2009年 06月 24日
XEN + openSUSE で多重 NIC 環境を構築する。
openSUSE上にXenで検証環境を構築:仮想化技術の可能性も考えてみる
SUSE Linux Enterprise Server 11 (SLES11) は XEN 3.3.1 なので openSUSE 11.1 のやり方が参考になるでしょう。
非番のエンジニア
2009年 06月 24日
SUSE Linux VM Driver Pack を試す
SUSE Linux Enterprise Virtual Machine Driver Pack の新しいバージョンを SLES 11.1 で試しました。
SUSE Linux Enterprise Virtual Machine Driver Pack
今回からこのパッケージは SLES にアドオンでインストールして、認証してアクティベートして導入するという面倒な手間がなくなりました。サブスクリプションライセンスが必要なのかどうなのかは不明です。最寄の Novell 製品販売店に問い合わせてください。といっても Novell の正規販売店がこんな情報を知っているかどうかはわからないので、Novell K.K. に聞くしかないでしょう。
VMDP-WIN-1.5_05.exe
は単なる自己解凍ファイルなので任意の場所で解凍します。解凍したら、setup.exe を実行します。

既に Realtek などのドライバが組み込まれてしまっているので、再起動したあと、既に組み込まれたドライバを、削除して、 XEN 用ドライバに IP を与えます。

ここでは Windows 2008 x86 (32ビット版) に導入しましたが、 Windows 2008 R2(RC) x64版には導入できません。
ということで、まだしばらく Windows Server on XEN+SUSE Linux での仮想化は32ビット版が主力になりそうです。
-Key Word-
SUSE SLES Linux VMDP 完全仮想化 Windows ドライバー
非番のエンジニア
2009年 06月 16日
XEN 仮想化 AMD と Intel の互換性はあるか?
-問題点-
XEN 仮想マシンを Intel <-> AMD でマイグレーションできるか?
-結果-
1) AMD -> Intel の Linux の Paravirtulization (準仮想化)は駄目だった。
2) AMD -> Intel の Windows の Fullvirtulization (完全仮想化)は動いた。
-環境-
SUSE Enterprise Server 10 sp2 でAMD Athlon64 X2 で作成した仮想マシンを Core2 Duo マシンに移植してみる。
-たぶん-
結果論なので、保証するものではないのですが、完全仮想化は、IO がエミュレーションされているので、かなり高い確率で異なるディストリビューションやハードウェアで互換性があるのでしょうね。しかし、準仮想化は、Domain-0 と Domain-U との間にある程度の連携関係があるので、異なるプラットフォームでは正しく動かないようです。もっともテストしたのは SLES10 だけの話なので、他のディストリビューションで動いていたXEN の Domain-U の移植性に問題があるかどうかは検討が必要でしょう。Windows 系なら、割としっかり移植できるなというのが感想です。SUSE 以外の他のディストリビューションで Windows をサポートしているかどうかはもっと大事な前提ですが。もちろんテストは重要です。
なお、XEN の完全仮想化に必要はハードウェアは以下の XEN の Wiki を参考にしてください。ただし、大手サーバーベンダーの Bios によってはほとんどデフォルトで無効に設定されています。PC系のマザーボードではそもそも設定ができなかったり、デフォルトでONだったりするようです。
これは Windows 7 の XP 互換環境でも要チェックなので調べてみてください。
XEN の wiki にあったIntel AMD のプロセッサの互換性リスト
HVM Compatible Processors
完全仮想化は Core2 Duo でも E4300シリーズは動かないし、Socket 939/940 系の AMD では動きません。
-キーワード-
SUSE, SLES10, XEN, Domain-0, Domain-U, Intel, XEON, AMD, Athlon, Phenom, Paravirtulization, Fullvirtulization, 仮想化
非番のエンジニア
2009年 06月 12日
景気後退が Novell の業績を後押し
マイクロソフトとノベル、共同顧客の獲得をアピール--過去半年で100以上の契約
ためしに Google Trends で Redhat と SUSE のどちらが注目されているかを調べてみました。

最近話題のない RedHat に対して SUSE の話題性の高さ、ニュースに対する読者の反応数の高さが伺えます。ちなみにこちらは、Trends で調べた言語と地域の比較です。

SUSE のお膝元、ドイツ、東欧地域での人気の高さ(というか独占状態)はほぼ理解できますが、英語での検索が RedHat とほぼ同水準というところに、ワールドワイドに人気が出てきたのだなと見て取れます。 Trends で調べると RedHat はインドと日本ではすごく人気があるようです。
2009年 06月 11日
Windows Vista 買うのはちょっと待った? 6/E に無償アップグレード権
「Windows 7」の詳細、Best Buyの流出メモで明らかに
Best Buy の予定では、と言うことらしいのですが、いずれ国内のPCベンダーもその動きに追従することでしょう。6月中にPCをアップグレードする人は「ちょっと待った!」ということでしょうか。
2009年 06月 11日
バスで出かけるか、車で出かけるか
おそらく普通の家庭ではバスは所有していません。パーソナルでバスを所有することは趣味人でなければ普通はありえないことです。
自動車なら所有することができるでしょう。ガレージに行ってキーを捻ればB地点へ出かけて、ついでにC地点によって、途中コンビニエンスストアで買い物をして重たい荷物を後部シートに放り込んで帰ってくることができます。
バスはそうは行きません。まず、最寄のバス停まで出かけなければなりません。そもそも、最寄にバス停があれば良いのですが、ひょっとしたら、バスは一日数往復しかない山間部であれば、バスで出かけることに躊躇するかも知れません。しかも目的地のバス停から更に歩かないと市役所に住民票を取りに行くこともできないことが良くあります。重たい荷物を抱えてスーパーとバス停の間を往復しなければなりません。よく晴れた夜に突然、星空を見に行きたくなって八ヶ岳の麓に出かけて天の川を眺めるという思いつきの素晴らしい経験もできないでしょう。
それを思うとやっぱり自家用を所有するという考えは決して悪くはありません。
しかし自動車を維持するにはコストがかかります。保険、税金、ガソリン代、街中ならば駐車場の確保も問題です。また、自動車を運転するにはあなた自身が自動車を正しく運転する技術が必要です。時にはバッテリーが上がってしまってエンジンがかからないという非常事態がありえるかも知れません。正しい知識があれば、バッテリーを交換したり、オイルを注ぎ足したり、ガソリンを自分で補充することも自分でできるようになるでしょう。もう少し知識と専用の工具があればタイヤの交換やプラグの掃除もプロに頼まず自分でやれるかもしれないでしょう。
交通事故であなたの人生や家族に深刻なダメージを受ける可能性もあります。もし、積雪がある地帯だったら、冬場は市道まで自分で除雪しなければ出かけることもできないかも知れません。運転中は本も読めないし、素晴らしい季節の変化も眺めずにずっと前の車のテールランプを見ている必要があります。
こういった便利さを放棄して、自動車を所有しないという割り切ったことを考えている人もいます。もっとも免許を取れる年代までは自分で自動車を運転することはできないのですが。行政や社会もそういうライフスタイルを推奨していると、バス通りの整備費用だけで済むわけです。バス路線や大通りのインフラを整備するだけですから、コストは下がります。運転手を養成するというコストは、運転手はプロのドライバーに必要なだけで、彼らは滅多に事故を起こしません。もっとも大きな事故を起こすと大変な惨事になります。私たちはガソリンキャップのあけ方も自動車の運転方法を知らずに済むかもしれません。
公共交通機関を使えばほとんど日本中のどこにでも出かけられるかもしれません。足腰と忍耐は鍛えられるかもしれません。しかし、公共交通機関ばかりの生活だと、子供が急に熱を出したとか、夜中に電球が切れたとかと言った非常事態にどう対応すればよいのか悩むこともあるかもしれません。もっともバス会社が破産したとか、鉄道が廃線になったということは日本では珍しいことではないのです。
普段、公共交通機関ばかり使っているため、ガレージの自動車には埃が積もっていて、バッテリーもオイルも切れているかもしれないし、そもそも車検や保険が切れている場合もあるでしょう。また、長年、自動車を運転していないため、あなた自身がギアボックスの使い方を忘れているかもしれないのです。なによりも、普段から自動車を運転していないので、自動車を運転する場合がある、という仕事にも就けない可能性があります。
コンピュータとネットワークの世界を、パーソナルコンピュータ、クラウド、シンクライアントというキーワードで考えた場合、公共交通機関を使うかパーソナルな利便性が重要か、私たちの利便性を考えるか、公共(組織)の利益を考えるかで違う見方ができます。
バスと自家用車の比較なのか、エアラインとパーソナルジェットとの違いかもしれません。
2009年 06月 01日
SUSE と Windows7 のデュアルブート:メールを共有する
メールはまさにデスクトップシステムのキラーアプリケーションですから、使い慣れたインターフェースがあればよいわけです。私の場合は昔から Netscape メールか GroupWise だったので、Netscape Mail から Mozilla Thunderbird への乗り換えは実に容易でした。もう何年も昔のメールの読み書きも自由にできるわけです。PCや携帯電話を何台持っていても、メールの読み書きをするブツがメインマシンになります。
メールはオフラインでも読み書きできるのが最適なわけで、清水トンネルを抜ける新幹線の中でもメールの読み書きができることは重要です。こういった利点は決してブラウザメールでは行えません。やはり POP メールや GroupWise などの便利な点です。
本来はスケジュール管理もこなしてくれる GroupWise を使いたいところです。
さて、 Mozilla Thunderbird を Windows7 と openSUSE でデュアルブートした環境でどうやって同一性を保持させるかですが。意外と簡単でした。
Windows XP に Thunderbird を入れた環境では C:\Document and Settings\MyName\Application Data\Mozilla\Profile\MyProfile に xxxxxx.sit というフォルダにメールのデータベースがあります。これをすっかり共有できる NTFS パーティションにコピーします。
Mozilla のサイトを参考にします。
プロファイルの管理
-Windows7の場合-
Thunderbird をインストールしたら、アイコンをコピーして Thunderbird Profile Manager などの名前に変更します。プロパティから Thunderbird のコマンドラインの起動オプションに -P を追加します。
-openSUSE の場合-
SUSE の場合、Thunderbird をダウンロードして解凍すれば、 thunderbird という実行ファイルがあります。ターミナルから
# ./thunderbird -profilemanager
で起動します。
- libstdc++5 がない-
Mozilla のページに
Lightning 必要システム構成
という記載があります。openSUSE のデフォルトでは libstdc ライブラリはインストールされないため Yast > Software Management から libstdc ライブラリをインストールします。

利用可能 > サーチボックスから "libstd" > すべてを選んで > インストールボタン
でインストールが始まります。
これで thunderbird は利用可能です。
-プロファイルの設定-
Windows 版も Linux 版もプロファイルオプションで機動させれば後は簡単です。
「新しいプロファイル」> MyProfile > 「フォルダを選択」 からNTFS パーティションにコピーした xxxxxx.sit ディレクトリを指定します。

同じ操作を Windows版 Linux 版の両方で行います。
openSUSE ではいちいちターミナルを開いて、コマンドラインで実行するのは面倒ですから「コントロールセンター」> 「ルックアンドフィール」 > 「メイン」 > で thunderbird のバイナリを登録しておけば、「コンピュータ」メニューからアイコンクリックで実行できるようになります

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これで、デュアルブート環境で同じメールを読み書きすることができました。送信メッセージも同じフォルダに保存されるし、二重に受信することもないようです。とりあえず使えそうだということはご報告できます。
ただ、今後 Thunderbird がバージョンアップする都度、両方のバージョンをアップしなければならないことは注意しなければなりません。
openSUSE 11.1 SUSE Linux Enterprise Desktop 11 SLED11 Windows7 デュアルブート NTFS マウント メール Thunderbird プロファイル 共有
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非番のエンジニア