商業ビルなど600V以上の電源契約の事業者は電気事業法により電源設備の検査が義務付けられており、オフィスビルでは年に1度は計画停電があります。もちろん、先日の胆振東部地震による、大規模ブランクアウトというような致命的な停電も実際あるのです。

UPSも付いているし、UPSが正しく機能すれば、通常は正しくシャットダウンします。そして商用電源が復活すれば、正常に起動することを期待したいものです。

期待すべき事は、設計通りにシステムの自動遮断、復電、サービスの再開が行われることです。

期待通りであればです。

しかしUPS の不具合や、電源投入のタイミングによっては自動起動できないシステムがあったり、思わぬトラブルがサーバーシステム以外にも存在します(実際、復電後、UPS が付いていない HUB が飛んで1フロア全滅というケースがありました)。計画停電の際、都合が良ければシステム管理者は現場に休日出勤でアテンドして経験を積み、不慮の停電の際の運用マニュアルを作っておきたいものです。

また、計画停電の現場にアテンドして UPS に任せて、実際の遮断/復電の際に、どの様な動きや不具合があるかを確認するチャンスです。そこで現実に問題となった場合のインシデントをまとめて、現実に起こりえるアン・アテンド状態でのサーバールームやITシステム全体の弱点を確認、対策を立てる良い機会になります。

ここでは、SUSE Linux 11,12,15 の XEN/KVM 環境での計画停電前の安全な手動でのシステム遮断、システム復帰のケースを考え、オペレーション手段をマニュアル化して、考えられる復電/復電後のトラブルやチェックポイントを確認します。


- X サーバーソフトウェア -

ベアメタルシステムのコンソールを使わないで、Windows 端末から movaXterm もしくは xlaunch X サーバーを使って、各ハイパーバイザーごとに仮想マシンマネージャを起動します。ベアメタルサーバーのコンソールは、ハイパーバイザーの遮断、起動の状態を確認するだけで、できるだけ使わない様にします。



ここでは mobaxterm Home Edition を使って説明しています。

-仮想マシンの安全な遮断-

全て CPU 装置と UPS の停電遮断機能が動作するかチェックして、「放っておいて動作をチェックする」のも一手段ですが、アテンドして停電前に、各システムを安全に遮断します。

Windows からの場合、上のMovaXterm の Session ボタンから、各ホストの IP アドレスを指定して root で接続します。

仮想マネージャ GUI を起動します。

# virt-manager &

もしくは

# yast2 &
 > Virtilization > Virtitual Machine Manager

local host Not Connected の行を右ボタンで "Connect"

a0056607_09335997.jpg


Connect できたら、稼働中のVMを選んで、右ボタンから "Shut Down" > Shut Down" を選び、確認のダイアログに対して OK ボタンを押します。

a0056607_09351673.jpg

この処理を各 VM 毎に行い、ハイパーバイザー上の仮想システムを遮断します。

それ以外の VM は、上で動作しているサービスにもよりますが、およそ数十秒~数分(2~3分)以内に遮断します。遮断中の状態は "Open" メニューを開いて仮想コンソールで確認してください。

各VMが正常に停止状態になる事を virt-manager か xm list, virsh list コマンドで確認します。

- 停止しない場合 -

※ Windows7系、Windows2008 系システムは仮想環境で正常に停止(電源OFF状態)にならない場合があります。その際は virt-manager > アクティブなVMを選び右ボタンから > "Open" で仮想VMのコンソールを開きます。 Windows が "シャットダウン中"の最後の状態で 30 秒以上経っても、電源 OFF 状態にならない場合は、仮想 OS が物理的な電源オフを待っている状態なので "Force Off" (destroy) を実行しても構いません。「これ幸い」とばかりに、 Windows Update が走っている場合があるので、要注意です。

Unix/Linux 系システムはサービスの内容によりますが数十秒から数分以内に正常に遮断します。何か異常があって、あるいはサービスによっては10分以上かかる場合もあります。やりたくないのですが Pause するか Force Off するしかありません(復電後が怖いですけど...)。焦らない事です。

※ Reset, Force Reset の二つの操作は行わないでください。再起動してしまいます。万が一、再起動を選んでしまった場合、正常に起動するまで待って、シャットダウンの操作をもう一度行ってください。

- コマンドラインでの操作 -

アテンドして、手動で操作する場合、覚えておくべきテキストコマンドラインです。リモートのテキストコンソールしか使えないケースや GUI が使えない環境ではこれらのコマンドラインツールを使います。

SUSE Linux (SLES) 11 の XEN 環境の場合

xm shutdown myvm .... myvm を正常シャットダウンします。
xm destroy myvm .... myvm を強制シャットダウン(電源OFFと同じ)します。
xm reboot myvm .... myvm を正常シャットダウンしてリブート(再起動)します。
xm create -f /etc/xen/vm/myvm .... myvm を指定された VM ファイルから起動します。
xm list .... リストされている vm の状態(動作中か、稼働中か)を表示します。
xm console myvm_or_vmID .... myvmmyvm(もしくは ID No.) のテキストコンソールに切り替えます。Windows では使えません。"Ctrl+]" キーでエスケープします。

SUSE Linux (SLES12, SLES15) の XEN/KVM 環境の場合

virsh shutdown myvm .... myvm を正常シャットダウンします。
virsh destroy myvm .... myvm を強制シャットダウン(電源OFFと同じ)します。
virsh reboot myvm .... myvm を正常シャットダウンしてリブート(再起動)します。
virsh create -f /etc/libvirt/qemmu/myvm.xml .... myvm を指定された VM.xml ファイルから起動します。
virsh list .... リストされている vm の状態(動作中か、稼働中か)を表示します。
virsh console myvm_or_vmID .... myvm(もしくは ID No.) のテキストコンソールに切り替えます。Windows では使えません。"Ctrl+]" キーでエスケープします。

virsh cosole コマンドが使えない場合は次の対策が必要です(VM の再起動が必要です)

KVM on SUSE Linux(SLES12) virsh console が起動/接続できない

Accessing the VM Guest via Console


- 自動起動の設定(共通) -

VM の自動起動は virt-manager の "Details" > "Boot options" にある "Autostart" をチェックしておきます(KVM/XEN共通)。

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SLES11 の XEN 環境では /etc/xen/auto に /etc/xen/vm/MyVm のシンボリックリンクが作成されます。

SLES12,15 KVM 環境では /etc/libvirt/qemu/autostart に MyVm.xmlのシンボリックリンクが作られます。

- ハイパーバイザーの停止 -

ベアメタルハイパーバイザー SLES OS を停止( halt )します。

- 共通事項 -

- バックアップソフトウェア -

もちろん計画停電前には、重要なデータのバックアップを取ります。

バックアップが終わったらバックアップソフトウェアを停止させます。バックアップジョブが完了しているかを確認してください。バックアップジョブが走っている状態で、停電になると、どのような結果となるか想像がつきません。特に壊れやすいオートローダーには要注意です。計画停電がある場合、その時間帯に想定されるジョブは、サスペンド状態にしておくべきです。

Dell Software の NetVault の場合

# /etc/init.d/netvault stop

を実行します。

- ベアメタルハイパーバイザーの停止 -

# shutdown -h 0

でシャットダウンを開始します。正常に遮断しているかどうかの状態の確認は、リモートコンソールではなく、実コンソールで確認します。

正常に halt を実行した場合は、system halted ... の後、主電源が切れます。system halted .... の後、電源が切れない場合はメインスイッチで電源を落としてください。
また、

誤って halt ではなく Reboot を行った場合、 再起動してすぐの BIOS チェックのステージで電源を切ります。放置してしまい OS の起動ステージまで行った場合は、システムが完全に起動してから、再びVMの遮断から halt までの手続きを行ってください。時間がかかりますので要注意です。


- 考慮すべき事 -

- 一度に電源を入れない -

アンアテンドで復電してしまった場合、電源が一斉に入るため、UPS やフロアの電源ラインに一斉に負荷がかかります。できるだけ、コピーや複合機、エアコンと言った、電源容量の大きな装置は、アテンドできるなら事前に主電源を切っておくかコンセントを抜いておくべきでしょう。

ちょうど自宅でブレーカーが落ちた時、エアコンや電子レンジといった機器のコンセントを抜いてから、ブレーカーを上げるようなものです。

また、各ベアメタルサーバーのBIOSメニューの中に、復電後の電源 ON のディレイ(遅延)パラメータを設定できるものがあります。「松竹梅」の「竹クラス」以上のサーバーハードウェアにはこのディレィを設定できたり、復電後に自動的にランダムに遅延起動する機能があります。また、周辺機器(例えばテープのオートローダーやiSCSI SAN ストレージなど)にも起動に時間がかかるものがあるため、電源 ON のディレイタイマーが利用できるなら設定しておくべきです。ラック内のシステムにランダムに起動がかかるようにすれば、UPS や電源ラインに余計な負荷をかけずに復電作業ができます。

- 復電後の自動起動は正しく動作するか -

BIOS の設定状態によっては、停電後、電源ボタンを操作しないと復電できない設定のものがあります。アンアテンドで、停電してしまうと、これらの装置は実際に出向いてスイッチを押さなければなりません。「松竹梅」の「梅クラス」のハードウェアには良くある話です。インフラ経験の少ないソフトウェア専門の SIベンダーのサポートを受けているお客様で、その問題に悩んでいる方がいらっしゃいました。

また、私がテストで使っているような「梅以下」の安物ハードウェアでは、モニタの電源が入っいない、マウス、キーボードが付いていない、などで BIOSチェックで停止してしまうものがあります。

また SUSE の様に手堅いシステムでは、長時間安定運用しているため、fsck が行われていません。大抵の場合、fsck してデータのチェックのシーケンスに入ります。ここも焦らずじっくり付き合う必要があります。

- プリンタ、複合機 -

復電後、プリンタ、複合機と言った電力を食う周辺機器の主電源を投入します。この作業は分担として、利用者部門に任せても構わないかも知れません。計画停電と言っても、実際電源工事やビル点検の際に、作業が完全に終わらなくても復電してしまい、また急遽、主電源が切られる場合もあります。こうした起動後のチェックに時間がかかり物理的な動作をする機器は、物理動作をする部品が急に電源が切られて故障する場合もあります。

プリンタや複合機、Wifi のアクセスポイントなどで snmp 監視ができる機能が搭載されていれば、有効にすべきです。zabbix などの監視ツールのコンソールから snmpwalk を実行して、返事が返ってくればシステム管理者の側では問題なしと判断できます。物理的に故障していない事を祈ります。

snmpwalk でデバイスの snmp 状態を確認する


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他にも、エレベータが使えないとか、電源が切られて、セキュリティ装置が動かず、サーバールームにカードで入れない。内線もつかえなければトイレすら使えない(!)と言った、システム以外に想定、憂慮すべきモンダイと言うものが、全館計画停電というイベントには含まれます。

停電、復電というプロセスは意外と想定外の現象が出てくるものです。実際にビル全館停電がある場合は、実際にアテンドして、停電を体験してみることも重要なのです。BCPプランの策定に役立つでしょう。

また、ビルメンテナンスの業者の担当者や関係者の間で携帯電話の番号を交換しあうことも重要です。トイレに閉じ込められて出られない、なんて笑って済む問題から、行きたいのにトイレに入れないと言ったもっと生理的にもっと深刻な問題まで、店子と業者との間で十分コミュニケーションをとる事も大事なのです。





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by islandcenter | 2018-10-17 09:47 | SUSE | Trackback | Comments(0)

SUSE と言えば YaST

SUSE の基本的な管理ツールと言えば YaST、YaST と言えば SUSE Linux と言われるほど、SUSE Linux の管理者にとってシステムのインストールから初期設定まで "Yet another Setup" な目的の "Tool" です。SUSE Linux ではインストーラ自体が YaST であり、インストールしてまず行う初期設定は全て YaST で行えます。

YaST は初期設定だけではなく、パッケージのインストール、削除、ネットワークの設定、ネットワークサービスのインストールから調整、システムの基本設定の変更、云々まで、ほぼありとあらゆる SUSE Linux の管理に使える萬金丹のようなGUIのツールで、YaST だけで、システムの主な管理業務の80%位は行えます。

また、GUIが使えない環境でも CUIで利用できるテキスト yast があり、カーソルキーなどの簡単な操作でGUI版と同じ目的を達成できます。

私の様に "vi かぁ、昔つかったなぁ" 程度のエンジニアでも、複雑で多くの設定や面倒な変更作業を一括して処理してくれるスイス製ナイフの様な SUSE Linux の基本ツールです。

ここでは、「YaST で何ができるの?」を中心に YaST の主な機能を紹介します。

- GUI 版YaST の起動 -

GUI 版 YaST を起動するには、root でログインしたコンソールのデスクトップの YaST アイコンを開くか、root でログインした リモートなどのXサーバーのテキストコンソールから

# yast2 &

を実行し GUI を起動します。YaST のアイコンメニューは全てシングルクリックなので、ダブルクリックしないよう注意してください。

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- テキスト版のYaST -

テキストコンソール、あるいはリモートテキスト端末から

# yast

を実行します。Tab, 矢印キー, スペースキー, Alt+ショートカットキー, Enter キーなどでメニューを選択し、チェックし、実行します。恐らく、IPを固定するために一番最初にお世話になる画面です。軽量なので、通信状態が悪いリモート環境や、テキストコンソール、軽いのでちょっとした変更などによく利用します。

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- YaST メニューの追加 -

通常は YaST メニューの主なメニューは初期インストールされますが、滅多に利用する事がない項目ではアイコンがない場合があります。

YaST にメニューアイコンがない場合、 YaST > Software Management から "Search" ボックスで "yast2" を検索し、チェックしてインストールします。yast2-trans-xx は、各種言語のメニューなので、en_US, en_GP, ja 以外はインストールする事はないでしょう。デフォルトでは en_US です。日本語をデフォルト言語にすると、「なんだかなぁ」な日本語メニューが出てきます。

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- ネットワークの設定 -

System > Network Settings からインストール直後のデフォルト DHCP 設定を固定アドレスに変更します。インストール直後のランダムなホスト名も、ここで変更します。よく Routing の部分を忘れやすいので、注意が必要です。

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- システムプロクシの設定 -

YaSTでプロクシの設定を行います。インストーラではプロクシ設定がないので、プロクシ必須の環境ではインストールはどこかオンラインの経路を使うか、オフラインインストールを行ってから、プロクシ経由を設定して、サブスクリプション登録とYOUでのアップデートが必要です。
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- Product Registration (openSUSE Leap にはありません) -

SLE の場合、サブスクリプションを購入した時のメールアドレスと登録コードをセットします。SLE の購入したバリエーションのリポジトリが追加されます。

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- YOU (YaST Online Update) -

YaST オンラインアップデートです。デフォルトでは、全てアップデートを行います。運用するアプリケーションに不都合がない様に「アップデートしない選択」も出来ます。

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- パーティションの作成、削除、マウントの設定 -

Practitioner です。空きディスクのパーティション作成と削除、サイズの変更、フォーマット(SUSE 15 ではデータパーティションは XFS が標準)、 fstab の書き換えまで、この画面で「準備」され、 "Finish" で執行されます。 Finish するまで、全てキャンセル可能です。

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- ブートローダーの修正 -

ブートローダーにカーネルパラメータを設定したい場合や、 標準カーネル/XENカーネルをデフォルト切り替えしたい場合などに使います。

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- パッケージの検索とインストール、削除 -

YaST のパッケージ管理は、1ホストで1セッションしか利用できません。この機能を立ち上げた状態で zypper や rpm を使うとエラーになるでしょう。パッケージDBがロックされるため、二重起動はできない様になっています。ダブルクリックしないよう注意して起動します。

小さなパッケージの場合

Software Management からパッケージをインストールします。小規模なパッケージの場合 "Search" ボックスから検索してインストールします。

※ 他に依存性のあるパッケージがある場合、全てインストールされます。

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パッケージパターンによる検索

パッケージパターンがある場合、 View > Pattern を選び、”Web LAMP" や KVM ハイパーバイザーなどの大型パッケージをインストール、削除する場合に使います。

※ 他に依存性のあるパッケージがある場合、全てインストールされます。

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ネットワークサービスのインストール

DNS や Samba、Squid、HTTP サービス、NTP と言ったネットワークサービスは、YaST > Network Services > yast2 の"インストールしたいアイコン" を選ぶと自動的にインストールされ、設定のためのウィザードが起動します。指示に従ってインストール、ウィザード内でブート時に自動起動を指定すれば、インストールから基本設定、起動まで自動的に設定されます。

※ 依存性のあるパッケージがある場合、全てインストールされます。

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パッケージの削除

パッケージの削除は、検索したパッケージを右ボタンで ”Delete” することで削除ができます。その際、依存性のあるパッケージも削除するか、残すかのダイアログが出てきますので、よく注意して削除します。この時点では、依存性のチェックだけで、最終的に "Accept" する事でパッケージデータベースから削除されます。

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- リポジトリの管理 -

リポジトリの管理画面です。アクティベーションすると、SUSE 本家のリポジトリが登録され、優先的に使用されます。
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- sysconfig Editor -

SUSE ではあまり使いませんが、/etc/sysconfig を修正するエディタです。細かなチューニングが必要な時に使います。マニュアルによると /etc/sysconfig テキストファイルを vi などで修正してはいけない様なので sysconfig Editor で修正するのが基本です。シングルユーザモードに切り替えて sysconfig Editor を使って修正します、とマニュアルにはあります。

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- ネットワークサービスのインストールと管理 -

インストール済のネットワークサービスの詳細設定を行います。変更して保存すると、自動的にサービスが再起動します。

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- ユーザの管理 -

ユーザ、グループの管理を行います。GUIなので、沢山のユーザを管理するにはスクリプトを工夫した方がいいかもしれません。

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- Snapshot の管理 -

SUSE Linux 12 (SLES12) 以降のBtrFS のスナップショットの管理を行います。

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- システムログのチェック -

あまり使いませんが、システムログのチェックもできます。

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- supportconfig によるサポートデータの生成とアップロード -

テクニカルサポートリクエストを行うための、supportconfig ファイルの作成と、サポートへのアップロードです。supportconfig スクリプトで作られたファイルは、個々に取得して、各サーバーの設定を管理する目的でも使えます。定期的に実行して保存しておくと便利です。

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- サービスの管理と、起動モード(System Target)の設定 -

起動時の Default System Target (テキストログインコンソールかGUIログインコンソールか、etc)を選択できます。また、各種 systemd のサービスの自動起動、停止、再起動をここで行う事が出来ます。

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全ての機能は紹介していませんが、これで大体 YaST で SUSE Linux (openSUSE Leap 15 , SLE15 SLES/SLED) のインストールからメンテナンスに必要な作業が充分行える事をご理解いただけると幸いです。

SUSE Linux の管理作業は 「YaST に始まり YaST で終わる」が基本です。他のディストリビューションから学んだからと言って、変に知ったかぶりをして、これだろうという設定テキストを直接編集すると、パッケージの整合性や、設定の整合性が壊れてしまう場合があります。

このファイルの vi での直接編集は重要か、影響が大きいかを判断して実施すべきです。明示的にコマンド操作がナレッジベースやマニュアルにある時以外は YaST を使うのが安全です。

SUSE Linux Enterprise 15 (SLES15) のインストール
https://islandcnt.exblog.jp/238668681/

openSUSE Leap 15 Install : インストール
https://islandcnt.exblog.jp/238548280/




SUSE Linux, YaST, パッケージの追加と削除, パッケージ管理, パーティション管理, IPアドレス設定


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by islandcenter | 2018-09-15 15:20 | SUSE | Trackback | Comments(0)

今回は openSUSE と有償版の SUSE Linux Enterprise (SLE) とどこが違うの? という良くある疑問に対して、あくまでも個人的な主観で感じる違いを書いてみます。

- openSUSE は無償, SUSE Enterprise Linux (SLES/SLED) は有償 -

SUSE Linux は openSUSE Leap 15 と SUSE Linux Enterprise(SLE) のコアが共通化されましたが、チューニングは微妙に異なります。 SLE も SLE Server (SLES) と SLE Desktop (SLED) が共通パッケージ化されたため、 SLES/SLED と言う表現より、今後は SLE (SUSE Linux Enterprise) と呼ぶのが適切でしょう。

一番分かりやすい違いが、有償か無償かの違いです。SLE が有償なのは、サポートの有無、パッチ提供の有無もありますが、かつて Novell と SCO の同じ株主の兄弟企業の喧嘩のように、Linux は一部の UNIX と異なりオープンソース、フリーだとは言え、知的財産権の侵害がありパテントトロール企業により訴訟を起こされる可能性があるのでは、という危機感が顧客側にあります。何しろ、欧米での裁判費用は日本とは二けた違います。有償 SUSE Enterprise Linux には、プロプラエタリな有償パッケージや、オープンソースの部分にも有償の知的財産が含まれているようです。知財侵害の訴訟からオープンソースを利用する顧客を守る責任を果たすためにも有償であるわけです。

一方、openSUSE は基本的にSLE からオープンソースのパッケージだけを取り出して作成されたディストリビューションと言えます。無償とは言え、オープンソースやフリーウェアの中に誤って知的財産侵害があった場合、もし訴えられたらその責任は全て、利用者が訴訟費用などを負担しなければなりません。

漠とした法的なリスクを利用者が抱えるか、ベンダーが抱えるかの違いがあるわけです。


- SUSE Linux Enterprise をサブスクリプションが切れた状態で使う? -

SLE はアカウント登録をするだけで無償で電子メディアのダウンロードができます。2018 年の今でも SUSE のカスタマセンターにユーザ登録すると、電子メディアを入手して無償で利用する事はできてしまいます。

SUSE Linux アカウントの取得から評価版のダウンロードまで

ただし、サブスクリプションを登録していないでインストールすると、インストールDVD以外のリポジトリは利用できません。最新のリポジトリを利用するには、最低限60日間有効の評価版サブスクリプション登録が必要です。

アクティベーションコードの有効化について

以前はサブスクリプションポリシーのFAQの中に

「サブスクリプションの購読を止めてしまってから再びサブスクリプションの購読を行った場合、何等かのペナルティはあるのか」

という質問に対して

「サブスクリプションの購読の中断期間のペナルティは要求しない」

との回答がありました。この理由として、 SUSE では、オープンソースの精神にコミットしており、オープンソースに対して、自己責任でソースコードにパッチを当てたり改変する事は基本的に自由なのだから、自分のリスクで勝手に変更するのは問題ない。

ただし、ウチとしてはサブスクリプションの価値を理解して継続して購読してくれるなら喜んでお手伝いできるよ、という内容でした。このページは現在は削除されています。具体的なサブスクリプションのよくある質問が記載されたページは、セールスと法務担当者が理解できるもの以外は無いようです。

実際問題として、サブスクリプションの継続を促す請求は、英文メールで来たりするわけで、誤って見過ごしてしまっても、特に督促されることはないので、そのまま使ってしまっているケースは SUSE に限らず、他のディストリビューションの利用客でも良くあると思います。最近流行りのクラウドサービスと違って、サブスクリプションが切れると、起動すらできないと言ったこともなく使えてしまうのも事実です。

もっとも、サブスクリプションが切れた間のセキュリティや特許に関するリスクはすべて顧客が責任を持つことになりますので、読み流すべき事ではありません。多くのオープンソースを利用するユーザが、陥りやすいエラーなので、キチンとサブスクリプション購読継続の処理をすべきでしょう。パッチを当てる必要があるとか、サーバーをアップデートする必要があるとかとはまた別問題です。

また、世間によくあるオペレーティングシステム(俗にWindows とかいう奴)のように一つでも脆弱性があるとパニックになったようにパッチを当てまくるシステムとは違って、Unix 系OSは明確に利用しているサービスに脆弱性がない限り、運用者が脆弱性のあるパッケージ以外、サービスに影響がなければパッチを当てたがらない傾向にあります。これもサブスクリプションの購読継続がなかなか浸透しない理由の一つかなと思います。

尤も、イントラの軽目的の利用ならそれでも構わないかな、と思いますが、インターネットにむき出しになっているサービスの場合は、キチンとサブスクリプションを継続購読して YOU (YaST Online Update) すべきでしょう。

openSUSE Leap と SUSE Linux Enterprise の一番のコンセプトの違いはサブスクリプションにより、すべての面で顧客が保護されるかどうかの違いがあります。

- 一番の違いはインストーラ -

openSUSE Leap 15 と SUSE Linux Enterprise 15 の実感する差は、インストーラとインストールメディアにあります。 一面一層DVD1枚で収まる openSUSE Leap 15 と比べて SLE 15 は SLES(Server) SLED(Desktop) 他、HA運用のための全てのバリエーションを含め、全部で 20Gb近い容量があります。

openSUSE Leap 15 Install

SUSE Linux Enterprise 15 (SLE15) のインストール

インストーラの構成や手順が違うのも仕方ありませんね。

SLEの場合、サブスクリプション登録からインストールが始まるので、購入したリポジトリからインストールされますが、openSUSE の場合はオフラインでもDVDインストールができる様です。もっとも SLE もオフラインインストールができますが、前提としては正しいリポジトリからインストールしてね、という事になります。

- ミニマムで万能なメルセデスのAクラスと満貫飾りのSクラス -

openSUSE Leap 15 と SLE 15 を隔てるちょっと分かりづらい違いの一つとして、精度の違いが一桁違うほどの安心感、安定感の違いがあります。メルセデスのAクラスでスーパーに買い物へ行くなら小回りが利く openSUSE でもいいけれど、アウトバーンを250Kmでかっ飛ばすならやっぱりSクラス、 SUSE Enterprise Linux に乗りたいよね、という違いでしょうか。

このあたりの安定感は、ルート 66をゆったり55 mph でしか実力を出せないダッジのスーパーチャージャ付き HEMI V8 の様に、海外事情を考慮しないアメリカ製ディストリビューションや、渋滞している高速道路と名のついた駐車場をまったり利用する国産ディストリビューションとの違いがあります。

間違えても、誰も SAP HANA を openSUSE で運用しようという事は考えないでしょう。大量のトランザクションを瞬時に処理する金融機関向けシステムなど、SUSE Linux Enterprise の独壇場です。汎用性が高い openSUSE に対して、専門性が強い SUSE Linux Enterprise と言った差があります。

しかし、ちょっと試したい、古いPCで動かしたい。カジュアルに使いたいという簡易な目的であれば、openSUSE は良い選択です。

また、openSUSE と SLE のコアの共通化が行われているので、openSUSEの開発環境から、SLE への移行も敷居が低くなった様です。

- サポートの違い -

SLE のサブスクリプションを購入すると、リポジトリからのパッチのダウンロード以外にビジネスアワーの標準テクニカルサポートと、ビジネスアワー+α、4時間対応のプレミアムサポートがあります。以前は。パッチだけのサブスクリプション(年間4万円程度)がありましたが、残念ながら廃止されてしまいました。ビジネスアワーと言っても、JSTなのか本家のドイツ時間なのか、米国のサポート拠点、ユタ州プロボのアメリカ山岳時間なのか、サポート言語の記述もありません。SLE のライブパッチングに関してはプレミアムサポート必須なのですが、日本語のライブパッチングをサポートできるの高度なエンジニアが、朝から24時間交代で対応できるとはおもえません。JSTで電話で問い合わせて拒否られて米国山岳時間帯まで待って電話して応答というのは聞きたくないですよね。

さて、問題は、テクニカルサポートの問題なのですが、よくある出荷版の初期不良など、低品質な私のブログ程度でしか日本語で解説した記事がありません。SLE はせいぜいマニュアルが日本語化されている程度の日本語サポートです。役に立たない日本語サポートを頼りにするくらいなら openSUSE のフォーラムや SUSE 本家の Knowlege Base の方がよほど役に立ちます。

今までは日本で Novell K.K. SUSE事業部が SUSE のテクニカルサポートを行ってきたのですが、Novell とは株主が変わって SUSE は Micro Focus からスピンアウトしたので、SUSE 事業部もスピンアウトしても、これ以上サポートが充実するという事は期待したいのですが、考えにくいところです。

もちろん openSUSE は有償サポートはありません。その点、SLE も openSUSE も「自分で情報を集めて何とかしろ」のサポートポリシーは大して変わりません。つくづく、テクニカルサポートなしの、「パッチだけアクティベーション4万円」がなくなったのが残念です。


- 専門化するSLEと汎用化する openSUSE -

SUSE Linux Enterprise 15 (SLES15/SLED15) は単一のパッケージから必要なバリエーション、パッケージをインストールする方式です。逆にSCC(SUSE Customer Center)に登録されたサブスクリプションに応じていないバリエーションはリポジトリからインストールできません。

一方、openSUSE は単一のバリエーションしか存在しません。

つまり SLE 15 は SUSE Linux の単一のメディアセットのパッケージ全てがデパートの様に各種のサービスを提供します。openSUSE はその一部分を切り出したオープンソースのみで構成されたディストリビューションです。openSUSE には SAP application も SUSE HAもありません。SLES と SLED の一部分を選別したディストリビューションです。

よく RedHatEL と Fedora の違いだ、と言われる SLE と openSUSE の違いなのですが、システムコアが同一になったため、openSUSE は Fedra ほど尖ったところがない。むしろ RedHat を元にしたクローンに近い存在になったとも言えるでしょう。openSUSE Tumbleweed が Fedora に相当しそうです。

- 個人ユーザ向けの openSUSE 法人向けの SUSE Enterprise -

名前のままと言えばそのままですが、企業や法人向けには openSUSE はお勧めできません。テクニカルサポートはじめ、サブスクリプションによる保護がないためです。しかし、安定した周辺機器の認識能力の高さから、openSUSE は一般ユーザのデスクトップ向けには、人気が高いディストリビューションです。

完全にデスクトップ向けの SUSE Enterprise Linux Desktop の人気を奪っています。 また、組織内部でも、比較的軽度な部門用 Web サービスや DNS/DHCP と言った軽度で枯れた単発サービスには軽量な openSUSE は向いていると思います。一方電子メールやエンタープライズ向けアプリケーション、仮想ハイパーバイザーと言ったサービスには、SUSE Enterprise Linux Server (SLES)を選ぶべきでしょう。これらの一部は openSUSE では動作しない場合がありえます。

SLE Server (SLES) はリモートコンソールでの使い勝手はいいのですが、openSUSE はリモートで管理運用しようとすると、時折、隔靴掻痒な使い勝手の悪さを感じます。そういう点も、openSUSE がコンソール志向、パーソナル向けな利用が多いのかなと思います。

- openSUSE と SUSE Linux Enterprise どちらが使いやすいか -

多分に好みの問題ですが、サーバー運用するには、細かいところで SLE Server (SLES) が使いやすいと思います。あくまでも好みと慣れの問題ですが、コンソールを外して SSH でリモート利用するときのトラブルの少なさは SLE の方が好きですね。

openSUSE は、どこかに落ちていた古いPCに、ベアメタルで入れて日本語環境で使う分には必要充分で使いやすいディスとリビューションだと思います。どこかに落ちていたような古いPCが手元にないので私は openSUSE や SLED のデスクトップ日本語環境を使う機会がありません。openSUSE は SSH で管理するようなサーバー向けにはちょっと向かないというか、なんか違うなぁ、コンソールが欲しいなぁという感じがあります。その代わり KDE でも gnome でもコンソールでデスクトップを使うには良い選択だと思います。あくまでも個人的な感想です。空いているPCがないので SLE Desktop(SLED) は一度しか利用したことがありません。SUSE が Novell 傘下にあったころは色々面白い仕掛けがあったようですが、SLE Desktop 15 にはあまりそういったトピックスが無いようです。


SUSE Linux 15, openSUSE 15 Leap, 違い, インストール, Install, 無料


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by islandcenter | 2018-09-11 13:32 | SUSE | Trackback | Comments(0)


SUSE15 (SLES15) で apache2 と php7 を動かすには単に YaST でパッケージをインストールするだけではうまくいかない事があります。SLES11 までは比較的惑わないのですが、SLES12 以降は、 php7 になったため、これを Apache の中で有効化するには、ひと技必要でした。特に SLES15 では、Server Role によりパッケージが分割されています。

SLES12 はこちらをご参考に(php5です)
SUSE Linux (SLES12) で apache2 HTTPサーバー と PHP スクリプトのインストール

- HTTP and LAMP のインストール -

YaST > Software Management > Pattern から ”Web and LAMP Server" を選び、全部インストールします。

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ただし、このままでは YaST メニューに HTTP サーバーは見当たりません。

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そこで YaST > Software Management から YaST-HTTP-Serverr のメニューアイコンをインストールします。

a0056607_15040641.jpg



メニューをリフレッシュするため YaST をリスタートします。
YaST >> HTTP Server のアイコンが出てくるのでクリックインストールします。

a0056607_15044627.jpg



モジュールのインストール、有効化、および設定

a0056607_15063671.jpg

SLES15 の PHP は PHP7 なのですが、なぜか PHP5 です。バグですかね。SLES12 もこのあたりは同様でした。未完成さを感じます。

a0056607_15080556.jpg



Apache2 のスタートアップをイネーブルにします。

a0056607_15085392.jpg


apach2-mod_php5 をインストールしますが、実態は何もインストールされません。

a0056607_15091761.jpg


一応これで Apache2 HTTP サーバーだけはインストールされます。


- PHP7 の有効化 -

ここからは試行錯誤の繰り返しです。SLES15 の Apache では YaST で実態のない PHP5 をインストールしようとしているのですが、実体は PHP7 です。そこで、Apache の php7 用のモジュールを有効にしなければなりません。実際には php7 はインストールされており、これを Apache2 の中でイネーブルにしなければなりません。


Web LAMP のインストール、php7 の有効化までの流れは次の動画をご参考ください。





有効化と無効化#

手動でモジュールを有効化または無効化する場合は、a2enmod mod_fooまたはa2dismodmod_fooコマンドをそれぞれ使用します。a2enmod -lは、すべての現在アクティブなモジュールのリストを出力します。

Setting up PHP

Installing PHP7
Make sure you have root access — see above. Install php7 using:
root # zypper in php7 php7-mysql apache2-mod_php7
Don't forget to enable mod-php by executing:
root # a2enmod php7
Your are done, php7 is now installed.

Restarting the webserver
Now that you have installed php, you have to restart the apache2 webserver:


という事で a2enmod php7 で php7 を有効化します。

sles15a:~ # a2enmod php7

a2enmod コマンドで YaST > HTTP Server > Server Modules Tab > "PHP7:Enabled" になっていればOKです。この状態から apache を再起動します。

a0056607_15185179.jpg

sles15a:~ # rcapache2 restart

を行うか YaST HTTP Server の "Listen Ports....." tab の HTTP service を Disable/Enable を切り替える操作も、apache の再起動操作です。
a0056607_15191766.jpg

index.php を開いてみます。

sles15a # cat /srv/www/htdocs/index.php

<?php
phpinfo();
?>

sles15a #

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PHP スクリプトが無事動いているようです。





SUSE Linux Enterprise 15, SLES15, HTTP, Apache, php7,


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by islandcenter | 2018-08-05 15:20 | SUSE | Trackback | Comments(0)

前回、新しく公開された SUSE Linux Enterprise (SLES15/SLED15) のインストールをしてみましたが

SUSE Linux Enterprise 15 (SLES15) のインストールとファーストインプレッション

SUSE Linux: SLES 15 リリースノート(bata)を読んでみた。


このままでは、ハイパーバイザーのベアメタルインストールも、Apache も動かない事が分かりました。

そこで、今回は修正版と言うか、KVM やXEN, と HTTP サーバーも動かしてしまおう、を目標にいくつか補足情報を書いてみます。



- インストール用リポジトリ -

インストール用リポジトリは、サブスクリプション登録を行ったとき、購入したサブスクリプション(派生バリエーション)に応じたリポジトリが登録され、直接SUSEのサイトからダウンロードされる仕組みになりました。しかしこの方法では回線の都合で、パッケージのダウンロードに失敗したり、数Gbのパッケージのダウンロードに気の長い「待ち」が必要だったり、同時に何台ものサーバーをインストールすると、回線が逼迫するなど、副作用が多いと予想されます。

そこで、事前にパッケージの中身を、二層DVDやブルーレイに焼くか、USBメモリに展開するなどの方法が、クイックスタートマニュアルに書かれていますが、一番お手軽な方法は、手元に他の HTTP サーバーがあれば、この中にISOを展開してしまう方法です。SLES の場合

# mount -o /ISO-PATH/xxxxx.ISO /srv/www/htdocs/sles15/xxxx

と、ISO ファイルを HTTP サーバーに展開してしまえば、下の "Add On Product" 画面で、HTTP を選び http://server/sles15/xxxx と配信アドレスを設定すればOKでした。

a0056607_16381338.jpg


問題は次の "Extension and Module Selection" の項目です。この画面は一度しか出てきません。後で修正するのも面倒なので、十分注意してチェックする必要があります。

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- Basesystem Module
- Desktop Application Module

の二つは必須ですが、これだけでは yast から、KVM/XEN を構築できませんし、Apache のインストールも失敗しました。
KVM/XEN 環境と HTTP サーバーを構築するには、

- Server Application Module
- Web Scripting Module

の二つもチェックする必要があります。

また、サードパーティ製ドライバでコンパイルが必要なハードウェアがある場合は ”Development Tools Module” もチェックしておきます。特にサードパーティベンダーのドライバの場合、パッチの当たっていないカーネルソースを使って開発されている場合があり、公式リポジトリからダウンロードされた最新のカーネルソースではコンパイルできないというケースがありました。できれば、その様な事がないように、「素の状態」からコンパイル、インストールする方が安全かもしれません。



次の System Role の画面で、前回は出てこなかった KVM と XEN のハイパーバイザーの選択肢が出てきました。ここではノーマルに "SLES with GNOME" を選択しますが、後に、YaST から仮想環境を追加インストールできます。

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インストールサマリから "Software" リンクを開きます。

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XENと KVM の Virtualisation Host and Tool が未チェックなので、XEN/KVM を排他的に(どちらかだけ)選択します。

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ここでは LAMP 環境も使う事を前提に "Web and LAMP Server" もチェックしました。

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ここまでのインストール手順は動画にまとめました。




インストールが終わったら YaST の Visualization > "Install Hypervisor and Tools" を起動して

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Libvirt LXC deamon をチェックしてインストールします。

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Network Bridge がインストールされるので、以後、仮想マシンを動かす際はこのブリッジ経由でネットワークに接続します。

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SLES15 から Virt-manager は YaST メニューから無くなったようです。コンソールから "virt-manager &" を実行して GUI を起動します。

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仮想 VM のインストールもできそうです。ただし KVM on KVM はプレビュー版なので、いろいろ制限があるのか、うまく動きませんでした。決して KVM on KVM は実用的とも思えないので、あまり期待しない方が良さそうです。

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- System Role の追加 -

System Role はインストール時に一度だけ選択画面が出ますが、「忘れてしまった!」場合、System Role を追加したい場合は、 YaST > Software > Software Repositories から、HTTP サーバーの SLE Package DVD1 のディレクトリを追加すると Extension の追加ができます。

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後に、開発環境が必要になった場合、この様に Extensions の中から "Development Tools を選んだり、使い慣れたレガシーコマンド(ifconfig など)を追加する場合、ここで "Legacy Module" を追加できます。

SUSE 15 (openSUSE15 , SLE15)には ifconfig コマンドが無くなりました

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--
初めてインストールした時は随分変わったな、という印象がありましたが、割と簡単に別な役割( System Role ) を追加する事が出来ました。この状態で必要なデバイスドライバをコンパイル+インストールして、大雑把なところで問題なく動作したら、 SUSE Customer Center (SCC) でサブスクリプションの登録とパッチのダウンロードを行います。

openSUSE 15 と SLE15(Enterprise 版)の違い


サブスクリプションの購入はこちらから









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by islandcenter | 2018-08-01 16:51 | SUSE | Trackback | Comments(0)

SLES15 をインストールした後、気が付いたのですが、SLES/SLED15 , openSUSE Leap15 には "ifconfig"
コマンドがないのですね。

気が付くのが遅いよ、と言われそうですが、ifconfig や arp, netstat と言ったおなじみのネットワークコマンドは、余りのメンテナンスの雑さから Deprecate (非推奨)なツールとしてマークされ、SUSE Linux 15 から、標準パッケージから取り除かれました。

SUSE 15 (openSUSE Leap/SLES/SLED) では ifconfig コマンドは古いおもちゃ箱に入ってしまいました。帰ってくる予定はありません。

その代わり、ip コマンドを使えということです。


sles15:~ # ip a
1: lo: <LOOPBACK,UP,LOWER_UP> mtu 65536 qdisc noqueue state UNKNOWN group default qlen 1000
link/loopback 00:00:00:00:00:00 brd 00:00:00:00:00:00
inet 127.0.0.1/8 scope host lo
valid_lft forever preferred_lft forever
inet6 ::1/128 scope host
valid_lft forever preferred_lft forever
2: eth0: <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu 1500 qdisc pfifo_fast state UP group default qlen 1000
link/ether 52:54:00:33:7c:a8 brd ff:ff:ff:ff:ff:ff
inet 192.168.1.230/24 brd 192.168.1.255 scope global eth0
valid_lft forever preferred_lft forever
inet6 fe80::5054:ff:fe33:7ca8/64 scope link
valid_lft forever preferred_lft forever
sles15:~ # ip n
192.168.1.1 dev eth0 lladdr cc:e1:d5:ca:f6:da STALE
192.168.1.3 dev eth0 lladdr 00:16:3e:60:67:42 STALE
192.168.1.240 dev eth0 lladdr 4c:ed:fb:3d:0a:6c STALE
192.168.1.239 dev eth0 lladdr 38:d5:47:79:c2:78 STALE
192.168.1.2 dev eth0 lladdr 00:16:3e:4e:e4:5b STALE
192.168.1.4 dev eth0 lladdr 52:54:00:97:26:26 STALE
192.168.1.35 dev eth0 lladdr 00:23:81:17:47:e2 REACHABLE
sles15:~ #


こちらにまとまっています。

Deprecated Linux networking commands and their replacements

ifconfigを置き換えるipコマンド早見表と訳

openSUSE Tumbleweed net-tools vs net-tools-deprecated

iproute2

相変わらず SUSE の公式な見解は見当たらないのですが、唯一、openSUSE の software 配布サイトにDeprecated 版がありました。 1click インストール用にレポジトリ、rpm が用意されています。

net-tools-deprecated Deprecated Networking Utilities

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こちらを1クリックインストールすれば、net-tools に追加で deprecated されたツールがインストールされるハズ。(openSUSE Leap 15 では1クリックインストールできるが、なぜか SLES15 では yast2 MetaPackage Handler がない......)


opensuseleap15:~ # ifconfig
If 'ifconfig' is not a typo you can use command-not-found to lookup the package that contains it, like this:
cnf ifconfig

- net-tools-deprecated パッケージを1クリックインストールしてみた -

opensuseleap15:~ # ifconfig
eth0: flags=4163<UP,BROADCAST,RUNNING,MULTICAST> mtu 1500
inet 192.168.1.180 netmask 255.255.255.0 broadcast 192.168.1.255
inet6 fe80::5054:ff:fe12:e9a0 prefixlen 64 scopeid 0x20<link>
ether 52:54:00:12:e9:a0 txqueuelen 1000 (Ethernet)
RX packets 54090 bytes 40406699 (38.5 MiB)
RX errors 0 dropped 1274 overruns 0 frame 0
TX packets 25594 bytes 2021029 (1.9 MiB)
TX errors 0 dropped 0 overruns 0 carrier 0 collisions 0

lo: flags=73<UP,LOOPBACK,RUNNING> mtu 65536
inet 127.0.0.1 netmask 255.0.0.0
inet6 ::1 prefixlen 128 scopeid 0x10<host>
loop txqueuelen 1000 (Local Loopback)
RX packets 0 bytes 0 (0.0 B)
RX errors 0 dropped 0 overruns 0 frame 0
TX packets 0 bytes 0 (0.0 B)
TX errors 0 dropped 0 overruns 0 carrier 0 collisions 0

opensuseleap15:~ #

SLE15 の場合は rpm を"Download"して YaST のインストーラからインストールできました。


a0056607_11454939.jpg

- 補足 -

ディストリビューションをインストールするとき "Legacy Module" のエクステンションをチェックすると、net-tools-depricated パッケージがYaST のソフトウェアサーチからインストールできます。

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シェルでゴリゴリにスクリプト書いてある環境なら、別途インストールが必要になる、という事ですね。

--

いずれにせよ、古本屋で買った少し古い Linux のハンドブックにある ifconfig や arp と言ったコマンドは「お亡くなりになりました」と考える事が重要です。ちなみに他の UNIX 系OSではまだ現役です。

パッケージ自体メンテナンス、機能強化されれば復活の可能性もありそうですが、今後は基本的に iproute2 パッケージのコマンドに慣れておく必要はありそうです。



SUSE 15, SLE15, SLES15, SLED15, openSUSE Leap15, ifconfig, arp, netstat, コマンドが見つからない。インストール

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by islandcenter | 2018-07-25 11:51 | SUSE | Trackback | Comments(0)

7/19 に SUSE より SUSE Linux Enterprise 15 (SLES/SLED15) が公開されました。このバージョンから、SLES/SLED の区別、HPC用、SAP 用バリエーションの区別がなくなり、インストールメディアは統一されています。インストールの際の選択で、必要なバリエーション、パッケージグループがインストールされるようになりました。

Download はこちら、SUSE の無料アカウント登録が必要です。

ただしパッケージが統合されたため、ダウンロードサイズは openSUSE Leap15 と比べても、およそ20Gb という巨大なものとなっています。インストールメディアは1枚目700Mb、二枚目 1.1Gb、パッケージディスクが 7Gb と 11Gb となっています。サイズが大きいため、ダウンロードはブラウザからではなく、ダウンロード専用の、レジューム、再開ができるフリーウェアなどを使ってマッタリと落とすのが良いでしょう。

ドキュメントはこちら

Documents

インストレーションのクイックスタート文書は必ず目を通しておいてください。

Installation Quick Start

1枚目のインストーラだけでは、インストールの最初にサブスクリプション登録をしないと、最低限必要な System Role が選択肢になく、インストールできません。本当の OS 部分だけしかインストールされず、YaST もないので、インストール作業した後は

「唖然!」

となってしまいます。

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何しろ7Gbのパッケージディスクですから、オンラインでインストール中に、ネットワークのセッションが切れたり、パッケージのダウンロードエラーなどがあると怖い事になります。

また、大量にインストールするようなケースでは、ネットワークの回線容量が不安です。そこでオフラインでインストールしてみます。

クイックインストールマニュアルに、オフラインインストールのいくつかのトピックスがありました。

1.2 Installing without Registration


In this case the command to use would be for example:
dd if=/tmp/SLE-15-Packages-x86_64-DVD1.iso \ of=/dev/sdc1 bs=4M && sync


On the Add On Product dialog, activate I would like to install an additional Add On Product and specify the source for the SLE-15-Packages ISO image. Check Download repository description files to download the files describing the repository now. If deactivated, they will be downloaded after the installation starts. Proceed with Next. If you chose DVD as the data source, you will be prompted to insert the media.

つまり、SLE15 パッケージディスク(7Gb)をUSBメモリ(上の例では /dev/sdc1)に展開して、 Add On Product のスクリーンでUSBメモリのパスを指定してあげると、Base System 以外の Desktop Application モジュールもインストールできる、という事です。

7Gb 弱あるISOイメージを展開する手段として、8Gb のUSBメモリを用意しろ、という事です。コンソールが使えないので、 USB メモリがどの名前のデバイスなのか、確認のしようがない......

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今回は仮想環境で行ったので、Add On Product のスクリーンで、"DVD...." を選び、仮想DVDメディアをチェンジしました。
7Gb の ISO は事実上、単層 DVD 化できないので USB メモリを使えという事になりますが、手元にある光学デバイスが片面二層か両面の書き込みができるDVDか、 BD装置であればブルーレイか、 片面二層DVD に7Gbのメディアを書き込んでメディア交換してベアメタルサーバーにインストールできそうです。



- 仮想環境でのインストール -

それではインストールしてみます。

まず1枚目の 700Mb のDVD で起動します。起動すると、自動的に SUSE のレポジトリから、最新のインストーラパッケージがダウンロードされます。

インストール全体の流れは動画にまとめました。


まずは "Install"

a0056607_15241844.jpg

ここでまずインストールする言語、キーボードタイプを選び、キーボードの打鍵テストをします。

インストールするパッケージ(ここでは SLE Server 15 )を選びます。

a0056607_15254018.jpg

License Agree をチェックして次へ

a0056607_15261102.jpg

サブスクリプション登録画面です。ここでオンライン登録すると、レポジトリが更新され、パッケージがインターネット回線からダウンロードされて、全てのインストールが行われます。私の様に回線が細い場合は、オフラインインストールするため、ここで登録をスキップします。パッケージメディア(7Gb)のメディアを用意してください。


a0056607_15263472.jpg

Add On Product スクリーンが出てきたら、 "I would like to ....." をチェックして、インストールメディアとして ”DVD...” をチェックします。メディア交換のダイアログが出てくるので、インストールDVDからパッケージDVD1(7Gb)にデバイスを交換します。

ここでは HTTP も使えるので、手元に HTTP サーバーがあれば、パッケージDVDの中身を事前に HTTP サーバーにコピーして展開するという方法も使えそうです。

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今回はKVM環境だったので、CDROM デバイスからマウント済の一枚目のインストールメディアを Disconnect して、パッケージISOを選んで "Connect" します。

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ここで "Available Extensions ....." を選びます。最低限の "Basesystem-Module...." と "Desktop-Applicaition-Module..." の二つをチェックします。追加で別なバリエーションを選ぶとパッケージの依存性の競合が報告されます。最低限のSLESのインストールのためにはこの二つのチェックが問題ないようです。

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System Role です。パッケージDVDを選択しなかった場合は "Minimal" しか出ません。ここでは "SLES With GNOME" がデフォルトチェックされています。次へ

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パーティションの設定のプロポーザルです。デフォルトで (/ ルート) は BtrFS, /home は XFS で別パーティションになっています。目的にもよりますが、/home はまず使わないので削除して、全て / - BtrFS にすることにします。"Expert Practitioner" を開いて、パーティション構成を変更します。

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Expert Practitioner から、/home を削除して、/ をリサイズしてマウント、 BtrFS でフォーマット(Fフラグ)を設定しました。

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おなじみのタイムゾーンの設定です。地図の”Tokyo” あたりをクリックして、Asia/Tokyo にセットします。私は必ず"Hardware Clock Set to UTC" のチェックは外します。CMOS クロックまでUTC化するUTC運用であれば、チェックが入ったままでも構いませんが、JST運用したり、滅多にない事ですが、Windows 系OSと二重ブートする場合は、必ずチェックを外します。”夏時間になったらUTCも設定しなおす必要があるけどどういうもんですかね?”という警告が出ますが日本では夏時間がないので無視して構いません。

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オペレータアカウントを作成します。root しか使わなければスキップしても構いません。

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root のパスワード設定です。誤って Num Lock されていたり、CAPS Lock されていないか、特殊キーが認識されているか確認します。

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インストールサマリです。GNOME デスクトップや YaST がインストールされているかどうかチェックしましょう。ここでは Firewall/Disable, Kdump/Disable にしています。

a0056607_15342836.jpg


いよいよ、ファイルコピーとインストールが開始されます。

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インストールの途中で、インストールディスク1枚目へ交換する必要があります。
今回の構成では、パッケージDVD -> インストールDVDの交換だけで済みましたが、System Role の構成によっては、パッケージDVDの二枚目を要求する場合などもあるかもしれません。

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コピーが終わり、ブートローダーを作成すると、リブートされます。

a0056607_15352994.jpg

無事ログイン、デスクトップが起動できました。

a0056607_15355086.jpg

YaST も使えました。

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その後、IPを固定して、ntpd の設定を行います。


SUSE 15 (openSUSE15 , SLE15)には ifconfig コマンドが無くなりました

仮想環境や Apache をインストールする場合、このままではインストールできません。こちらの続きをご参考ください。

SUSE Linux 15 (SLES15) でKVM/XEN仮想環境をインストール。


- インストールファーストインプレッション -

ある意味では、一枚目のDVD(700Mb)だけあればサブスクリプションの登録から、パッケージグループのインストールまでできてしまうので、オンラインインストールは便利でしょう。おそらく SUSE としては、これを売りにするでしょう。

しかし回線が細かったり、不安定だと、途中でインストールに失敗したり、インストールだけで何時間もかかる可能性があります。完全で安全なインストールを考えると、オフラインインストールをして、後でアクティベーション、アップデートした方が安全確実で時間はかからないかもしれません。オフラインインストールなら、基本的なデスクトップパッケージだけであれば、性能にもよりますが、20分程度の作業です。

ただし、オフラインインストールは準備が大変である事、7Gbあるパッケージディスクをどう準備するかという問題があります。

今回はKVM環境でのインストールなので、メディアの交換は問題なくできましたが、ベアメタルにインストールするなら、7Gb 弱の ISO を展開できる、二層DVDを用意するか、8Gb の USB メモリを用意するか、リポジトリ配信サーバーを構内LANに用意する必要があります。

デザイン全般では、openSUSE Leap 15 とほぼ同じで、YaST のインターフェースも SLES12 より使いやすいものになっています。もっともサーバー目的なら、Full Multi のテキストブートがほとんどでしょう。あまりサーバーの GUI 起動状態は好ましくありません。

また、各SLES/SLED の各バリエーションが単一のソースで提供され、分かりやすいと言えば分かりやすいですが、反面、どの Role をインストールするのか分かりにくいという事も言えそうです。

今回の SUSE 15 から openSUSE Leap15 -> SLES/SLED15 へのマイグレーションが簡単になったという事も、売りするでしょう。よく言えば、いかにも大規模システム向けの SUSE Linux らしい方向性です。

SUSE Linux 15 YaSTの基本 (openSUSE Leap, SLE)

openSUSE 15 と SLE15(Enterprise 版)の違い



SUSE Linux Enterprise Server 15, SLES15, インストール, できない, インストール方法, パッケージの追加, バリエーションの変更

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by islandcenter | 2018-07-22 15:54 | SUSE | Trackback | Comments(0)

openSUSE Leap 15 のリリースに併せ、SUSE Linux Enterprise Server/Desktop 15(SLES15/SLED15)のパブリックベータ、および、リリースノートが公開されています。パブリックベータは、DVDには焼けない6.6Gbから13Gbまでの3枚です。

ビビッています。あまりのサイズの大きさにベータ版を落とす気力失いました。
このサイズなら、ウチでは三日かかる。インストールにブルーレィ必要じゃないのか?

時そば Windows10 の様に、バージョン 13, 14 をすっ飛ばして 15 です。

という事でファーストインプレッション前のリリースノートチェックです。


ベータ版のダウンロードはこちら(Micro focus 無料アカウントが必要です)

SUSE Beta Program

Public Beta SUSE Linux Enterprise 15

リリースノートはこちら

SUSE Linux Enterprise Server 15 GA Release Notes(SLES)

SUSE Linux Enterprise Desktop 15 GA Release Notes(SLED) -- おまけ --

SLES15 のリリースノートから、私程度の低レベルな Linux 運用、、構築担当者にもわかる程度の SLES の変更点や注意点がいくつか指摘できます。SLED15 についてや、インストール、オペレーションに関わる部分以外はウニャむにゃとスッ飛ばして、サーバーインフラ担当者として気になる点を重点的に読んでみました。

※ 実際の製品版:SUSE Linux (SLES15) のインストールとファーストインプレッションはこちら


- Basic は gnome 標準 -

Basic インストールを行った場合、gnome がいつものように標準でインストールされるようです。Desktop Workstation Extension (WE) をインストールする場合、 X11, Wayland が利用できます。まぁ、サーバーで運用する場合、LibreOffice があれば、csv の加工が便利だなぁと思う事は多いのですが、開発環境でもなければそれほど WE のデスクトップ拡張を入れる必要はないでしょう。そもそもサーバーのコンソールでグラフィックがゲロゲロ動いても意味ないですし、コンソールがトラブルと怖いですし、テキストモードで使う事が多いと思います。

ちなみに KVM では GPU の仮想化サポートが追加されたそうです。

- openSUSE Leap15 からのマイグレーション -

コアの共通化により openSUSE Leap15 からの直接アップグレードができるようになりました。無償の openSUSE で開発し、その後、運用のため、SLE のサブスクリプションを購入してマイグレートできるという事です。もちろん openSUSE Leap15 には LibreOffice から Gimp まで付いているので、SLE にアップデートした後はどうなるんでしょう。SLED のサブスクリプションを購入して WE をアクティベートしろという事なんでしょうか。そんなカタい事言わないのが、SUSEのいいところです。

ある意味、openSUSE は Leap 版から独自性より、SLES/SLED のマーケットリサーチの先行プロジェクト化したものになったという事です。


- 古いSUSE からのマイグレーションのチョークポイント RaiserFS -

RaiserFS が完全にサポート外となりました(合掌...)という事はSLE10 まで RaiserFS が標準だったので、RaiserFS を含む SLE9,10の場合 -> SLE15 の直接アップデートはできません。SLE 12 までは、RaiserFS のパーティション作成はできなくても、マウントまではサポートされていたので、いったん SLE12 にバージョンアップして、RaiserFS を BtrFS に変換してアップデートしろ(方法は書いていない)とあります。SLES12 のマニュアルには、ルートファイルシステムの BtrFS へのコンバートはサポートしていないので、実質新規インストールが必要なようです。他にもいろいろ制限があるようで、SLE11 までは、いったん SLE12 に上げてから、SLE15 にマイグレーションする方法が、一番無難な様です。後々、色々と Knowledge base に出てくるでしょう。

Migration from Ext and ReiserFS File Systems to Btrfs

- セットアップは4種類 -

Basic, Text(と基本的なX環境), KVM Host, XEN Host の4種類のインストールパターンからセットアップを開始します。まず、XEN か KVM は後で入れることもできると思うので、ハイパーバイザー運用なら、 Text で入れて、後にハイパーバイザーを入れるパターンが多いのかなと思います。 JeOS のパッケージもあるので、単機能の DNS や Apache サーバーを仮想化運用するなら、そちらを選ぶのが良いかもしれません。



- 新しいGPT GUID パーティション -

難語です。Linux の従来の GPT から新しい GPT にデフォルトが変わったとの事。いったいどういう意味なのか、あまりブートで悩んだ経験がないのですが、ブート用のパーティションが 新しいブートパーティションがデフォルトとなったという事らしいです。Microsoft 製パーティションが見つかると、フラグが立つそうです。システムブートやブートパーティションの設定で悩む可能性がありそうですね。あるいは Windows とのデュアルブートのレベルになったのか、というあたり(と誤魔化す)です。

大抵、パーティションはカスタムで、システムインストールのデフォルトから作り直すと思います。エキスパートパーティショナーがどういう動きになるのか、気になります。



- NCC(Novell Customer Center)から SCC(SUSE Customer Center)へ -

今まで、SUSE Linux のサブスクリプション登録は Novell の NCC サイトで行ってきましたが、これが SUSE の SCC サイトに移るという事。アクティベーションした後のレポジトリも nu.novell.com から suse.com になるようです。

と言っても、サーバーはどちらも Novell.inc の本拠地、 Provo.Uta.USA にあるのは変わりないのですけど。


このため、一旦、アップデートしてしまうと、リポジトリが変更されているので、特に SLE11 から SLE15 に上げようとして、途中でインストールをやめてしまった場合のサブスクリプションのロールバックが面倒です。他にも SLE12 から SLE15 へのアップデートにも、インストール中に SCC へ登録しないで後でSCCに登録するよう、注意が必要な様です。どうもサブスクリプションをインストールの途中でアクティベートしないで、アップデートするのが正解な様です。

NCC と SCC は無縁の様で、実は共通化されているのですが、バージョンアップに伴い、キャンセルされたアクティベーションが NCC と SCC で同期化するまでかなり時間がかかります。まぁ、 SUSE のアクティベーションには、普通でも昼飯食う位の時間がかかるので、これは覚悟ですね。急いでいる場合は SUSE の日本の総販売元のノベルKKに電話するのが正解です。元気なころのノベルの担当者ほ速やかに対応取ってくれましたが、今のノベルさんの場合、プレミアムでもスタンダードサポートでも担当者さん次第です。大体平日の午前11時以降であれば、ノベルさんの普通の出勤時間なのか人手不足なノベルKKさんはそこそこに対応してくれます。回答は良くて翌日です。

このあたりはリリースノートの該当部分を注意深く読んでください。いずれ Knowledge Base あたりに Issue が上がって来そうです。

オフラインでのSLE15 へのマイグレーションは SLE12sp2 以降がサポートされている、という事になっているので、何かと SLE12sp2,3 などの最新版に上げてから行うのが無難です。

何れにせよ、今ほとんど仮想化運用だと思うのですが、 SLE9,10 あたりで動いているサーバーは、そのまま塩漬けにしてしまうのか、あるは新規にサービスを更新した方が良さそうです。



- qemu-kvm Wrapper がインストールされない -

デフォルトでは qemu-kvm Wrapper がインストールされないので、昔の SLES12 で動いていた、qemu-kvm Wrapper を使ったVM環境では動かないらしいという事。仮想マシンを qemu-kvm Wrapper を使わない環境で作り直すか(優先事項)、手動でハイパーバイザーに qemu-kvm をインストールしろとあります。


- /etc/SuSE-release はなくなった -

小さなことですがバージョンを表す SuSE-release はなくなり os-release に代わりました。ちょっと寂しかったりする。


- KVM のネストができる -

今までも「出来るらしい」とは聞いた事がありましたが KVM on KVM で、孫 VM を動かすことができます。ただしプレビュー版という事なので、くれぐれも本番環境では使わない事です。マニュアル用のスクリーンショットを取るような場合は便利かもしれません。その程度だと思います。


- SuSEFirewall2 が firewalld に置き換わった -

YaST から SuSEFirewall のアイコンが消えたので、びっくりして腰抜かさないように、と注意書きがありました。記載がないので firewalld の細かい点はマニュアルを読めという所でしょうか。


- YaST から Floppy Disk のサポートがなくなった -

だから腰抜かすなよ、という訳でもないのですが、AutoYaST や、ブートローダーのバックアップにFDは使えないという事。 -- それ以上の記述がないのではUSBメモリが必要だよ、って事になるのでしょうか。その点の記載はありません。もっとも、今時のPCサーバーにFDが付いていることもないので、FD自体の利用は考慮されなくなったという事でしょう。AutoYaSTやブートローダーの問題はいずれ、Cool Solution などに掲載されるでしょう。



--
他にもハイパーバイザーの細かな点やCPUやアキテクチャの変更点、読んでも理解できないカーネルの複雑な変更点など、リリースノートには書かれています。いずれにせよ、読んで理解できる部分は、初めてのアップグレードや新規インストールの際のトラップホールとなるので、一読しておくべきでしょう。

以前、某SI屋のセールスマンと話した事があるのですが、「Windowsは常に最新にしてユーザのクレームとトラブルに巻き込まれろ。Linux はできるだけ塩漬けしてトラブルを起こすな」というのが、一般的なユーザさんのIT担当者の考えです。目鱗モノのご意見でした。

確かに、数年ぶりにリブートした Linux サーバーの fsck 場面は見たくないのは同感です。

とは言え、既にサポートが終わってサブスクリプションも売っていないバージョンを使い続けるのも理想ですが、担当者レベルでいざ問題が起きた時の、現場での上長への言い訳の準備はしておくべきです。組織トップへの言い訳の準備のため、サブスクリプションの予算提案、購入提案と、マイグレーションは現場担当者として計画して提出しておくべきでしょう。その提案を認めるか認めないかは、組織の問題なのですね。











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by islandcenter | 2018-06-28 06:46 | SUSE | Trackback | Comments(0)

SUSE Linux (SUSE Linux Enterprise Server12, SLES12) へ3分で samba を導入する方法を説明します。

Samba install on SUSE Linux (SLES Linux 3分クッキング:SLES12 でsamba のインストール)




- はじまりはじまり -

GUI 版 yast2 を "Computer" アイコンか、コンソールから起動します。

# yast2 &

a0056607_09205047.jpg



サーチボックスに "sam...." で検索し、アイコンをシングルクリックで開きます。

a0056607_09244251.jpg




まずは、ワークグループかドメイン名を設定

a0056607_09252214.jpg


次に自動スタートアップするよう "During Boot" にチェック

a0056607_09254294.jpg




Share タブから、共有ディレクトリを追加します。 "Share Path" > "Browse" > 共有ディレクトリを指定します。

a0056607_09261218.jpg

a0056607_09263629.jpg


これで、終わりです。"OK" ボタンで終了すると、samba が自動的に起動します。



今回は Mac の Finder からサーバーに接続してみました。"サーバーに接続" メニューから、サーバーの IP アドレスを指定します。

a0056607_09270119.jpg



ユーザ名とパスワードを設定すると.....

おっと、ログインできない。(必ずやるお約束のボケです)

a0056607_09271792.jpg



お約束の smbpassword を忘れていました。

# smbpasswd -a user_name
: new-password
: re-type-password

a0056607_09273651.jpg



もう一度接続します。

無事接続できました。

a0056607_09275461.jpg


当然、この共有ディレクトリは、ユーザの R/W 権限があるものです。ここでフォルダが開けない場合は、Linux のアンチョコ本で chmod と chown の勉強が必要です。


後は、サブスクリプションを購入して、アクティベートします。







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by islandcenter | 2018-06-15 09:31 | SUSE | Trackback | Comments(0)



ここでは SUSE Linux Enterprise Server(SLES12) で仮想マシンを作成する手順を説明します。

SLES12 より virt-manager の使い方がウィザード方式になり、簡単になった反面、細かなカスタマイズが出来にくくなりました。ここでは、 カスタマイズしたインスタンスの作成方法を説明します。

-はじまりはじまり-

全体の流れはこちら

SLES VM install on KVM/SLES12



まず仮想インスタンスイメージを作成するディレクトリを作成します。

virt-manager では、仮想イメージを作成するディレクトリを作成する機能がないので、予め、仮想イメージを作るディレクトリを掘っておく必要があります。

/var/lib/libvirt/images

# mkdir /var/lib/libvirt/images/myvm

の下、または任意のディレクトリに仮想イメージを格納するディレクトリを作成します。ここでは /ssd の下に slesl12sp3 のディレクトリを作成します。

virt-manager の起動

# virt-manager &

で起動するか yast2 & > Virtualization > Virtual Machine Manager を選びます。ここで左上の Create ボタンを押して、新しい仮想インスタンスを作成します。

a0056607_15054888.jpg

Local Install Media(ISO or CDROM) > "Foreword" > Use ISO Image > "Browse" > Browse Local > Other Locations から、ディレクトリをブラウズして ISO ファイルを指定して "Open"


a0056607_15082142.jpg

"Automatically Detect ........ " にチェックが入っているので、インストールOSのテンプレートが自動的に選択されます。もし、"Detect" されない場合は、チェックを外して、適切なOSを選ぶ事ができます。若い方には「こんなのシラン」という、年寄りには”懐かしい”と叫びたくなる古いシステムも選択できます。(OS/2 Warp はなかった.....)

a0056607_15092356.jpg

Forward で、vcpu 数、メモリを設定します。

a0056607_15093930.jpg
イメージを作成するディレクトリを指定するために "Manage" ボタンを押して、作成済みのディレクトリに作成する仮想インスタンスのイメージファイル名を指定します。

Manage > "Brows Local " > "Computer" から、予め作成したディレクトリを指定(Open)します。まだファイルがないので、ファイル名を分かりやすい名前(仮想VM名+ディスク番号+フォーマット形式:など)で作成します。

a0056607_15095987.jpg
- 仮想マシンのカスタマイズ -

”Finish” ボタンを押す前に「ちょっと待った!」

a0056607_15110151.jpg

仮想VM名が決め打ちなので、運用上のインスタンスの命名規則に従って設定、
Customize Configuration .....” をチェックして選択、仮想VMをカスタマイズします。インストールサマリの詳細画面が出ます。


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仮想ディスクイメージの ”Advanced Option” を開くと、デフォルトフォーマットが "qcow2" なので ”raw" に変更

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※ 一般的には qcow2 より固定容量の raw フォーマットの方が高速で安定していると言われます。ただし、使い勝手やディスクの予備容量では qcow2 の方が良いそうです。運用上、あまりファイルが増えない小さなシステムでは raw フォーマットが向いているでしょうし、ファイルの増減が大きな場合やスナップショットを使うには、qcow2 の方が使い勝手がよいようです。


- 二台目の仮想ディスクの追加 -

Add Hardware で二台目の仮想ディスクイメージを作成、一台目と同じ要領で、任意のディレクトリパスに仮想ディスクのイメージファイルを指定します。"Advance Options" を開き、適当なパラメータを指定します。

a0056607_15143880.jpg

二台目のディスクも raw フォーマットにしましたが、システムディスクは raw フォーマット、二台目のデータディスクや、/var, /home や /data などのファイル増減が多い仮想ディスクは qcow2 にするか、外部の iSCSI デバイスに分けるのが良いでしょう。

スピード重視の開発環境や、フルイメージのバックアップから再起動が高速で会った方がいい、という場合は、SSD上にイメージを作るとか、システムパーティションは SSD 上に作り、大容量の仮想ディスクが必要な場合は HDD のパーティションに作りたい、という選択ができます。

- いよいよ作成開始 -

左上の Begin Installation を押してインストール開始(このボタンの位置がわかりずらいンですね)

a0056607_15150807.jpg

インスタンスが実行状態となり、インストーラが起動します。

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かなり端折りましたが、全体的なイメージはこんな感じでした。
より詳細な情報はマニュアルをご参考ください。


マニュアルはこちら

SUSE Linux Enterprise Server 12 SP3 Virtualization Guide


サブスクリプション購入はこちら



SUSE Linux, SLES12, KVM, Create VM virt-manager, KVM 仮想マシンのインストール,




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by islandcenter | 2018-06-13 15:17 | SUSE | Trackback | Comments(0)