iPhone などのデバイスに同期した音源はもう一打、ゼロから Windows の iTunes でゼロから同期し直すことになると思います。これも仕方のないことなのでしょう。mac から Windows に音源を移行してしまったら、 iPhone にある音楽データは Windows から同期させるためには、もう一度音源データの同期を設定して再同期させる必要があります。

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まぁ、iPhone を使い続けるなら、やっぱり mac OS を使い続けるのが無難だということです。おそらく iTunes のデータをそっくり別な Windows PC に移行できれば Windows <--> Windows での iTunes の移行もできそうなものですが、たぶんむりでしょう。

こんな面倒なことをするくらいなら、ホームシェアリングを使え、ということになります。ホームシェアリングのほうがよほど便利かもしれません。


ここまで読んでいただいたのにナンっですが、ホームシェアリングを使った方が便利かもしれません。アートワークや歌詞もコピーされます。








ー まとめ ー

まぁこういった点は仕方ないとは思いますが、苦労して育てたミュージックライブラリですから、パソコンを入れ替える度にライブラリを再構築なんてやりたくないでしょう。

とりあえず、mac から Windows へ iTunes ライブラリ、mac Music アプリのミュージックデータの移行はできることが分かりました。サブスクリプション契約していれば、自由に音楽が聞けるというのもアリですが、音楽ライブラリの中には、ストリーミング配信されていない古い音源やビデオデータなどもありますし、そもそも加入しているサブスクリプションサービス自体、いつオワコンになるかわからないものもあるので、やっぱり Music のデータの移行をさせる方法は知っていて損はありません。

音源のバックアップ、再取り込みなどもこの方法の応用ですkら、参考になれば幸いです。


実はホームシェアリングで移行することもできる。


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by islandcenter | 2023-11-10 21:56 | Apple | Comments(0)