2006年 06月 01日
アイデンティティ管理のニーズの変化
ID管理の流れが単なる管理コストの低減から企業コンプライアンスの一部として、今までボトムアップで提案されてきた流れからトップダウンに移行してきたということ。
また、導入規模は今まで数万人規模だったIDMの導入事例が数百、数千のレベルにまで下がってきている。
ノベルの eDirectory の弱い部分はワークフローと監査の部分だろう。アクシオらしい提案だ。
ワークフローは見た目に非常にわかり易い機能なんだけど、監査は難しい。監査を使うのはエンドユーザではないからである。監査機能を謳い文句にしても、監査機能を使いこなすオペレータの優秀さが求められるのである。ま、ある種専門職ですな。Novell の製品としては Nsure Audit があるんだけど、決して使い勝手が優れているとは思えない。というより、どれくらいの機能を発揮してくれるかが未知数なのである。そのあたりが設計の肝になる。
まぁ他の製品も似たり寄ったりだろうけど。
ID管理は今の時代に必須の機能なんだけど、いまいち投資効果が見えにくいので二の足を踏む客は多いんだろうな。しかし、通常のユーザが使うシステムのIDとパスワードが5つも6つもになっていて、個々に定期的なパスワード変更を要求するような場合、既にユーザの使い勝手は崩壊している。使い勝手が崩壊しているということは、莫大な費用をかけて構築したシステムが機能していないということなのである。