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NAS が欲しいよぉー! チェックポイント 2025 年



ストレージの容量を増やしたいんだが...

 クラウドサービスは月々金がかかるので、自宅にバックアップのストレージが私は欲しいのです。でもね、月額課金ではなく初期投資で無限に拡張できるスマートフォンや、PCのバックアップできる仕掛けはできないか、と私は考えるわけです。そこで使ってみたいのが、NAS (ネットワーク・アタッチド・ストレージ)です。ここでは、NAS を選ぶ時に注意すべきポイントを解説します。

 もう10年ほど QNAP の NAS TS-110 という古ーいNASを愛用していますが、こいつまだ現役なんです。でも一本ダマなのでちょっとHDDが壊れたら怖いし、ファンも調子悪い。で、新しいNASが欲しいのですよ。

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NAS とは何ぞや? 多機能化する NAS

 NAS とは、Network Attached Storage を訳したもので、直訳すると、ネットワーク機能を持った記憶装置の事を言います。主な機能は、LAN 内に設置する記憶装置、もっと簡単に言うと、ネットワーク機能がついた、HDD 装置です。

対義語として, DAS (Direct Attached Storage) というのがあります。USB 接続の外付け USB ディスクだとか、SSD もそうですね。

エライ順番で言うと、NAS はちょっとエラくて DAS はカシくない。

 しかし、ネットワーク機能のためのハードウェアやオペレーティングシステムソフトウェアが内蔵されているため、もっと高機能なメディアサーバー、ウェブやメール、VPNなどの多機能なネットワークサーバーの機能を持つものも増えてきました。最近は VM(仮想マシン) や Docker などのクラウドOS の機能まで実装されているものもあり、もうこうなったらナンでもありですね。

ちょっカシコい以上で、凄く賢い機能がいっぱい付いてきます。

 通信プロトコルは、Windows 標準の SMB/CIFS が主で、 Windows や Mac 、Linux と互換性があります。また FTP や SFTP などのファイルプロトコルもサポートされる事が一般的です。
 
 多くの NAS ベンダーは、多彩な NAS 用アプリケーションを用意しているため、Mac の Time Machine バックアップや、iPhone/Android などのバックアップ用アプリなども用意されています。

 もうこうなると、NAS は単なるネットワークストレージではなく、LAN 内のアプリケーションサーバーなんですね。


https://www.qnap.com/ja-jp/app-center


OS で選ぶ NAS の選択 - Windows 版は選ぶべきではない

 NAS は Windows 系の Windows IoT か Linux、NetBSD などの Unix 系 OS を基本とする製品があります。一部のベンダーは、Linux は小規模 LAN 向け、Windows 内蔵版は大規模向けと謳っていますが、Windows 内蔵タイプのモノは、Windows それ自体が高いハードウェアの性能要求を求めるため、大企業むけで高価、高額なモデルが多い様です。

 多くの Windows モデルの NAS は、悪名高い Windows Storage Server を内蔵したモデルが多く、お勧めできません。Windows Storage Server は、ライセンス費用を抑えるために通常の Windows Server の劣化版、モンキーモデルなのです。画面を繋げば Windows マンマのデスクトップですが、Windows Server とは似て非なるもので、機能も性能も大幅に落ちたものです。確かに Windows じゃん、という見た目なので Windows ネットワークに付け加えるには適しているように見えます。明らかに Windows サーバーとは異なる異常な挙動を見せたりして不安定で、苦しめられた記憶しかありません。

 しかも、ライセンス費用もかかるし、Windows サーバー用のアプリケーションがそのまま動作するモノでもなく、ひどく使い勝手が悪かった悪い思い出しかありません。これなら、正規の Windows Server を入れた方がマシだよ、という目に遭います。

 当たり前に一応 Windows ですから、アンチウィルス対策は必須です。それもサーバー用の高価なライセンスです。 NAS ベンダーがソフトウェアを提供しているわけではないので、マイクロソフトのサポート切れでリスクを抱えたまま使い続けなければならない可能性もあります。

 結局 Windows ベースの NAS を購入するなら Windows Server そのものが動くサーバーハードウェアを導入した方が運用コスト面で安上がりじゃないかな、と思ったくらいです。

 軽量な Linux 版 OS が入った NAS でも上位機種なら、OS のオーバーヘッドも少なく、ハードウェアの性能も高いですし、メディアサーバー、Web サーバー、多彩なバックアップアプリなど、オープンソースのソフトウェアの追加機能が豊富です。

 Windows ベースの NAS OS を選ぶ積極的な理由は何もありません。

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ファイルシステム

 多くの NAS ベンダーは Lunux などの UNIX 系 OS を装備していますが、ファイルシステムはベンダーによりマチマチです。

 例えば、QNAP は ext4 ファイルシステムを勧めているし、Synology は BtrFS を実装しています。ext4 Linux では昔から利用されてきた枯れた技術で、性能面では有利だと言われます。

 BtrFS は、Copy on Write (CoW) のファイルシステムで SUSE Enterprise を始めとする、エンタープライズ向けの Linux のルートパーティションで使われるファイルシステムです。バックグラウンドでの fsck や CoW を使った削除ファイルの復旧、ロールバックなど、信頼性と運用可用性を求めるシステムで使われます。また、オンラインでの、パーティションの拡張/縮小ががファイルシステムレベルで対応しています。反面、性能面で問題があるとか、BtrFS のパーティションの空き容量が正確に求められないなどの欠点があります。

 また、削除ファイルの復旧は、標準の吊るしの samba ではサポートされていません。これも、動作する NAS のシステムで標準でサポートされているかどうか、気になるところです。Qnap や Synology と言った主力メーカーのものは、おおよそファイルのゴミ箱機能がついています。


ファイルシステム比較表(NAS 用途)


ファイルシステム主なメリット主なデメリット
EXT4- 安定性・実績が非常に高い
- 軽量で高速
- 幅広いLinux互換性
- スナップショット非対応
- データ整合性チェックなし
- 縮小はオフラインのみ
XFS- 大容量に強い(数TB〜PB対応)
- 高速な並列I/O
- オンライン拡張対応
- 縮小不可
- スナップショットなし
- メタデータ保護は限定的
Btrfs- スナップショット対応
- データ整合性チェック
- オンライン拡張・縮小可
- RAID機能内蔵
- 書き込み性能はXFSより低い
- RAID5/6は実装が不安定
- CPU負荷やや高め
ZFS- 高信頼性(チェックサム、自己修復)
- スナップショット・クローン対応
- RAID-Zによる冗長性
- 大容量サポート
- メモリ消費が大きい(推奨8GB以上)
- 縮小不可
- Linuxでは追加モジュールが必要


SSD NAS か HDD NAS か?

 NAS を導入する目的として、SOHOビジネスや、家族と動画編集などの「高速なデータ共有ストレージが欲しい」という理由があります。そう行った目的であれば SSD NAS を選ぶ理由になります。ただし、SSD NASは、高額です。また、PC と NAS をつなげる LAN の通信経路全てが 10 G/base でなければパフォーマンスがでません。性能を引き出すにはかなり積極的な投資が必要です。SSD で Raid スパニングさせて性能を上げることもできますが、そもそもが高速な SSD でも LAN の性能の限界に達するようではもったいない。そもそも M.2 SSD をスパニングできるような NAS はまだ少ないようです。一般の SOHO や個人利用の範囲内で現実的に考えるなら 2.5'inch の SATA SSD を NAS の HDD スロットに刺す事になるでしょう。SSD は HDD と違って機械的な故障が少ないので、RAID のような冗長性が必要かどうかの議論もあります。

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 SSD を積極的に NAS に利用するのは、エンタープライズ目的の、高速性と信頼性がキーポイントとなるフラッシュストレージの世界ですから、小規模事業者や SOHO 目的ではちょっと目標が違うカナ? と思います。

※文中の価格は 2025/8 現在



QNAP(キューナップ) TBS-464 専用OS QTS搭載 M.2 NVMe SSDで構築する
「NASbook」コンセプトのコンパクトNAS ¥108,701





 NAS のメリットは、大容量にあるので、タマごとの容量が多いHDDがまだ主流でしょうl。HDD NAS で高速性を求めるなら、多ベイのモデルであれば、書き込み/読み込みのスパニング、分散化ができるため、そこそこの性能が出てきます。



RAID ライブマイグレーション

 HDD を使った NAS を選ぶ場合、 HDD の Raid マイグレーションができるかどうかが、重要なポイントになります。RAID マイグレーションは、一本刺しの HDD に HDD を追加して RAID1 ミラーに構成を変えたり、(4TB ✖️ 2タマ) + 4TB(冗長) RAID5 の構成を、(8TB ✖️3タマ)+8TB(冗長) + 8TB(スタンバイ)と言った構成に動作中に 構成拡張ができるかどうかの機能です。

 あるいは、2ベイでミラーしていた HDD を上位の4ベイのモデルに移植して、そのままRAID1 ミラーの構成からRAID5 にデータのロスなく、構成を組み替えるといった事ができる機能です。

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 ただし、Raid マイグレーションは容量にもよりますが、RAID の再構築はもの凄い負荷と時間がかかる作業です。4スロットの Raid5 + 1Gb HDD のセットを、全て 6Tb の HDD に交換するのは、驚くほどに手間と時間、システム負荷がかかり、場合によっては、正常なディスクにも障害が出てしまう場合さえあります。その間、ミスの許されない作業が続く事を考えると、思い切ってバックアップとリストアを行うとか、NAS 自体を HDD 丸ごとリプレースした方が安上がりな場合もあるのです。

 データ保存の基盤そのものの変更ですから、Raid のデータ損失の危険もあり、バックアップが必須の作業なんですね。Raid マイグレーションはバックアップせずに、ノンストップでそのまま NAS 容量を拡大できる、というメリットはありますが、簡単ではないのですが、あればいい程度に考えてください。






NAS を自作する猛者もいる

 不可能ではないのですが、自作PC並みに NAS を自作してしまう猛者もいます。True NAS が定番のようですが、まぁ Samba が使えるなら、特に拘らなくてもいいのかな、という気もします。いずれにせよ、ハードウェアの構成は自由で、低価格で構成できて、古い機材の再利用ができればいい、というパワーユーザならば良い選択です。RAID 機能内蔵のマザーボード、SATA コントローラがあれば有効に利用できるでしょう。Linux であれば、Software Raid も利用可能です。ポイントは Raid 構築、構成変更のソフトウェアがどれくらい優れているかによって、使い勝手が変わるでしょう。また、メディアサーバーなどの機能追加がどれほど簡単かが、ディストリビューションによって異なる点です。

 ただし、複数の SATA ストレージを使って、ハードウェア BIOS レベルで RAID が構成できるかというところがポイントです。ソフトウェアレベルの RAID では性能が出ないし、オペレーションが面等です。NAS専用でないミニPCは、ドーターカードで単に沢山 M.2 SSD ディスクが繋げるだけのモノがほとんどです。手動で Raid を構成しなければならないので、結構使いづらそうですね。








ひょっとして、Raid を組みたいだけのロマン派 - 意外と使えるHDDタワー

 意外といると思いますよ。俺は RAID を組みたいンだぁー。 ..... ロマンですねぇ。

 単にあなた個人のストレージ容量の拡張だけを考えるなら、外付けのディスクスロットを持つ Raid 機能付きの USB 接続の HDD ボックス(DAS)なんかでもいいんじゃないか、ということも言えます。中には Raid 機能だけではなく、JBOD スパニングモード(単に複数のドライブをガッチャンコして一つのドライブにしてしまうデイスクのニコイチ機能)を備えているものがあるので、一部は RAID1 ミラー、あとは古いディスクをニコイチしたドライブ、残りのスロットはバックアップしてオフライン・デタッチで取り外して、誤削除、ウィルス、ランサムウェア対策として取り外して保管用、などと切り分けて利用できそうです。

マジメに考えると、取り外し可能な記憶装置(DAS)って静的バックアップとしては最強です。

 結局「NAS はバックアップだ」と考えてもやっぱり誤操作によるファイル誤削除とか、「Raid 爆砕事故」などがあるので、NAS 自体のバックアップも必要なのです。そのような NAS の巨大データのバックアップをとって、DAS 装置でのオフラインバックアップ保管しておくことは、ランサムウェア対策にもなるのでやっておいて損はないでしょう。NAS の USB 外付けポートに HDD を取り付けられる NAS 製品なら、こういった外付け HDD ケースがあると力強いですね。古いデスクトップ用 HDD などをコールドデータ保管用に再利用できます。

USB メモリのように、オンラインでデバイスの取り外しができるところなんかは、もうバックアップ装置として使ってくれ、という感じですね。









iSCSI って何だ?

 近年の NAS には大抵 iSCSI の機能がついています。今では Windows でも標準で iSCSI イニシエータがついているので、ナニコレ? って思った人もいるでしょう。

 私が初めて QNAP の NAS を購入したのは iSCSI を使いたかったから。だからこの機能にはこだわりがあります。

 SCSI は、最近聞かなくなりましたが、PCで扱うディスク等の周辺デバイスとの通信規格の一つです。主に、サーバーなどのハイエンドマシンの外付けHDDや Tape バックアップ装置を PC サーバーと接続するために使われてきたかなり枯れた技術でした。SATA 規格の親戚のアニキようなもの、と考えてください。SCSI は SATA より信頼性、つながるデバイスの数、ケーブル距離や速度面で優れていましたが、最近はパラレル SCSI に変わってシリアルの SAS が主力になりました。しかし SAS も SCSI の発展系のハードウェアの規格です。

 iSCSI は SCSI のハードウェア規格をネットワークのトポロジーとソフトウェアに移植したものと考えてみると良いでしょう。コンピュータ本体とディスクデバイスを SCSI ケーブルで SCSI プロトコルで通信していたものが、ネットワークケーブルに置き換えて SCSI プロトコルを TCP/IP でトンネリングしたものが iSCSI というわけです。

 普通はイーサネットケーブルでHUBを経由して繋ぐものですが、モノグサなお客さんの中には10GBポートを、PC と NAS に HUB を通さずピアピアの一本 CAT6 ケーブルでつないでもいいんじゃないの、と仰る方もいらっしゃいます。まぁそれもアリですけどね。シンプル・イズ・ベストです。モノいよっては SAS より速い。


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 iSCSI は、コンピューターと、ディスクなどの装置を IP ネットワークで繋ぐ仕組みです。性能はネットワークの速度に準じるため 1Gbps の標準的なお家ネットワークでは 1Gbps しか出ませんが、高速な 10Gbps HUB と NAS の 10G ポートに変えれば 10Gbps まで向上します。データセンターで使う場合は、 40Gbps などの、高速光ファイバーで繋いで使っているわけですね。

 そして最大のメリットは、IP で通信できる限り、距離に関係なくホストコンピュータの外付けディスクとしてブロック単位でアクセスして利用できることです。例えば、1Tb の内蔵 HDD の Raid1 ミラーディスクとして、 iSCSI は利用できるわけです。オフィス内のディスク記憶装置のミラーコピーを、地球の裏側のデータセンターのNAS に保管する、なんてことができるわけです。

 iSCSI でマウントされたディスクは、ホストコンピューターの専用の記憶スペースとなり、他のコンピューターからマウントされると競合が発生します。したがって、ファイル共有には向いていません。iSCSI の記憶領域は NAS の上では、巨大な単一のファイルとしてしか見えません。 ファイルやフォルダの作成、保存、セキュリティの管理は、ホストコンピュータの機能、性能に準じます。そのため、NAS の負荷が少なく、使ってみた限りでは、通常の NAS として SMB/CIFS より二、三割は早いという印象があります。

 iSCSI は、簡単にホストコンピューターのディスクデバイスを作ったり、削除したり、移動したりができるため、現代のクラウドサービスでは重要な技術です。Docker や KVM と言った仮想化技術とセットで、ライブマイグレーションなどで使うと非常に高速で便利な機能です。



お勧めする SOHO 向けNAS キット

 多くの場合、NAS ベンダーが提供するモデルは、ディスクが付いていない NAS キットとして販売されています。このキットと一緒に、好みのブランドの必要なサイズの HDD をタマ数分そろえて、RAID を構成して自分でインストールすることになりますl。RAID の構成方法さえ理解していれば、それほど面倒な事には多分ならないと思います。ベンダーによっては、HDD のメーカー、ブランド、ディスクサイズが指定されているものもあるようですが、大抵の場合は手持ちの余ったディスクをガチャンと挿入すれば、ディスクのフォーマットからシステムのインストールまでやってくれるようです。

 HDD 組み込み済みのモデルは Windrows 系 OS があらかじめ組み込まれていて、ディスクの交換ができなかったり、拡張性やデイスクの増設ができなかったり、そもそも HDD 丸ごと保証になるので、安心感もあるかもしれませんが、よほどの初心者でない限り積極的に選ぶ理由はありません。


3スロットか5スロット程度の HDD ベイ

 Raid5を構成するには、最低3スロットの HDD が必要です。Raid はタマ数が多いほど、データが細分化、分散化されるため、読み書き速度が向上します。Raid1 ミラーでは、速度向上のメリットはありません。手頃なのは4〜5スロット程度の NAS キットであれば長く使えます。

 意外と思われるかも知れませんが、Raid ストレージは、タマ数に応じて複雑になり、信頼性が低下します。1個の HDD が壊れる確率より、5つのディスクのどれかが壊れる可能性は、1個の場合の5倍なんですね。(合ってるか?)だから、信頼性を求めるなら単純な RAID1 ミラーが一番安心です。

ライブ RAID マイグレーションができる機種の場合、最初は、手持ちの古い 2Tb の HDD 1発から始めて、しばらく使い倒して、容量を拡張するために 4Tb 2発のミラー構成にオンラインで変更する、などという技が使えます。多くの NAS ベンダーの機能の中には、こうしたライブマイグレーションの機能があるようです。

OS 用ストレージの有無

 HDD スロットとは別に、OS 起動用の SSD を内蔵しているモデルがあります。この部分は RAID ではなく、通常の SSD だったり、安いフラッシュメモリでブートさせるものもあるようです。運用面でHDD上に OS が乗らないので、柔軟な運用ができます。

CPU とオペレーティングシステム

 Intel x86 系 CPU と、組み込み用専用 SOC (ARM 系が多い)の二つがあります。x86 系 CPU を使う場合は、Windows 系組み込み OS だったり、Linux 系 Free NAS が使えるベアボーンなどがあります。x86 系以外の CPU を搭載している場合は、ほぼ Linux 系 OS を NAS 用にチューニングしてあるケースが多いようです。

 Windows 系 OS を搭載している場合、親 Windrows のサポートが切れたらセキュリティアップデータも無くなることを考慮してください。私が愛用している古い QNAP TS-110 でもいまだにファームウェアのアップデートが落ちてくるので、こう言ったメーカーの製品は陳腐化したハードウェアでも安心して使えますね。

メモリ容量は?増設の可不可

データストレージとは別にキャッシュ用 DRAM を増設できるモデルがあります。増設できるかどうか、チェックしておきましょう。 HDD NAS の場合、DRAM キャッシュが効果を出します。速度と容量を必要とするなら、8Gバイト程度まで増設できると嬉しい。


LAN ポートは 2.5Gbase かどうか

 LAN ポートは、 2.5Gbase の LAN ポートがついているかどうかが判断の分かれ目です。1Gbase ポートだけであっても、増設スロットに 10 Gbase のカードがオプションで付いていればその選択肢もありです。できれは、標準装備の有線ポートが 2.5 Gbase のものであれば良いでしょう。もっとも高速な LAN ポートが付いていても、HUB や PC、ルータが対応していないと意味がありません。そこで 2,5Gbase はまぁまぁの妥協点でしょう。



増設 PCI スロットの有無(10Gbase有線オプションの有無)

 中程度以上のモデルでは、増設用の PCIe スロットが付いてくるものがあります。LAN 機材が 1G base でも、将来的には 10G base を導入することができます。100 Gb base のカードもあるくらい。

突き詰めろ!ロマン重視 100 Gbps カード


バックアップ用ストレージが接続できるか

 NAS で Raid 組んでるぜ、という諸兄でもやっぱりバックアップは欲しい。NAS に慣れると、NAS の中で作業をするようになり、全てのデータが NAS オンリーというのは非常に怖いものです。USB3、Thunderbolt などのポート経由で NAS 以外のディスクにバックアップが欲しいところです。バックアップの自動化ももちろんですが、オフラインでコールドバックアップできることが重要です。誤削除や上書き、ウィルスやマルウェア対策のため、バックアップが不活動の時にオフラインできるようにすると良いでしょう。

 外付けの HDD の団地、タワーケースなどに、古くて余っている 3.5 Inch HDD などを突っ込んで、適時バックアップを取れるようにしておければ心強いでしょう。

HDD は固定ロックできるか

HDD はちゃんとロックして固定できるか。これ重要です。Raid 組んでいて正面のボタンなりレバーなりを誤って開けてしまうと大抵の装置は

「あぁ、ディスクが壊れた」

と判断し、リビルドを開始します。そうなったら最後、リビルドが終わるまで無縁ループの様に動作が遅くなり、そのままリビルド完了まで数日間使い物にならなくなります。

できればフロントドアがついていたり、キーロック出来るものがあればいい。ディスプレィの角をぶつけたくらいでイキなりリビルドを始めるような怖い機種は避けたほうがいい。


VPNは は安全に使えるか

たいてい、NAS ベンダーが提供する DDNS を使うと思うのですが、インターネットから SOHO の NAS にアクセスできるかどうか、大抵は有料だろうからその費用も安価に提供されているかどうか。有料の場合、高額過ぎれば iCloud にでも課金した方が安上がりということだってあり得ます。ベンダーの実績面で安定して安心して使えるかどうかも調べてみるべきだろう。

メーカー主なリモートアクセス機能特徴
SynologyQuickConnectSynology独自のDDNSと中間サーバーを経由するサービス。アドレス(例: QuickConnect.to/YourID)で簡単にアクセス可能。設定が非常に容易。
QNAPmyQNAPcloud LinkQNAP独自のDDNSサービスと中間サーバーを利用。PC/スマホアプリから安全かつ簡単にNASにアクセスできます。
BuffaloWebAccess専用アプリ「WebAccess」を使用し、簡単な設定で外出先からファイルにアクセスできます。
I-O DATARemote Link Files専用アプリを利用し、自宅のNASを自分専用のクラウドとして利用できます。

くらべてみる

 ということで売れ筋の 4 スロットモデルから、大好き QNQP の TS-433 と Synalogy の DS425+ をピックアップしました。

枯れたQNAP のベストセラーモデル


Synology はベンダー認定の HD だけしかBios で認識しなくて動かない - 要注意!




めちゃ人気!最近クラウドファンドで注目されている - UGREEN NAS DXP4800 Plus




ざっくり比較
項目QNAP TS-433Synology DS425+UGREEN NAS シリーズ
スロット数(ドライブベイ)4 ベイ(3.5″/2.5″ SATA HDD/SSD、ホットスワップ対応) QNAPストレージ+14 ベイ(3.5″/2.5″ SATA)+ 2 × M.2 NVMe スロット(キャッシュ用途等) Synology+2Dong Knows Tech+2DXP2800: 2 SATA ベイ + 2 M.2
DXP4800 Plus: 4 SATA ベイ + 2 M.2
DXP6800 Pro: 6 SATA ベイ + 2 M.2
BLACKVOID.CLUB+2BLACKVOID.CLUB+2
CPU 仕様ARM Cortex-A55 クアッドコア 2.0 GHz(64-bit)、Mali-G52 GPU、NPU(AI 加速)、暗号化エンジンあり QNAPストレージ+2QNAPWorks+2Intel Celeron J4125 クアッドコア、2.0 GHz ベース / 2.7 GHz バーストあり Synology+2Dong Knows Tech+2DXP2800: Intel N100(4コア/4スレッド、最大3.40GHz)
DXP4800 Plus: Intel 8505(5コア/6スレッド、最大4.40GHz)
DXP6800 Pro: Intel Core i5-1235U(10コア/12スレッド、最大4.40GHz)
BLACKVOID.CLUB
標準搭載メモリ4 GB DDR4 オンボード(増設不可) QNAPストレージ+12 GB DDR4 オンボード + 拡張スロット 1 つ(最大 6 GB) Dong Knows Tech+2B&H+2基本モデルは 8 GB DDR5、最大拡張可能(モデルによる、DXP2800 は最大 16GB、DXP4800 Plus/DXP6800 Pro は最大 64GB) BLACKVOID.CLUB
LAN ポート仕様1 × 1GbE(RJ-45) + 1 × 2.5GbE QNAPストレージ+11 × 2.5GbE + 1 × 1GbE Synology+2Dong Knows Tech+2DXP2800: 2.5GbE
DXP4800 Plus: 2.5GbE + 10GbE
DXP6800 Pro: デュアル 10GbE
BLACKVOID.CLUB
その他外部接続端子USB 3.2 Gen1 ×1、USB 2.0 ×2 QNAPストレージ+1USB 3.2 Gen1 ×2 B&H+1USB-C、USB-A ポート等複数(詳細モデルごとに異なる)+ HDMI 出力 (4K~8K 出力モデルあり) BLACKVOID.CLUB
オペレーティングシステムQNAP 独自 OS「QTS」 QNAPストレージ+2QNAPストレージ+2Synology DiskStation Manager(DSM) Synology+2NAS Compares+2UGREEN 独自 OS「UGOS Pro」 BLACKVOID.CLUB
その他特徴・NPU による AI 顔認識・オブジェクト認識対応
・ハードウェア暗号化エンジン
・RAID 0/1/5/6/10/50/60 対応
・ホットスワップベイ
・消費電力節約(アイドル時スタンバイモードあり)
QNAPストレージ+2Accelerator+2
・NVMe キャッシュ対応で性能改善可能
・読み/書きスループットが比較的高い(約 278/281 MB/s)
・幅広い Synology アプリによるバックアップ/メディア共有/監視機能あり
・3年保証などサポート体制も良好
Synology+2B&H+2
・モデルに応じて大容量対応(最大160TB)
・高性能 CPU を搭載し、LAN ポートも高速なものを持つモデルあり
・HDMI 出力 (4K〜8K) モデルありでマルチメディア用途にも対応可
・ツールレスベイ構造や重複写真削除などユーティリティ機能が充実
・セキュリティ認証取得済みモデルあり(UGREEN)
BLACKVOID.CLUB

比較ポイントまとめ

  • コスト vs 性能のバランス: QNAP TS-433 はコストパフォーマンス重視で、4ベイ/2.5GbE 実装ありで家庭~SOHOに向いています。一方、UGREEN NASync の上位モデルは CPU 性能や LAN を含めた高速通信対応が充実していて、マルチメディア/映像編集用途にも耐える仕様。
  • 拡張性: Synology DS425+ はメモリ拡張が可能で、NVMe スロットもあるため性能チューニングの余地があります。UGREEN もメモリ上限がモデルによって大きく、ベース性能が高い。
  • ネットワーク速度: どのモデルも 2.5GbE の LAN ポートを持っており、UGREEN の上位は 10GbE 対応モデルもあり、ネットワークのボトルネックを減らせる。
  • OS とエコシステム: QNAP の QTS、Synology の DSM はいずれも NAS 特化の成熟した OS でアプリも豊富。UGOS Pro は後発ながら、便利機能(重複画像除去、UI、HDMI 出力など)が強み。


オマケの化け物 - MINISFORUM N5 Pro NAS、AMD Ryzen AI 9 HX Pro 370 シリーズ

  • NAS キットというよりミニPC
  • 上位モデルは Ryzen AI が利用可能な NPU搭載 - NAS に溜まったデータからあなたのリソースを全てAI 学習させる機能(将来?)
  • 逸般の誤家庭向け、このレベルはほとんどの中小企業の ワークグループ AI サーバーとして使えそう
  • 起動用フラッシュメモリに、専用 MinisCloud OS 搭載
  • 22Tb ✖️ 5 玉 = 144Tb 最大搭載できる. ファイルシステムは ZFS
  • 10Gb + 5Gb Ethernet
  • Radeon 890M + HDMI, Oculink ポートでメディアサーバー化、AI サーバー化

微妙にほしぃー....







MINISFORUM N5 Pro NAS の主な仕様

項目内容
基本モデルMINISFORUM N5 Pro NAS(ベアボーンミニPCとして提供)
CPUAMD Ryzen AI 9 HX Pro 370(Ryzenベースの高性能CPU)
メモリDDR5-5600 MHzに対応(ECC対応のメモリ利用可)
ストレージスロット最大5台のHDDを搭載可能(スロットあり)および M.2(2230/2280/22110)/U.2スロットありAmazon
特徴ベアボーンキット(ケース・マザーボード・CPU)はあり、メモリやストレージは別途用意必要。NAS用途として使うには、OS導入と設定が必要。
価格情報プライムセールで約27%割引(203,990円 → 149,992円 )


忘れちゃならない HDD - 一番金かけるのはコレ!

 忘れちゃいけないのが HDD の調達ですね。まず NAS を始めるにあたって、NAS キットには、手持ちの余った HDD でも入れてみるのが良いでしょう。

今の市況では、意外とサイズの大きな20Tbクラスの大容量 HDD がコスパは良いようです。どーんと 22Tb ✕ 2玉で豪勢にミラーディスクを組むのも良いし、ディスクの球数を増やして高速化させたいのなら、6Tb、8Tb クラスの HDD で大容量化するとコストパフォーマンスは良さそうです。(8T✕3発)+1発 Rai d で実質 24Tb ですか。これなら、Microsoft の OneDrive 1Tb の何年分でモトが取れるでしょうか。

NAS を始めるにあたって一番お金をかけるポイントが HDD なのです。

HDD容量別バイト単価(2025年夏)

容量価格帯(目安)バイト単価(目安)
20TB約36,000円~約1.8円/GB
10TB約25,000円~約2.5円/GB
8TB約17,000円~約2.1円/GB
6TB約14,000円~約2.3円/GB
4TB約9,000円~約2.25円/GB
2TB約6,000円~約3円/GB
1TB約4,000円~約4円/GB

 NAS だから Westan Digital の RED シリーズじゃなきゃダメ、ということはないのですか、NAS ベンダーによっては指定したモデルのHDDじゃないと保証しない、とかふざけた事を宣う業者もいるので、そこは注意が必要ですね。また、熱くなる系の HDD ややたらカリカリが煩いダンゴ三兄弟のディスクかは要注意でしょう。

一般的には 5400 rpm のモノは静かで7200 rpm のモノは早いけどカリカリがうるさいでしょう。メーカーでは、東芝製は静かで評判がいいようです。



¥129,800



¥104,080



¥43,680


という事で、NAS の選び方、欲しいものリストについての解説でした。実際にお買い物したいのですが、ただいま禁治産状態なのです。ロマンですねぇ。

サーバーログオン時にパスワードをバッチ処理で入力させるには



by islandcenter | 2025-09-07 17:01 | Gadget | Comments(0)
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